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ATACK NET ブックレビュー
トレーニングやリハビリテーションなど、スポーツ医科学と関連した書評を掲載しています。

勝利のチームメイク
岡田 武史 平尾 誠二 古田 敦也

「勝てるチーム」と「勝てそうだけど勝てないチーム」との差、「それ」ってなんだろう。「それ」を知りたい指導者や選手はたくさんいる。
 古田敦也(元ヤクルトスワローズ選手兼監督)は、平尾誠二(元ラグビー日本代表監督)との対談の中で、こんなことを言っている。

「『お前だってやればできるんだ』っていう言葉は、それこそ小さい頃から聞かされるじゃないですか。でも、いまいち信じきれない自分がいるんですよね。高校時代、強豪校と対戦するときに『同じ高校生なんだから勝てるぞ!』と先生に言われても『勝てるわけないじゃん』って思っているクチだった僕が、初めてプロでリーグ優勝して『やればできるんだ』って実感できた。実感すると『できる』ということを信じられるようになれる。大げさに言うと自分を信じられるようになる。『奇跡は、信じていても必ず起こるものではない。でも、信じない者には起こり得ない』というじゃないですか。それと同じで、『できる』と思えるかどうかは、勝負事で勝つか負けるかにとっては、大きな差を生むような気がするんです。」
 もちろん、「それ」に答えはないが、この言葉は大いなるヒントを与えてくれる。
 また、平尾と岡田武史(元サッカー日本代表監督)との対談で、

平尾:そうなんですよ。最初に、できない原因を「知る」。で、原因を知ったら。それをどう解決したら「できるようになるか」を理解するんです。これが「わかる」。この二段階を経て、初めて実習なんですよ。ここを指導者は十分認識しないと。
岡田:でもな、そういう理屈がどんどんわかってきてさ、教え方もそれなりに巧くなっていくとするじゃない。それだけでも必ず、壁にぶち当たる。スポーツは人間の営みなわけだから当たり前と言えば当たり前だけど、「おい、頑張れよ」の一言だけで、すべて事態が解決できてしまうこともあるじゃない?

 岡田の言葉が物語るように、選手へのアプローチや、チームづくりに、「答え」はない。野球・ラグビー・サッカーと競技は違えど、その道で、闘い、結果を出し、また試行錯誤している彼らから学ぶべきことは、たくさんある。
(森下 茂)

出版元:日本経済新聞出版社

(掲載日:2011-11-01)

タグ:組織 チーム 指導 ラグビー サッカー 野球  
カテゴリ 指導
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子どもにスポーツをさせるな
小林 信也

 衝撃的なタイトルである。著者の小林信也氏が「30年以上にわたってスポーツの世界で仕事をしてきた」作家だと知ればなおさらかもしれない。
 だが、スポーツが視聴率主義、商業主義、勝利至上主義などでがんじがらめになっており、取り組む目的やそこから何を学ぶかが置き去りになってしまっている現状が、ゴルフの石川遼選手から氏の住む武蔵野市の中学校まで幅広い実例を交えて繰り返し述べられているのを読むと、氏が心からスポーツを敬愛し、だからこそ危機感を抱いていることが伝わってくる。
 マスメディアや関係者が視聴率や利益の獲得を目指す際、意図してか意図せずかスポーツの本質には触れられない。第五章「あたらしいオリンピックの実像」内で東京五輪招致について言及した部分では、日本国民、の前に東京都民であっても招致に向けた流れに乗りきれない、どこか他人事のように思える不思議さや違和感の正体はこういうことだったのかと気付かされた。
 とは言え、本書はマスメディアに疑問を呈することが目的ではない。視点はあくまで現場に携わる作家より上にはならない。それは、小林氏が小学生の息子さんとともに、現在進行形で、自らの身体を動かしてスポーツに取り組んでいるからではないだろうか。
 通読すると、“スポーツをさせるな”というタイトルは、親を含む大人がさまざまな思惑を持って子どもにスポーツを“させる”のではなく、子ども自身が楽しいから、好きだからスポーツをする。もしくは子どもとスポーツをしよう、ということを表しているのではないかと思えた。
(北村 美夏)

出版元:中央公論新社

(掲載日:2011-12-13)

タグ:スポーツ報道 野球 ゴルフ サッカー 五輪 教育    
カテゴリ スポーツ社会学
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日本シリーズ全データ分析 短期決戦の方程式
小野 俊哉

 本書は、プロ野球日本シリーズ全59大会350試合のスコアを電子化し、解析を試みたものである。さらに、1903年以来、全104大会開かれているアメリカ・メジャーリーグのワールドシリーズ606試合のデータと比較。また五輪、WBCを含む短期決戦を勝ち抜く秘訣、勝敗のカギを握るのは何なのかを探っている。
 短期決戦で最も大きなカギを握るのは、エースでも4番でもなく監督。短期決戦に強いチームと弱いチームの違いも、監督を軸に見てみるとすっきりわかると著者がいうように、選手個々の能力や精神論的なことはほとんど記されておらず、監督を中心としたデータのみからの解析。いままであまり見たことのない内容で、表やグラフと本文を見比べながら、短期決戦での勝敗の因果関係を客観的に理解できる。
 日本シリーズでは勝敗パターンはどのようなものが多いか? 4勝3敗が最も多い。ではメジャーと比較してどうか? その中で必勝パターンはあるのか? さらに監督の経験値と勝率も比較…。このように地味なことでも深くデータとして掘り下げていく。このことより森監督の2戦目必勝理論の理由、悲運の名将西本監督などの采配の妙に名前がついたことにもデータから納得できる。
 ほかにも川上巨人4回猛攻の謎、終盤を負けない男・古葉竹織、1点差勝利をものにする三原マジックなど、名監督の采配をいろいろな角度からデータで読み解く、読み応えのある一冊である。
 私は、クライマックスシリーズはペナントレースでの積み重ねが軽いものになってしまうと感じていたが、五輪・WBCにオールジャパンが参加するようになって短期決戦の人気が高まり、外すことのできない新マーケットとなった以上、短期決戦まで分析し勝利するチームこそ、本当の日本一、世界一にふさわしい監督、チームではないかと思う。
(安本 啓剛)

出版元:筑摩書房

(掲載日:2012-01-18)

タグ:野球 データ分析  
カテゴリ 指導
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夢を見ない男 松坂大輔
吉井 妙子

 野球をあまり知らない人でも、松坂大輔という名前は一度は耳にしたことがあると思います。甲子園春夏連覇、決勝戦でのノーヒットノーラン、日本球界での数々の記録、60億円というプロ野球史上最高額でのメジャー移籍、WBCでのMVP獲得、「松坂世代」という言葉まででき、平成の怪物、世界のエースとまで言われた選手です。
 しかし、18歳でプロ入りし、常に注目される中での苦労、移籍の際の自分の力ではどうにもならない苦しみ、もどかしさ…。本書は天才アスリートと言われる松坂大輔投手の強さ、考え方、また一緒に歩んできた人、支えてきた人、影響を与えた人、そして野球選手としてだけでなく「人間:松坂大輔」の魅力についても書かれています。
 横浜高校時代から松坂投手に注目し、松坂投手の真似をしていた私にとって今までと違った「松坂投手」に出会えた一冊です。
(大洞 裕和)

出版元:新潮社

(掲載日:2012-01-18)

タグ:野球 ノンフィクション  
カテゴリ 人生
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レベルアップする!野球 科学・技術・練習
石橋 秀幸

 著者の石橋秀幸氏は慶應義塾大学スポーツ医学研究センターの研究員。元広島東洋カープのトレーニングコーチで、ボストンレッドソックスにコーチ留学した経験を持つ。実際に本を読んでみても野球という1つのスポーツをさまざまなファクター、アクション、シチュエーションに分割し、随所に科学的知識やテクニックをちりばめながら、それらのトレーニング方法や指導方法を紹介している。
 しかし、スポーツ科学の教科書のような難しいことが細々と書かれているわけではない。全てにおいてサラっと説明するにとどめられており、できるだけ写真や図式で誰でも理解できるような構成になっている。基本的には研究者や医療関係者ではなく、スポーツ現場で働いているコーチや選手本人が読むために書かれてあるようだ。「この筋肉がこう動いて…」なんていう“うんちく”は抜きにして、とにかく野球がうまくなるためのトレーニングメニューがほしい、またはつくりたい人に適している本である。
(宮崎 喬平)

