スポーツトレーニングの心理学
R.N.シンガー 松田 岩男
昔、レオナルド・ダビンチという偉人がいた。今でいえば、美術も科学も医学も、彼は広範囲において天才を発揮した。各分野が専門分化していく今日、彼の偉業を再現することは一個人、いかなる大天才にとっても不可能であろう。世にいうマルチ人間でも、その水準で事をなしていくのは困難なはずだ。
スポーツ心理学も例外ではない。「他の書物を分析した結果、私はこの領域に関する最も包括的な本を書こうと思いたった」(序文より)と記されている通り、スポーツと心理学について、1968年初版、1975年改訂第2版、そして1980年にその第3版が出されたものの翻訳本が『スポーツトレーニングの心理学』(R.N.シンガー著、松田岩男監訳、大修館書店)である。
日本語版への序文から察するところ、これは初版翻訳の次の翻訳となり、その改訂の意味は極めて大だろう。著者が「話題は興味深く、エキサイティングですらある──少なくとも私には」と記されている通り、そもそも学問はエキサイティングなところがあるべきなのだ。スポーツ心理学の体系を知るために、この1冊はありがたい1冊といえる。なお、原題は“Motor Learning and Human Performance”であり、著者はアメリカ・フロリダ州立大学教授、国際スポーツ心理学会会長である。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:大修館書店
(掲載日:1986-10-10)
タグ:スポーツ心理学
カテゴリ スポーツ医科学
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らいなー チームと親子で読む幸福野球
井上 光成 スポーツGEAR
「説明」「実例」「コーチへ」「スポーツ心理入門」という形式で、26項目が並ぶ。野球を楽しくプレーするために役立つ心構えや具体的な動き方などがわかりやすく書かれている。これらのアドバイスは、スポーツ心理学会などで発表されたものをベースに、より噛み砕いた言葉で伝わるように工夫されているが、非常に短くまとまっていて、読みやすい。
各章のタイトルを紹介すると、「楽しく野球をやりたい」に始まり、「死ぬほど走れ」「長嶋語のすすめ」など、ユニークな考え方を紹介。そして「軸を感じる」「軸の修正」「フォームを習うと体をこわす」など、動作習得についても紹介し、「割算野球」「戦略通りにならない」など、戦術・戦略面へのアドバイスもある。締めくくるのは「生きること」。このように、内容は多岐にわたっているが、いずれもサブタイトルにあるように「幸福野球」を実現していくためのものである。随所に見られる、柔らかなタッチのイラストにはユーモアが盛り込まれ、理解を助けるものとなっている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:せいうん
(掲載日:2008-05-10)
タグ:スポーツ心理学 野球
カテゴリ スポーツ医科学
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体育・スポーツの心理尺度
徳永 幹雄
運動やスポーツ行動を予測するための方法として質問紙を用いた心理尺度化法がある。本書はこれまでに紹介された質問紙を掘り起こし、心理尺度について研究論文などで掲載されていない質問紙の部分を歴史的背景と方法とともに紹介。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:不昧堂出版
(掲載日:2004-12-10)
タグ:スポーツ心理学 質問紙
カテゴリ メンタル
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体育・スポーツのサイコロジー
豊田 一成
「体育心理学」「スポーツ心理学」「健康運動心理学」に大別される心理学分野。本書は10名の執筆者により、オールラウンド的見地に立ち、体育・スポーツ・運動に関する心理学について紹介。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:アイオーエム
(掲載日:2005-01-10)
タグ:スポーツ心理学
カテゴリ メンタル
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