サプリメント健康バイブル
日本サプリメント協会 帯津 良一
著者となっている日本サプリメント協会は、2000年10月から現代人の健康とサプリメントに問題意識を持つ医師、文筆家などが集い、活動を開始、2001年6月にサプリメント関連では日本で最初(唯一)のNPO法人の認証を得た(http://www.j-sup.com)。
全体は、サプリメントの基礎/新しい栄養学/あなたの悩みにこのサプリメント/栄養素別サプリメント事典/主要サプリメント製品リスト/編集委員からの健康アドバイス/現場ルポ「サプリメント探偵団が行く」の全7章から成っている。
うち3章、4章が全体の約6割を占める。3章では、「これが効く!」「メカニズム」「こんな症状のときは要注意」と各症状へのアドバイスがつく。医師が関わるNPOらしく、内容は医学的なところが多く、これまでのサプリメント書とは趣が異なる。
4章では「なぜ効くのか」という項目もある。これがなかなか勉強になる。読んで面白い。
日本サプリメント協会(NPO)著、帯津良一監修 A5判 262 頁 2002年1月1日刊 1238円+税
(月刊スポーツメディスン編集部)
出版元:小学館
(掲載日:2002-05-15)
タグ:サプリメント
カテゴリ 食
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サプリメントエビデンスブック
久保 明
2002年から04年までに医学専門雑誌に発表された主要なサプリメント文献を中心に編集した本。副題に『成分・疾患からみる研究論文』とあるように、15項目の成分編と10項目の疾患編から構成されている。この本では95の文献が紹介され、専門学会等が診療の質を高めるためにつくった「勧告案」、特定のテーマについて最近数年間の代表的な研究・論文を解釈した「レビュー」に加え、研究当初に立てられた仮説が確認されたもの・2つの因子、因子とイベント等に関係が認められたものを「ポジティブ」、いずれも確認されなかったものを「ネガティブ」、仮説の一部が確認され一部が否定されたものを「ポジティブ/ネガティブ」、どちらとも言えない結果になったものを「中間」と分類し、それぞれ研究対象、研究規模、研究方法、比較対照薬などを表にまとめ、要約と結論が示されている。
医療や運動指導の現場でサプリメントが話題になることは多いだろう。質問に答える1つの根拠として活用できる本である。
2006年3月25日刊
(長谷川 智憲)
出版元:じほう
(掲載日:2012-10-10)
タグ:サプリメント エビデンス
カテゴリ 食
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究極のトレーニング
石井 直方
著者は石井直方・東京大学大学院教授、理学博士。石井氏は運動生理学、トレーニング科学を専門としている。副題は「最新スポーツ生理学と効率的カラダづくり」。
本著は健康、運動、トレーニングなどについて、『健康体力ニュース』(健康体力研究所刊行)の冊子のコラムで、1993年から連載してきたものを再編集している。
その中から66編を選択、テーマごとにまとめている。章に分けて紹介すると、1章・筋のさまざまな性質を知る、2章・筋肉と運動の仕組みを知る、3章・健康と運動を科学する、4章・正しいトレーニング・新しいトレーニング、5章・ダイエットとサプリメント、6章・素質・体質を科学する、など内容的には広い範囲を網羅している。多少難しい内容もあるが、実生活や運動・トレーニングの現場での応用を考慮して書かれている。
自身もボディビルミスター日本優勝、世界選手権で3位の実績を残す。そんな著者が筋肉・筋力への関心を導くトレーニングバイブルである。
2007年8月28日刊
(三橋 智広)
出版元:講談社
(掲載日:2012-10-12)
タグ:筋の生理学 トレーニング 運動 サプリメント
カテゴリ トレーニング
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スポーツとフィットネスのためのサプリメントがもっとわかる!
森永スポーツ&フィットネスリサーチセンター
コーチが勉強するためというよりも競技者に読ませて、理解をさせるのによい書籍である。ケース別にわかりやすく説明もされている。
本書にもあるが、サプリメント摂取だけで能力の改善は望めない。目的に沿ったトレーニングをすることが第一。しっかりと食生活をするのが第二。そのうえで補足のためにサプリメントを利用する。
近年の合宿で、とくに中高生アスリートの食事量の少なさは非常に気になる。サプリメントより、体力トレーニングの一環として、食事に気を遣うほうが先ではないか。
(澤野 博)
出版元:森永製菓健康事業部
(掲載日:2012-10-16)
タグ:サプリメント
カテゴリ 身体
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すぐに役立つサプリメント活用事典
古田 裕子 山田 昌彦
健康的な生活を維持するためには、「運動‐休息‐栄養」のライフバランスが大切であり、本書では、その中の1つである「栄養」に焦点を当てている。必要な栄養素量を継続的に摂取することは難しいのが現実であることから、日々の食生活に存在する不適切な部分を補正する目的で開発された「サプリメント」に注目し、その理解を深めることで、健康的な体調の構築に貢献しようとするのが本書の目的である。
本書の最大の特徴は、子どもから大人まで幅広い対象の抱える問題を意識した、「目的別サプリメントの選び方」の構成と豊富さにあるだろう。まず、1つの課題について、見開きで完結している点である。決して長すぎることなく、問題の原因と解決策を平易な言葉で簡潔に記述し、キーワード化がされているのでポイントを理解しやすい。次に、日常生活を通じた注意点と、推奨サプリメントの内容について、イラストで表現している点である。これによって、視覚的側面からも読者の理解促進に働きかけているように感じる。要は、「一般読者」の視点に立って、繊細な配慮がなされていることで、知識の理解向上が進みやすいように構成されているということである。単なる知識の獲得だけでなく、指導者として、選手への配布資料の作成にも大変参考になる。
また、具体的な方法に加え、「栄養素を体内に取り入れる」という行為についての本質的部分に対しても、一般読者に簡潔かつ適切に伝達することを試みている。具体例として、「サプリメントに期待される役割」についての記述を以下に引用して紹介したい。
食事には栄養の補給(1次機能)、味覚を楽しむ、満足感を得る(2次機能)、病気予防や症状の改善(3次機能)という3つの機能があり、サプリメントはこのうち1次機能と3次機能を補うものです。
毎日の食事では不足しがちな栄養素を補うことに加え、カルシウムとマグネシウム、ナトリウムとカリウムなど体内での栄養のバランスを整える、体質や環境に合わせた機能性成分を補給する?などがサプリメントを摂取する目的である。
この部分について、前半部では「食事とサプリメントの関係」、後半部では「サプリメント摂取の目的」を理解することができるのではないだろうか。
本書は、一般的なニーズに対応することを目的としていることから、内容について大変理解しやすいだけでなく、「指導者の選手に向けた配布資料作成時の参考文献」としても参考になる一冊になるのではないかと考えている。「指導対象への伝達方法」という側面からも学びを得ることができる。
(南川 哲人)
出版元:法研
(掲載日:2012-10-16)
タグ:サプリメント
カテゴリ 食
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