出版元:西東社

(掲載日:2012-02-07)

タグ:野球 トレーニング 指導   
カテゴリ トレーニング
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わが愛しきパ・リーグ
大倉 徹也

 パシフィックリーグをこよなく愛する著者の文章からは、野球をエンターテイメントとして捉え、1つのスポーツショーとして見ようという思いが伝わってくる。かつて新庄剛志選手が日本ハムファイターズにいた頃、ファンサービスで札幌ドームにフェラーリであらわれたことがあった。神聖なグラウンドに車であらわれるとは何事だと訝しむ関係者がいたと聞くが、そのエンターテイメント性の高さで、プロ野球を好きになった札幌のファンは決して少なくないと思う。現在各球団がそれぞれ地域密着を掲げ、さまざまな経営努力をしているが、ファンの気持ちを一番に考えながら、既成の概念を打ち破っていく力強さは、パ・リーグの球団のほうに一日の長があるのではないだろうか。
 また、本作に出てくる「純パの会」の会員の方の声を聞くと、こうやって野球を楽しんでいる方もいるんだなと新鮮な気持ちになった。それは、審判のパフォーマンスに焦点を当てたり、個性的な存在感を出す選手を探すことであったり、応援団の応援ぶりを楽しむことであったりする。その魅力の多様性を鑑みると、プロ野球界の歴史の重さを感じるとともに、これからの可能性をも強く期待させるものであった。
(水田 陽)

出版元:講談社

(掲載日:2012-02-07)

タグ:野球 ノンフィクション  
カテゴリ 人生
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エースナンバーをつける科学的練習法
川村 卓 島田 一志

 ボールを速く投げるためにはどうすればいいか。本書で述べられている通り、左右の肩甲骨をくっつける(胸を張る)、体幹の回転の重要性、股関節のタメなどは、速いボールを投げる上で不可欠な要素であるだろう。
 また、本書では、「身体のつくり、感覚は人それぞれなので、その人の最適なピッチングフォームはその人だけのものだ」としながら、合理的なピッチング動作を科学的に分析してみると、気をつけるべきチェックポイントと、神経質に考える必要のない部分に分けられると言っている。今まで常識だとされていた指導が、実は成長の妨げになっていたというケースが野球界にはあると聞くが、本書では経験則だけでなく、科学的な裏づけがあってのものなので、安心して参考にできる内容になっているといえるだろう。
 最終章では、練習ドリルを図解も載せてわかりやすく紹介しているのだが、「肘を上げる練習」や「アーム投げを直す方法」など、まだフォームが固まらない子供に是非ともやって欲しい練習が並べてある。本書では、子供に指導する上で大切なことについて広く言及している。特に共感できたのは、子供のうちから色々な遊びやスポーツを経験すること、自分が行ったプレーを自分の言葉にする練習をすることの大切さについてであった。
(水田 陽)

出版元:恒文社

(掲載日:2012-02-15)

タグ:野球 指導 成長 
カテゴリ 運動実践
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スポーツドクター
松樹 剛史

 この本は、主人公夏樹を中心にいろいろなアスリートの心情が描かれている。スポーツに関わる人のバイブルといってもいいと思う。各章、各章に非常に心に残るセリフが多い。
 第一章はACLを損傷してしまった夏樹が高校最後の大会をやり遂げる、熱いストーリーから始まる。最後の試合を間近に控え、自らの膝への不安を抱えながらもキャプテンとしてチームを支えていこうとする。「一年も休んだら、もうわたしたちの部活は終わってしまっている。そのことに比べたら、一人で膝の不安と闘うことなんて、なんにも怖くなかった」。ドクターから告知をされた直後の夏樹の言葉の多くが重く、共感を覚えた。
 第二章は、野球肘の少年とその両親のストーリー。自分の夢を子どもに叶えさせたいと強く願うがため、子どもをみることを二の次に、自分の考えを押しつける。子どもを大人の小型にしたものとして扱ってしまう。
 第三章は、摂食障害の女性水泳選手のストーリー。大切な人の期待に応えたい。そのためにはトレーニングで身体を鍛えていかなければならないが、女性としてみてほしいから筋骨隆々にはなりたくない。女性ならではの葛藤、切ない恋のストーリーである。この2つの章ではとくに、選手を取り巻く家族やコーチとの関わり方が、ドクターの会話方法から勉強になった。
 第四章は、女性水泳選手のドーピングのストーリー。ドーピングを禁止すべきとする立場と、相対する承認すべきとする立場の意見が述べられている。また、ドーピングの病態・生理学的な内容から、検査法まで載っている。体験談も含んでおり非常にリアルである。「ルールを定めているからとか、練習をしているからとか、そういうことではありません。ドーピングをしたことで泣いている人がいる。だから私はそれを悪と断ずることができます」と言い切った看護師のセリフは簡潔かつ壮快。とくにこの章は熱く響いた。
 人を動かすには人の立場に身を置くことが大切である。スポーツに関係する職業の方は、過去に選手であったが多く、その経験をもって選手、スポーツ、広くは社会に貢献しようとする方が多いと思う。しかし、月日を重ねると共に選手時代の気持ちが薄れ、指導者や評論家としての立場からの視点のみで働いてしまっていないだろうか。この本は自分の選手時代を思い出し、初心に帰るきっかけとなると思う。
(服部 紗都子)

出版元:集英社

(掲載日:2012-02-15)

タグ:傷害 摂食障害 バスケットボール 水泳 野球 ドーピング  
カテゴリ フィクション
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野球力再生 名将のベースボール思考術
森 祗晶

 本書は、日米両国の野球を比較しながら、日本野球界への提言をしていく内容になっている。フロントと現場の温度差、コミッショナーの権限の弱さ、ドラフトやFA問題。悪しき慣習が蔓延する野球界を、現役時代に巨人でV9を経験し、監督時代に西武ライオンズで黄金時代を築いた著者、森祗晶氏が冷静かつ論理的に両断していく。
 同氏の言葉からは、現場から滲み出る重みを感じるし、メジャーリーグを始め、各界のいい部分をどんどん取り上げていくべきだとの主張は納得できるものが多い。しかし…正論であっても実現するのは難しいのだろうなと思ってしまう。どうせ一番の敵である「変わることを好まない」集団に跳ね返されてしまうのだろうなという気持ちになってしまう。
 それではいけない。「勇気」が求められる時代背景の中で、野球界にかかる期待は大きいはずだ。プロ野球界の関係者全員が人任せにするのでなく、自分のこととして考え、できる限りの行動をしていく必要がある。本書はプロ野球ファンの方はもちろん、球団関係者、メディア関係者にもぜひ読んでいただき、これからの野球界発展に向けて一考いただければと思う内容であった。
(水田 陽)

出版元:ベースボール・マガジン社

(掲載日:2012-02-15)

タグ:野球 組織    
カテゴリ 人生
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イチローUSA語録
デイヴィッド・シールズ 永井 淳 戸田 裕之

 野球ファンならずとも、彼の名前を知らない人はいないだろう。
 イチロー。日本人初の野手としてメジャーリーグに挑戦した彼は、今や記録にも記憶にも残る名選手として活躍を続けている。本書はイチローのルーキーイヤーである2001年に、彼がインタビューなどで残した言葉が英文とともに記載されている。
 日本では前人未到の200本安打を放ち、7年連続で首位打者というスーパースターだったイチロー選手も、当時のアメリカのメディアからすれば1人の小柄なルーキーでしかなかった。当時、現在のような活躍をすると予想していたメディアやファンがいただろうか。
 10年連続200本安打や年間最多安打記録、オールスター戦でのMVPなど、彼の功績を知っている今、改めて当時のアメリカメディアが彼のプレーに衝撃を受けている様子を見ると、私は「どんなもんだ」と心の中で威張ってしまった。当の本人はそのような態度は一切見せていない。10年経った今でも変わらず、現状に満足することなく、さらに上を目指している。その向上心が、現在までの活躍を生んできたのだろう。
 イチロー選手に関する本はほかにもたくさんあるが、メジャーリーグでのスタートを切った当時の言葉に触れられる本書を、ぜひ一度手にとってもらいたい。イチローの活躍の秘密が見つかるかもしれない。
(山村 聡)

出版元:集英社

(掲載日:2012-02-15)

タグ:野球 スポーツ報道   
カテゴリ 人生
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ベンチ裏の人間学 監督達の戦い
浜田 昭八

 本作はプロ野球の名監督7人(長嶋茂雄、仰木彬、星野仙一、大沢啓二、川上哲治、藤田元司、鶴岡一人)にスポットを当てている。著者である浜田昭八氏は、デイリースポーツ、日本経済新聞社の記者を経て、現在スポーツライターとして活躍している。豊富な取材体験から書き留められた文章には、称賛だけでは決してなく、ありのままの人間像が描かれている。采配の是非、フロントとの戦い、スター選手や不満分子の扱いなど、監督の仕事がいかに孤独であり、智力、体力、気配りが必要であるかを感じさせる。
「あの時代はあんなことがあったな…」と歴戦を振り返りながら、当時は決して表に出なかった監督の心情と照らし合わせて楽しめる一冊である。
(水田 陽)

出版元:日本経済新聞社

(掲載日:2012-02-17)

タグ:野球 ノンフィクション 指導   
カテゴリ 人生
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頂上対談
ビート たけし

 13人のゲストとの対談集。うち5人がスポーツ。長嶋茂雄、中田英寿、長谷川滋利、桜庭和志、古田敦也である。
 ビートたけしは、映画監督・北野武でもあるが、草野球チームを持ち、最盛期は年間150試合以上をこなしたという。本人はピッチャーで120kmは出るというから大したものではある。
 気軽に読めるが、相手がビートたけしなので、対談相手の意外な面を知ることができる。サッカーの中田選手とは野球の試合をやったあとの対談。

たけし:三角形の駐車禁止みたいなカラーコーンがあるよね。その間をパスしながら、「あんた走って行きなさい」っていう練習よりも、四人で球取り合いしたほうがいいと思うんだけれどな。あのコーンは何だ、あの間を抜けるようなゲームがどこにあるんだ(笑)。縦に選手が並んでいるわけがねえだろうって。

中田:練習をおもしろくするということを、ほんと知らないですよね。おもしろくやることがどんなに効率いいかってことを全然わかっていない。言われたことを一生懸命やって、いい結果が出るとは限らない。(P.119より)

 軽く読めて、結構面白くためになる。長谷川選手のメジャー話、古田選手のキャッチャー話、桜庭選手のトレーニング話、長嶋元監督はもう言うまでもない。対話もスポーツだとわかる本である。スポーツ医学に関わる人にもおすすめと思い、紹介。

四六判 286頁 2001年10月20日刊 1300円+税
(月刊スポーツメディスン編集部)

出版元:新潮社

(掲載日:2001-12-15)

タグ:サッカー 野球 
カテゴリ 指導
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イチローUSA語録
デイヴィッド シールズ 永井 淳 戸田 裕之

 昨年アメリカの主として新聞に載ったイチローに関する記事をイチローの言葉をメインに編集したもの。右頁は日本語で、左頁には英語の記事が収録されている。
こうして年間の記事を読むと、イチローが当初は軽く見られつつも、やがて驚異の活躍をしていく様が改めてわかる。
 それ以上に、イチローの「言葉」が新鮮である。もちろん、これはイチロー自身の言葉というより通訳を介しての表現なのだが、イチローは時にとてもユーモラスであり、時に深遠でもある。
 足の裏をマッサージするのに使っている器具の名前を聞かれたときの彼の答えは「木です(Wood.)」。質問の意味がよくわからないというより、どうもマスコミの執拗な質問をうまくはぐらかすのが得意のようである。
 「彼はメディアの扱いに慣れているし、彼の発言のいくつかはむしろアメリカのファンのあいだで彼の人気を高めるのに役立っている」(ジム・アレンの解説より)
 アレンの指摘で書き出しておきたいのは「イチローがメジャーリーグに惹かれた理由の一つに、大リーガーはプロフェッショナルと見なされていて、何者であるかではなく、何をするかで判断されるということがある」という一文。一流は何を語るかも問われる。イチローは疑いなく一流と改めて知ることができる。

新書判 206頁 2001年12月19日刊 660円+税

(月刊スポーツメディスン編集部)

出版元:集英社

(掲載日:2002-03-15)

タグ:野球 イチロー 
カテゴリ 人生
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夢のとなりで 新庄剛志と過ごしたアメリカ滞在記
小島 勝典

 今シーズン日本プロ野球界に復帰し、様々な話題を提供してくれるSINJOH選手。
 2002年から彼の通訳として、2シーズンを共に過ごした著者が、新庄剛志と過ごしたアメリカでのエピソードを綴った滞在記。
 貴重な写真や新庄選手をイメージしたイラストも豊富。知られざる新庄選手の一面が垣間見れる一冊。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:メディアート出版

(掲載日:2004-06-10)

タグ:アメリカ 野球 滞在記  
カテゴリ 人生
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中学野球小僧


 中学生のための野球専門誌。創刊2号の特集は『高校野球でヒーローを目指せ!』と『秋の新チーム発足版:中学野球テクニカル』。プロ野球選手の体験談や野球がうまくなるための技術を写真やイラストで紹介。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:白夜書房

(掲載日:2005-10-10)

タグ:野球  
カテゴリ 運動実践
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大旗は海峡を越えた
田尻 賢誉

おめでとう、駒苫ナイン!
 今回の書評はこの試合を見てから書こうと心に決めていた。第87回全国高校野球選手権大会決勝戦。南北海道代表の駒大苫小牧対京都代表の京都外大西の試合である。駒大苫小牧は、ご存知のように昨年のこの大会の覇者である。「04年夏、駒大苫小牧は全国4146校の頂点に立った。甲子園での北海道勢初めての優勝。第1回大会から89年。ついに、深紅の大旗が津軽海峡を越えた。あれから1年が経とうとしているー。」こんな文章から始まる本書は、もちろん昨年の駒大苫小牧のこの快進撃の理由を克明に追うことを旨として書かれたものだ。
 監督の香田誉士史は弱冠35歳。彼は北海道生まれではない。佐賀出身。大学も東京の駒沢大学を出た彼は、出身はおろか教員としても監督としても北海道とは縁もゆかりもなかった。その彼に駒苫の監督を勧めたのは駒大時代の恩師太田誠野球部監督だ。「『当時の子たちには悪いから、あまり言いたくないんだけど……』と前置きしながら、香田監督は赴任当時の印象をこう話す。『信じられない。これが第一印象ですね。ウチの10年前を知ってる人であれば誰でも言うと思うんだけど、これはちょっとキツイなと』」。現在の栄光の陰には信じられない過去がある、といった話はよく耳にする。グラウンドすらなかった、練習おろかグラウンドに選手すら集まらなかった等など。私事ながら監督を始めて約20年。当初私も、自分より足の遅い選手、脂肪腹を突き出して息切らして走る選手を見て何度となくため息をついたものだ。しかし、若さと夢があった。だから……そう、香田監督もだからこそできたことがある。今だからこそできることがある。スローボール打ちに雪上ノック。通常のバットの1.3倍の長さの竹バットを使ったティー打撃。「長ければ長いほど最短距離で出さないと芯に当たらないんです。これによって、ヘッドを利かせるイメージをつけたい」本書の中には、こんな香田野球の秘密がいたるところに語られている。

“コーチ”という仕事
 コーチ(Coach)という言葉が普及し始めたのは1500年代と言われている。そして、この言葉は当初屋根付の四輪馬車のことを指していた。そしてここから、コーチという言葉には「人を望むところに連れて行く」という意味合いが含まれるようになったと言われる。その後1800年代には、イギリスで大学受験を指導する個人教師やスポーツの指導者にこの言葉が使われるようになったようだ。この頃でもやはり、コーチは人の望みを叶えるお手伝い的意味合いが強い。しかし、いつの間にやらコーチは助言者よりも指導者の色合いを深めることとなる。とくに日本においては何故か“監督”者の意味合いが強い。しかし、香田監督には選手を“監督”している意識はない。「外野手もキャッチャーと同じ。バッターみて、スイングや特徴を(自分で)見極めろ。(中略)失敗してもいい。思い切りやることが大切だ」。コーチの仕事は、選手の話に耳を傾けることだ。君の夢はなんだ? どんなプレーをしたい? なるほど、わかったと相槌を打ち、じゃあこうしたらどうだと助言をする。そして、最後に「君ならきっとできる」と肩をポーンとたたいてグラウンドに送り出してやることだ。こうなれば選手は自ら行動を始める。つまり自らオートクライン(気づき)を始めるわけだ。
 本書は最後にこういって締めくくっている。「北海道中が再び歓喜にわく日は、そう遠いことではない。」奇しくもその願いは1年後に叶った。香田監督は勝利監督インタビューで大きなからだを小さく丸めてこう言った「自分はいつものようにどきどきしながら見守ることしかできなかった。……選手にありがとうと言いたい」さぞかし彼の眼には、自らの判断で自由に動き回る選手たちが眩しく映ったのに違いない。
(久米 秀作)

出版元:日刊スポーツ出版社

(掲載日:2005-10-10)

タグ:野球 コーチング  
カテゴリ その他
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素晴らしき日本野球
長谷川 滋利

 本書では長谷川氏の経験を通し、決して断定的に日本とアメリカの野球について語ることなく、冷静に、その違いや特色を述べている。そのなかで同氏は日本に帰って久しぶりに甲子園で高校野球を見たときのことをこう語る。「とても好きだが、問題はある。」
 日本とアメリカの選手を育てるシステムの最大の違いは「精神面」これは守備とか、配球などではなく、宗教的な部分での違いが明らかだそうだ。日本の高校野球ではダッシュを100本という練習があり、フィジカル的にはあまり意味のある練習とは思えないが、メンタル的にはそれなりに意味があったかもしれない。
 また技術の面でも長時間の練習を通して自分の「形」を探っていくのは日本独特で、そういう面に関して言えば徹底した個人主義であるそうだ。そこが日本野球の独特の強みでもあり、技術面に優れたイチロー選手が生まれたのもそういった土壌があったからだという。だが専門的な練習を繰り返すことは本来持っている能力や筋力を眠らせている可能性もあり、“専門家”になるデメリットも挙げている。それに比べてアメリカではいろんなスポーツを経験しプロスポーツ選手になっている人も多い。スポーツを行っていると偏った環境になりがちであるがゆえに見習うべき点があることも事実。
 日本とアメリカでの野球経験者だからこそ書ける「素晴らしき野球」。読んでみる価値は十分にあります。

2007年4月25日刊
(三橋 智広)

出版元:新潮社

(掲載日:2012-10-12)

タグ:野球 
カテゴリ 人生
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動く骨・コツ 野球編
栢野 忠夫

 スポーツを指導する際に一番難しいのは動きのコツ。指導者が競技経験を有していても、それをじょうずに伝えることが困難なときがある。たとえば野球における動きのコツとは何か。本書の副題は「骨格操作で〈走・打・投〉が劇的に変わる!」。ここで使われる体幹内操法という言葉は、骨格のじょうずな動かし方。また体幹部を源として骨格を操る感覚で動くメソッドとつけ加えることができる。身体操作の基本動作には屈曲、伸展、側屈の動作を融合したものがあり、それらを融合し進展させたものが2種類の釣り合い歩行。
 詳しいことは本書を参考にしていただくとして、ここで紹介されるエクササイズには日常動作からスポーツ領域における動きの要素が集約されている。DVD(50分)も付録し、写真、イラストで紹介しているのでわかりやすい。“野球を何年も続けていても上達しない”、“もっと動きの世界を広げてみたい”という方に読んでほしい一冊だが、指導者にこそ読んでほしい野球の動きの骨・コツ。ぜひ一読願いたい。

2007年6月16日刊

(三橋 智広)

出版元:スキージャーナル

(掲載日:2012-10-12)

タグ:動作 コツ 野球 
カテゴリ 身体
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レッドソックスはなぜ松坂投手をとったのか
佐山 和夫

 みごとにワールドシリーズ優勝を果たしたボストンレッドソックス。昨年から松坂投手を獲得することで日本でも話題は大きなものになった。
 ボストンは古くから、清教徒が集まる街として、また世界的な大学があるアカデミックな街として知られ、住民も白人層が多い街である。チームも白人選手を中心に集めてきた。そんなレッドソックスが、独占交渉権に5,111万ドル(約60億円)、選手契約に6年5,200万ドル、合計額1億311万ドル(約123億円)と、なぜそこまでして松坂が欲しかったのか。
 著者はアメリカ野球学会にも所属する佐山和夫氏。アメリカスポーツ史のなかでもあまり知られていないニグロベースボールについての書籍も出している。そんな同氏がメジャーリーグの歴史でも伝統あるレッドソックスを、歴史的な視点から触れていく本書は、国際化をはかるレッドソックスの本当の戦略が見えてくる。

2007年10月1日刊
(三橋 智広)

出版元:三修社

(掲載日:2012-10-12)

タグ:野球 
カテゴリ その他
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野球の見方が180度変わるセイバーメトリクス
データスタジアム

 本書はスポーツのデータを集積し分析を行う(株)データスタジアムの企画編集。
 野球ゲームなどでも優れた選手を選択する際の目安となる、打率や打点、本塁打。投手ならば防御率や、勝利数、奪三振数など、こうした明確な数字は記憶にも残りやすい。
 実際に野球選手の多くは、こうした成績で査定され年棒へと置き換えられることが多いが、しかしながら必ずしもそれがチーム編成を考えた場合にベストな選択とは言えない。
 そこで、これまでとはまったく異なるアプローチでの戦略補強を行うというのがセイバーメトリクスである。たとえば出塁率に目を向けてみるととても優れた選手がいる。ヒットで出塁しなくても、結果的にはベースを踏む確率の高い選手ということだ。つまりヒットと四死球で出塁することの価値は、数字的に見れば同等。セイバーメトリクス的な考えでは、総合的に出塁率が高い選手がよい選手ということになる。
 このようにセイバーメトリクス的な考えならば、ちょっと違った見方で一味違うベースボールを観察できるかもしれない。

2008年3月22日刊

(三橋 智広)

出版元:宝島社

(掲載日:2012-10-12)

タグ:分析 セイバーメトリクス 野球 
カテゴリ その他
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戦術眼
梨田 昌孝

 私が以前トレーナーとして関わっていたチームが昨シーズン日本一に輝いた。登り詰める階段が目の前にあるのにそこに至る扉を蹴破れず、伸び悩む苦しみにあがいていたあの頃。今では中堅だった選手たちがベテランの域になり、若手だった選手たちが中核選手になっている。代表のチームリーダーともなっているある選手と会う機会があった。再会を喜んでくれた彼は、選手自ら考え、取り組み、覚悟を決めるということが紆余曲折を経てやっとできるようになったと話してくれた。スタッフによる環境づくりがなければできないことだし、数ある要因の1つだが、これが最も重要な部分であることに間違いないだろう。
 さて、本書「戦術眼」の著書は言わずと知れた北海道日本ハムファイターズの梨田昌孝監督である。そこにも「究極の育成法は、自分の努力で自身を成長させることなのだ」とある。そして「選手たちに自己成長の大切さを伝え、自ら伸びていこうとする選手にきっかけを与え、成長過程でのサポートをしてやること」が指導者の役割だと明言している。そして同時に選手にも求めている。たとえうまくいっているときでも、「試行錯誤と変化を恐れず」自分を進化させていくことが一流への道であり、それを目指せと。

 言葉にすると当たり前のことで、強いチームはこのあたりがよくできている。冒頭にあげたチームもそうだろう。内容では負けていても、勝利をもぎ取るような展開を見せた試合などは、その強みの面目躍如といったところだった。しかし、これを現場で実現させることは生やさしいことではない。本書でも、そのためには指導者と選手との間で「普段からさまざまな方法のコミュニケーションをとり、組織が目指す方向性を理解できる感性が必要」だと述べている。
 コミュニケーション。これはただよく話をするということだけがその方法ではない。さまざまなツールを利用し、ありとあらゆる方法を用いて行うべきものである。
 シーズン開始時にこのような本が出ることはどういう意図があるのだろう。チームを2年連続リーグ優勝、そして日本一にも導き勇退したトレイ・ヒルマン監督の後を受け、著者はチームをさらに進化させることを約束している。
 俺は近鉄バッファローズという他チームで選手として、監督として成長してきたが、このように野球を愛し、取り組み、考え抜いてきた。そして覚悟を決めて北海道にやってきた。さあ一緒に戦おう、とファイターズの選手やスタッフ、ファンに向けたコミュニケーションツールの1つとして、本書は強烈な存在意義を持つように感じる。
(山根 太治)

出版元:ベースボール・マガジン社

(掲載日:2008-07-10)

タグ:野球 戦術  
カテゴリ 指導
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現役力
工藤 公康

引退に至るまで何を考えたか
 引き際をどう飾るか。生きていく上で誰もが直面することだ。幸運にも自分の意志で進退を決められることもあれば、否応なくたたきつけられる残酷な現実を受け止めなくてはならないこともある。スポーツの世界でも、まわりの誰もが惜しむタイミングで華やかな引退劇を演出する選手もいれば、最盛期から見れば隠せない衰えに正面から向き合い、現役にこだわり、燃え尽きてひっそりと引退する選手もいる。最も多いのは、無残に切り捨てられていく選手だろう。何がいいとか、悪いとか、誰がどう思うのかということは関係がない。自分がその結果をどう考え、受け止めるのか、いや、これも最も重要な問題とはいえない。やはりそこに至るまでに自分が何を考え、どう取り組んできたのか、それが問題だ。

何をまだ求めての現役か
 本書は、2009年で実働28年目というプロ野球記録を更新している横浜ベイスターズ投手、工藤公康氏によるものである。考えてみれば、現時点で人生の6割以上の年月にわたってプロ野球選手を続けている。身体は決して大きくはないが、プロ野球界の怪物のひとりだ。これほど長い期間にわたってプロとしてのモチベーションを維持していることは驚きだ。現在まで在籍した4球団中、3球団でリーグ優勝と日本一を経験しているのだから、球界頂点の極みも十分に味わっているはずだ。何をまだ求めているのだろう。
 金でも名声でもなく、己の矜持を持ち得る世界で勝負を続けることが、ただ楽しいのかとテレビのインタビューなどを見ていると、そう思える。偉大な選手に失礼ながら、その童顔と遊び心に、野球少年というか野球大好きな悪ガキがそのまま大きくなったような印象を受ける。ただうまくなりたいという純真な子どもの心が、クリクリした瞳にまだ光っている。もちろんそれだけではここまで一線級でできるはずもない。それを現実のものにするための努力と才能という裏づけがあってのことだ。本当に信頼できる人々(だけ?)の話に耳を傾け、何を学び、いかに考え、どう取り組んできたのか、周りへの感謝の気持ちとともに本書に表さ記されている。

強烈なメッセージ
 なかでも若手選手への強烈なメッセージが印象に残る。若いウチには想像もできないことが、年齢を重ねて気づいたときには取り返しがつかなくなって後悔することになる、その怖さをよく知っているのだろう。成功体験を潔く過去のものとして次のステップに進む勇気を持ち続けてきたベテランならではの叱咤激励だ。
「自分を変えるために気づくこと」、そして「自分で考え」「答えを自分で見つけ出すこと」の重要性を説き、そんなことすらわからずに志半ばで去っていく後輩たちに沈痛な思いを持っている。同時にそれを誰かのせいにして自分に同情するようであれば「自分でつぶれただけ」だとプロらしく切り捨てている。
 己の哲学を持ち、またそれに必要以上にとらわれず、自らを変化させていく。それが厳しくも楽しく取り組める状況に身を置いている人は幸せなのだろう。そして「自惚れず、でも、へこたれず」本当に充実して生きていれば、その先にある結末だけにとらわれる必要はない、とそう思う。
(山根 太治)

出版元:PHP研究所

(掲載日:2009-07-10)

タグ:野球 プロ野球  
カテゴリ 身体
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プロ野球 成功するスカウト術
牛込 惟浩

 日本のプロ野球界では、1960年代から外国人選手を「助っ人」と呼ぶようになった。その頃、著者である牛込氏は大洋ホエールズ(現横浜ベイスターズ)の球団通訳として外国人選手と関わっていたが、熱心な仕事ぶりを買われ、その後スカウトとして活躍することとなる。
 プロ野球の勝負を盛り上げてくれる外国人選手は、正にチームの「助っ人」である。現在は各球団に外国人の主力選手が名を連ねているが、当時は外国人選手を獲得するためのネットワークも少なく、スカウトとして活動し始めた頃は選手の情報集めや、交渉は非常に困難だったそうだ。さらに、著者は野球の経験もなければ専門的な知識もほとんどなく、通訳とスカウト業務をする中でその知識を得ていき、人脈を広げ、選手やスタッフへの細かい気配り・心配りで信頼を得ていった。
 著者は、別の仕事でアメリカに行っても、車で5~6時間程度の距離に目にかけている選手やお世話になっている人がいれば、足を運んで先方に会いに行ったという。これは1つの例だが、こういった努力が身を結んで、数々の名選手を球団の助っ人として獲得し、結果を残してきた。
 どの職業でも、よい仕事をして結果につなげるには相手への気配りや身を削ってでも相手のために動く積極性、何より熱意が必要になる。本書はこれらの大切さを教えてくれる。
 日本のスポーツ界で、トップレベルの「勝負の世界」の舞台裏を支えた著者の経験や思想を、われわれも仕事で活かすことができれば、結果につなげるための財産となるだろう。
(山村 聡)

出版元:宝島社

(掲載日:2012-10-13)

タグ:野球 スカウト 
カテゴリ 人生
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「野球体」をつくる! ライバルに差をつける体力・技術・食事・調整方法
石橋 秀幸

 器具を利用しないトレーニングを中心に紹介されているため、体力トレーニングをまだ行ったことのない中学生や高校生が初めて手に取る入門書としては十分であろう。
 また体力トレーニングだけでなく、食事面についても満遍なく述べられている。本書をきっかけに、より本格的なトレーニングの知識と経験を深め、心技体が揃った競技者として成長してもらいたい。
(澤野 博)

出版元:西東社

(掲載日:2012-10-13)

タグ:野球  
カテゴリ トレーニング
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野球場で観客はなぜ「野球に連れてって」を歌うのか
佐山 和夫

 2010年夏、明治神宮球場を中心に行われた世界大学野球選手権大会では、7回表終了時のグラウンド整備の間にこの曲が流されました。もっとも、普段、この曲を歌うことに慣れていない神宮親父たちはキョトンとしてしまったのですが。
 タイトルにもある、「私を野球に連れてって」を野球場でなぜ歌うのかや、野球のベースがなぜ左回りか、なぜ他の球技と違ってボールを持っているチームが守備であるかといった筆者が抱く疑問は、普段野球に近い距離にいる人ほど、疑問に思わない点であるように思います。私自身はそんなことを考えたことさえありませんでした。
 しかし、野球のルールのルーツを知ることにより、アメリカ人の価値観や野球というものの本質をアメリカ人がどう考えているのかということに触れることができました。ルールや習慣は、今の形に至るまでに形ややり方が変化していき、なるべくしてなっています。あとがきで筆者自身が「私個人の勝手な思い込み」と述べているように、ところどころに疑問を持ってしまう見解もありますが、こういったことに着目し、考えることは、野球を、ひいてはスポーツをより楽しんで観たりプレーしたりすることができるのではないでしょうか。
(松本 圭祐)

出版元:アスキー・メディアワークス

(掲載日:2012-10-16)

タグ:野球 
カテゴリ スポーツ社会学
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素晴らしき日本野球
長谷川 滋利

 近年、多くの日本人プロ野球選手たちが米・メジャーリーグで活躍し好成績を残している。本作は元メジャーリーガーの1人である長谷川氏が書き下ろした1冊である。ワールドベースボールクラシック(WBC)の開催などもあり、野球への関心が増している昨今であるが日本野球界、米・メジャーリーグをともに経験した著者による一味違った野球界の見方ができるものになっている。
 プレーオフの導入についてもメジャーと日本野球との相違点から長短所について解説され、フリーエージェント(FA)やドラフトの制度、問題点なども米・メジャーリーグと対比させながら述べられている。
 現代では米・メジャーリーグと日本野球は切っても切れない関係であり、日本野球がさらなる発展を遂げるために日本野球の素晴らしさや問題点の理解を深めるには有効なツールとなるだろう。
(池田 健一)

出版元:新潮社

(掲載日:2012-10-16)

タグ:野球 
カテゴリ 人生
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「ホント(常識)のウソ」の野球論
小野 平

“十人十色”という言葉がある。選手が10人いれば、最適のコーチングも10通りある。同様に10の地域にある10のチームにも10通りの指導論が存在する。屋外競技ともなれば常夏の地の常識と雪に覆われた地の常識が通用しなくても当然と言えば当然である。
 本書は雪国にあるだけでなく、中学に硬球を使ったシニアリーグがなく、ほぼ全ての選手が硬式球初心者である秋田商業高校の、いわゆる“常識”の疑い方について書かれている。
 雪国であることと初心者が多いことの2つが“常識”を通用させなくするきっかけとなり、その見直しは守備や打撃、走塁などの技術論だけでなく、チームとしての組織論にまで及んでいる。本書では「○○のウソ」と表記しているが、著者が本文中で述べているように、この内容を押しつけようとしているのではなく、いわゆる“常識”について見つめ直し、別の解釈ができるという意図であろう。
 だが一番重要なのは、たとえば著者が行っているように「雪国」と「初心者」という自分たちの出発点をしっかりと認識して、その出発点から目的地(目標)を真っ直ぐに見据えることであると示唆しているのであろう。
(渡邊 秀幹)

出版元:MCプレス

(掲載日:2012-10-16)

タグ:野球 
カテゴリ 指導
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投球論
川口 和久

 元プロ野球選手として活躍した著者が、その現役時代について実際の結果から自身を分析し論を進めている。コーチや監督などとの出会いから投手として変わっていく様子が映し出され、そこには表舞台からは見ることのできないさまざまな苦労や努力が感じられる。同時に当時の心境も語られており、豪快な部分と繊細な部分を表している。
 また、広島カープから読売巨人へと移籍を経験し、練習法や選手育成など双方の球団の特徴と異なる点なども語られており、興味深い内容であった。
 現役時代の川口氏は三振かホームランかをかけて勝負を挑むような投手としての醍醐味があり、ファンとしては最も面白い投球であったと思う。当書をきっかけに川口氏のような投手が今後のプロ野球に生まれ、活躍することを期待したい。
(池田 健一)

出版元:講談社

(掲載日:2012-10-16)

タグ:野球 指導 
カテゴリ 人生
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フルスイング
高山 信人

 高山豪人さんを知っている人は、ほとんどいないだろう。
 プロ野球選手を夢見る彼は、24歳という若さで交通事故によってその生涯を閉じる。そんな彼の野球人生を、父親である高山信人氏が綴った。
 著者は最後に日本の野球界に対する率直な思いを書いている。そんな中で、指導者についてこう言う。
「タイムリーエラーやチャンスで三振した選手を頭ごなしに叱るシニアの監督も大勢いたが、その監督は自分のための試合をしているのであって子供のための試合をしていないと感じた」
 残念ながら、このような指導者は野球に限らず日本全国に大勢いる。私自身、指導者の端くれとして考えさせられる言葉である。
 筑波大学サッカー部監督の風間八宏氏は、指導者とは何か? こんな風に言っている。
「子供が自分の道を自分で選んでいけるように環境をつくってあげるのが指導者です。子供たちの才能を引き出すことが重要であって、指導者が思ったことを子供たちにやらせることが重要なのではない」
 ある一人の無名な青年の人生を綴った本である。しかし、そこから考えさせられることはあまりにも多い。人は、いつかは死ぬ。豪人さんのように唐突に夢を終えなければならないこともある。
だから思うのである。
「たかが、野球。されど、野球」
目の前のことに全力を尽くすことの大切さを。
(森下 茂)

出版元:碧天舎

(掲載日:2012-10-16)

タグ:野球 
カテゴリ 人生
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早実vs.駒大苫小牧
中村 計 木村 修一

 今年のドラフト会議でその動向が注目された斎藤佑樹投手。彼を語る上で2006年夏の甲子園を欠かすことはできない。
 37年ぶりの決勝戦の引き分け再試合を戦った早実、駒大苫小牧の両チームでは何が起きていたのか。徹底した取材によりその舞台裏が明かされる。来シーズンのペナントレースをより楽しむためにも、あの夏の出来事をもう一度確認していただきたい。
(村田 祐樹)

出版元:朝日新聞出版

(掲載日:2012-10-16)

タグ:野球 勝負 
カテゴリ スポーツライティング
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捕手論
織田 淳太郎

 野球においての捕手とは、野手の中で唯一正反対を向き投手の放った球を捕る。また、ホームベースを守り得点の最後の砦としての役割を担うポジションである。
 さて、みなさんは捕手に対してどんなイメージを持っているだろうか。投手は華々しく野球の花形であるのに対し、捕手はマスクを被りどこか陰湿で裏方的な印象がある。
 そんな捕手にスポットを当て、あらゆる角度から捕手についての解説が述べられているのが当書である。
 著者の取材に応じた数々の歴代捕手方からの貴重な経験談や具体的なゲームシーンの例を多く用いて捕手を解明しており、捕手というポジションの奥深さを感じられる。その中でもキャッチング技術は勿論のこと、配球のリードも捕手としての醍醐味である。そこにはバッターの特徴の他に投手との信頼関係、チームの作戦など様々な要素が絡まり複雑さが伺える。また、他の野手とは違い正対しているポジションである上、審判や打者と近距離に位置することから相互に影響している。
 色々な働きをする捕手はその呼び名を正捕手、正妻、女房役、司令塔などとされるが、その多面性からどれも判然とされていない。捕手が担う役割についてはまだまだ書き足りないほどだが、野球の中で大切な要である反面、面倒なポジションといえる。
 本書はそんな捕手の無限ともいえる魅力を十分に感じられ、1度でも野球に打ち込んだことのある方やプロ野球好きの方などにとっては面白みを味わえるだろう。
(池田 健一)

出版元:光文社

(掲載日:2012-10-16)

タグ:野球 捕手 
カテゴリ 指導
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草野球をとことん楽しむ
降旗 学

 早朝や休日などに公園で大人たちが野球をしているのをよく見かけるだろう。学生時代から野球を続けている者、社会人になって友人からの誘いで野球を始めた者などさまざまな者たちが野球に興じ、野球バカとまで言われるほど草野球に打ち込んでいる者もいる。そして、著者もその野球バカの一人であり、過去の出来事と結びつけながら草野球がどういうものか、どう楽しむかが一冊に詰め込まれている。
 草野球経験者には共感することが多く、未経験者には新しい世界観を見ることができるだろう。草野球特有の問題点なども多々あるが、それらを含めた楽しさが存分に伝わり、ぜひとも草野球の世界へ飛び込みたいという思いに駆られるものとなっている。
(池田 健一)

出版元:新潮社

(掲載日:2012-10-16)

タグ:野球 草野球 
カテゴリ その他
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レベルアップする!野球 科学・技術・練習
石橋 秀幸

 野球において、上達するには何が必要かという点で、バッティング、ピッチング、フィールディング、ベースランニングの4パートで野球の基本的なプレーを網羅している。特徴としては、科学、技術、練習という3つの段階を踏んでいることである。最初に科学的な背景を説明し、実際にどのような技術を用いればよいか、さらにその技術を身につけるための具体的な練習法が写真とともに紹介されている。
 たとえば、ゴロを捕球する方法として、科学的に見るという部分ではボールの描く放物線を示し、どこで捕球すべきかを示す。さらに技術を学ぶ、という部分では、グラブが円運動を描くように手を伸ばすということが解説される。これらに対応するような練習方法がさらに紹介され、目的に応じた練習の組み立てができそうだ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:西東社

(掲載日:2011-03-10)

タグ:野球  
カテゴリ 運動実践
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メジャー野球の経営学
大坪 正則

 千葉ロッテマリーンズの優勝で幕を閉じた2010年のプロ野球。先日、優勝パレードの様子がテレビで流れていた。シーズン終了後はファン感謝祭や選手のトークショーなど球団独自の取り組みが行われる。それと同時に選手の契約改正が行われるシーズンでもある。今年も新聞ですでに目にした「保留」の文字は毎年のこと。選手にとっての収入は球団の支出なのだから、スムーズにいかないのがひょっとしたら“普通”なのかもしれない。
 球団経営のための収入をどうやって増やし、球団を運営していくのか。コミッショナーや球団、選手会、そしてその他の機関のそれぞれの「仕事」とその仕事の関係性をメジャーから学ぼうという姿勢。そのために、「本書は読者が監督や選手の立場でプロ野球を観たり、勝ち負けで球団を応援するだけではなく、たまにはコミッショナーや球団オーナーの立場からリーグ全体を俯瞰し、球団社長になったつもりで球団経営を楽しむポイントを示唆している」と著者。
 年棒やドラフト、フリーエージェントなどプロスポーツではない限り、少し離れた話になるかもしれない。しかし、施設内のサービスやファン向けの活動などといったプロモーションやマーケティングの話は学生スポーツやアマチュアスポーツの団体も学ぶことは多くある。そして、“感動や興奮や驚きを与える選手”のパフォーマンスの一部を担っているトレーナーの方たちにとっても「お金のはなし」は知っておいて損はないと思う。
(大塚 健吾)

出版元:集英社

(掲載日:2012-10-16)

タグ:野球 経営 メジャーリーグ 
カテゴリ その他
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メジャーの投球術 日本野球は、もう超えたか?
丹羽 政善

 いまや日本人のメジャーリーガーは珍しいものではなくなっている。それどころか各球団のスカウトが日本野球界に熱い視線を送り続けている。その中で投手に焦点を置いて、メジャーリーグの裏側を紹介している。
 科学的と思われている根拠ももとをたどるとそうではなかったり、実際の球筋と球種名の認識の違いだったり、不正投球の歴史だったり、野球にそんなに詳しくない人でも、なるほどと思える内容を中心にまとめられている。
 分析をすることではなく、新しいことを考えることが指導者の本来の仕事ではないだろうか。それがどのように評価されるかは別にして。
(澤野 博)

出版元:祥伝社

(掲載日:2012-10-16)

タグ:野球 投球 メジャーリーグ  
カテゴリ 指導
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中年のための草野球健康法
吉松 俊一 佐野 克郎

 いうまでもなく、野球は日本のビッグ・スポーツである。リトル・リーグからプロ野球まで層の厚さは野球王国と呼んでいいほどである。だが、それ以上にいわゆる草野球は盛んであり、草野球人口は膨大である。
 しかし、ジョギング・ブームが多くの障害を生んでいるのと同様、盛んな草野球でも種々の障害が起こっている。とくに普段はあまり運動をしない中高年が週末のゲームで怪我をする例は珍しくないだろう。「健康のために」と始めたことが逆に体を壊すことになってはミもフタもない。そこで日々のトレーニングが必要になるが、著者のいう通り「言うは易く行うは難し」が現実である。そういう人に多くの示唆を与えてくれるのが本書だ。
『草野球健康法』と題された本書は、草野球こそ「生命保険」とし、草野球による健康維持、体力向上を1頁単位で面白くまとめ、自ら「野球狂」と称する著者らしく、つい勝ち方のコツにまで話は及ぶ。それがまた健康法につながっている。プロ野球選手の実例が多いのも特徴で、より興味を持って読める内容となっている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:さがみや書店

(掲載日:1980-12-10)

タグ:草野球 
カテゴリ 運動実践
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勝つための投球術
トム・シーバー 吉松 俊一

 偉大なスポーツ選手が必ずしも優れた指導者や理論家であるとは限らないものだが、その両者の資質を確実に兼ね備えているといえるのがトム・シーバーであろう。そのトム・シーバーが、自らのピッチング論を平易に説き明かしているのが本書である(訳は月刊トレーニング・ジャーナルの連載「野球の科学的トレーニングについて」でお馴染みの吉松俊一氏が担当)。
 彼の理論家たる所以は、この本が初心者にとっても十分納得のいく指導書になっていることで、読者は彼の有益な体験を知るとともに自然とピッチングの基本を会得することだろう。そしてピッチングがただ投げることばかりでなく、チーム・プレーの1つであることや精神的・肉体的な自己管理がいかに大切かなど多くのことを学ぶだろう。自伝としても面白い。

トム・シーバー著、吉松俊一訳
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:講談社

(掲載日:1982-03-10)

タグ:野球 
カテゴリ 指導
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3割バッターへの挑戦
チャーリー・ロー 渋谷 良一 山本 明 王 貞治

 今年の夏の高校野球は池田高校の素晴らしいバッティングが話題のひとつであった。ピッチング・マシーンの導入で、「打高投低」といわれているが、バッティング自体の技術を明かした書はなかった。優れた打者は、打撃の奥義を極めたとしても、それを誰でもわかる言葉で伝えるのは難しい。
 ニューヨーク・ヤンキースの打撃コーチ、チャーリー・ローが豊富な写真とともにまとめた本書は、その意味で画期的といえるだろう。著者は、コーチが経験的なカンや通説に頼ってしまうことをよしとせず、「正しい理論、実際のプレーに有効な方法論」の必要性を感じていた。そして、1971年、フロリダ州サラソタでベースボール・アカデミーを創設したユーイング・カウフマンと考えが合い、ビデオ、フィルム設備で3年間に何百ものスイングを見ては、リプレー、スローモーションを繰り返したという。こうして、著者は自らの理論を一層科学化し、客観化していった。その結果、バッティングは後ろ足で打つという常識は全く逆であること、トップハンドをかぶせるようにするのも誤りであることがわかった。
 著者は「基本と鉄則」を繰り返し、全10章を通じて、大打者の見本的写真を駆使し、バッティングを論じていく。責任監修の王貞治氏が「一読して、私は友を得たような気になった」という言葉も重さも読んでいただければわかるだろう。

チャーリー・ロー著
渋谷良一、山本明共訳、王貞治責任監修
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:大修館書店

(掲載日:1982-11-10)

タグ:野球 
カテゴリ 指導
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年齢別 少年野球トレーニング法
吉松 俊一 柴 孝也 鎌田 哲郎

 月刊トレーニング・ジャーナルでも野球のトレーニングについて執筆中の吉松俊一氏のほかに、野球に関わりの深い2人の医師が、少年や球の指導法について、スポーツ医科学の視点に立って、しかも十分わかりやすく解説した書。
 第1章から4章までは、文字通り子どもの体力やトレーニングを中心に述べてあり、第5章ではスポーツ障害とその予防、第6章子どもの日常と生理および心理、第7章少年野球の科学、と野球をよく知っている医師ならではの内容で構成されている。とくに第4章の年齢別基礎体力トレーニングは、野球に限らず、子どもの運動を指導する人が基本とする事柄が多く述べられている。指導者や親にとって、子どものからだについて再認識するうえでも面白い本といえるだろう。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:講談社

(掲載日:1983-01-10)

タグ:野球 
カテゴリ トレーニング
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巨人軍のストレッチング
阿野 鉱二

 以前、本誌(月刊トレーニング・ジャーナル)にて巨人軍の阿野コーチがストレッチングの本を近く出版するとお知らせしたが、よくまとめられてこの1月に出た。
 プロ野球という世界はスポーツ界にあって最も進んでいると思われがちだが、ことトレーニングになると、そうともいえない。長い伝統を有する競技だが、逆にその伝統がある種のブレーキをかけていることもある。
 巨人軍の阿野コーチは、プロ野球界にあって、積極的にトレーニング科学を採り入れ、個人的にも勉強熱心なコーチのひとりである。先に本誌で巨人軍のトレーニングを何度か紹介してきたが、それを考え実行しているのも阿野コーチである。デンマーク体操やブラジル体操にストレッチングやエアロビック・ダンス、最新マシーンを用いての筋力トレーニングなどを始め、日常生活における健康管理上のアドバイスも行っている。
 その阿野コーチがまとめたこの本は、野球先取のためのものだが、他競技の人がここから方法を学び取ることはたやすく、また価値あることである。全体は「立って行うストレッチング」「座って行うストレッチング」「立ってパートナーと行うストレッチング」「フェンス(壁)利用のストレッチング」「座ってパートナーと行うストレッチング」「日常生活のためのストレッチング」「障害防止とリハビリテーションのためのストレッチング」「巨人の強筋運動」「打撃、投球前に行うストレッチング」の9章から成り、各ストレッチング・ポジションにつき解説、キーポイント、効果の3点が付され、適宜「ワンポイント・メモ」と「巨人軍選手の一言」がカコミで入っている。全頁2色刷で読みやすく、写真のモデルを定岡、篠塚、松本、島貫の各選手と筆者自身が担当しているのも親しみやすい。
 ストレッチングは最近になって広く一般にも採り入れられるようになってきたが、こうしてプロの世界で実践されていることが、一冊の本になって、世に広められることはとても望ましいことである。野球は日本人にとって馴染み深いスポーツだけに期待される。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:ベースボール・マガジン社

(掲載日:1983-04-10)

タグ:野球 
カテゴリ ストレッチング
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野球のトレーニング
平野 裕一

 著者については今さら説明するまでもない。本誌読者、またT.J.ブックス『ダニーのベースボール・ドリル294集』の読者にとってはお馴染みのはずである。何度か本誌に執筆していただいたこともあるし、『ダニーの…』の訳者でもある。東京大学の教育学部において体育学を研究し(大学院卒)、1980〜82年同大学の野球部監督を務めた人である(現在は同大学教養学部体育学科教官)。
 こういう経歴をあえて記したのは、この著書にその足跡がにじみ出ているからである。『野球のトレーニング』という書名から、人はすぐにバッティングやピッチング、走塁、フィールディングに直結するものを想像するであろうが(著者はもちろんそれを念頭に置いているだろうが)、前半は直結というよりは、これまでなおざりにされがちであった野球の科学的側面に正面から取り組んでいる。少しでもそのような姿勢を持つ野球関係者には待望の記述がそこにあふれている。科学的視点を有し、実践的経験を踏まえた著者が、科学の舟から野球へ矢を放つのである。あえていわせていただければ、もうこの種の本を硬いとか、取っつきにくいとかいうようでは、怠慢のそしりは免れないのである。野球を熟知する人なら素直に読み進める科学的野球のトレーニング解説書なのである。
 後半は写真を豊富に使用し、具体的にトレーニングを理解し、利用できるようになっている。
 時代は変わるものである。若い時代に学問的基礎を身につけ(つまり視点を確立し)、実践を踏まえてものを語ること、そしてさらに研究を続けること(あくまで現場から離れず)、これができる人が今以上に増えねばならない。その1つの兆しがこの書であるといっても過言ではない。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:大修館書店

(掲載日:1984-05-10)

タグ:野球 
カテゴリ トレーニング
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覚悟のすすめ
金本 知憲

 今年、阪神タイガースを引退した金本知憲選手が、阪神タイガース現役時代に連続フルイニング出場記録を更新中の2008年に出版された書籍である。
 人生の転機にはいつも覚悟があったという金本選手の、覚悟というものの大切さ、覚悟があれば何でもできるということを教えてくれる内容である。本書の中で金本選手は自分自身を弱い、ぐうたら、いい加減、ビビリ…など卑下した表現をすることが多々あるが、常に考えて覚悟をもって行動することですべて克服している。また弱さを克服することで責任感やリーダーシップが生まれ、大きな成果につなげている。努力の人と思っていたが、努力も考え方だと感じさせられた。
 最初から最後まで一貫して覚悟についての内容だが、コーチやトレーナーなどの話も出てきて、いろんな人とのつながりも面白く、また球団の裏事情などもストレートに伝えているところがアニキらしい感じがする。野球に生きた金本選手の覚悟についての書籍だが、野球以外での仕事や人生においてもとても共感できる内容で、改めて覚悟について考えさせられる一冊である。
(安本 啓剛)

出版元:角川書店

(掲載日:2013-05-02)

タグ:プロ野球 
カテゴリ 人生
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これで試合に強くなる! 野球メンタル強化書
高畑 好秀

 野球の試合で勝つためにはどうしたらよいかについてメンタル面での具体的なアドバイスをまとめた書籍。塗り絵方式での変化球のイメージ化、シルエットを利用したピッチングフォームの変化を見抜く方法などがエクササイズとして紹介されているのが興味深い。練習から試合中まで場面ごとにで陥りがちな悩みに対して明快な答えを示すなど、メンタル「強化」書として活用できるだろう。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:実業之日本社

(掲載日:2008-01-10)

タグ:メンタル 野球  
カテゴリ 指導
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野球肩・ひじ・腰を治す 野球の障害でもう泣かない! 自分でできる治し方+予防法
石橋 秀幸 大西 祥平

 元プロ野球トレーニングコーチと、スポーツドクターによる共著。タイトルにあるように、野球におけるさまざまな障害を予防するために書かれている。最初に投球のメカニズムを解説し、身体の各部位に起こりがちな障害に対して、フローチャート形式でアドバイス。そして、可動域のチェックやストレッチング、トレーニングの方法について写真を多く使った説明が行われる。ケガを克服した選手の体験談、指導者のあるべき姿勢についても紹介し、野球に対していかに前向きに取り組むことが大切かについてまとめている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:西東社

(掲載日:2008-01-10)

タグ:野球 トレーニング 予防  
カテゴリ スポーツ医科学
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らいなー チームと親子で読む幸福野球
井上 光成 スポーツGEAR

「説明」「実例」「コーチへ」「スポーツ心理入門」という形式で、26項目が並­ぶ。野球を楽しくプレーするために役立つ心構えや具体的な動き方などがわかりやすく書かれている。これらのアドバイスは、スポーツ心理学会などで発表されたものをベースに、より噛み砕いた言葉で伝わるように工夫されているが、非常に短くまとまっていて、読みやすい。
 各章のタイトルを紹介すると、「楽しく野球をやりたい」に始まり、「死ぬほど走れ」「長嶋語のすすめ」など、ユニークな考え方を紹介。そして「軸を感じる」「軸の修正」「フォームを習うと体をこわす」など、動作習得についても紹介し、「割算野球」「戦略通りにならない」など、戦術・戦略面へのアドバイスもある。締めくくるのは「生きること」。このように、内容は多岐にわたっているが、いずれもサブタイトルにあるように「幸福野球」を実現していくためのものである。随所に見られる、柔らかなタッチのイラストにはユーモアが盛り込まれ、理解を助けるものとなっている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:せいうん

(掲載日:2008-05-10)

タグ:スポーツ心理学 野球  
カテゴリ スポーツ医科学
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信念を貫く
松井 秀喜

 筆者である松井秀喜氏は、ベースボールのスター選手である。日本のいち野球選手のみだけで語られるのではなくグローバルな選手と思うのは私だけでないでしょう。だから野球というよりもベースボールという表現をさせてもらいました。私自身は40代に入ったばかりですが、自分自身の20代30代の年表の中に彼の活躍している姿を照らし合わせることができる数少ない選手のひとりであることも、その理由のひとつでもあります。 
 この本は筆者の新天地に立ち向かう心境が様々なエピソードを交えて書き綴られています。ワールドチャンピオンそしてワールドシリーズのMVPに選ばれるという、アスリートとして絶頂期を迎えたのと同時に、選手生活の新たな1ページをつくるための決断として新天地に移籍するという人生の中の大きなターニングポイントで書かれました。題名にもある「信念を貫く」ことによって、もたらされた思考の変化や出会いを自分にも置き換えながら、私はこの本にのめり込んでいきました。
「コントロールできることとコントロールできないことを分けて考える」というフレーズはとても印象に残っています。自身も間違いなくそうですが、人間はそれほど器用でなく欲深いと思っています。何でもコントロールできることとして考えてしまう。そこには信念を貫くことが良くも悪くも作用していると感じています。だからこそコントロールできるかどうかを分けて考えることはとても大切だと感じました。
 また筆者自身、様々なタイミングで人や言葉の出会いに遭遇しています。
 両親をはじめとする「家族」、高校時代の恩師である「山下智茂氏」、巨人時代の監督である「長島茂雄氏」、ヤンキース時代の監督である「ジョー・トーリ監督 ジラルディ監督」、チームメイトである「広岡勲氏・ロヘリオ・カーロン通訳」など。
 結果を出す上での「肉を斬らせて骨を断つ」、ケガで不安な状況になったときの「前よりも強くなる」、高校時代の恩師からの「心が変われば行動が変わる/行動が変われば習慣が変わる/習慣が変われば人格が変わる/人格が変われば運命が変わる」、父からの「人間万事塞翁が馬」
 言葉や出会いというものが筆者自身の成長に大きく繋がっていることはこの本からもの凄く伝わってきます。すなわち私自身はこの本との出会いが新たな信念を貫くことへの何かを吸収させてもらったわけであります。
 この本を読み終えたとき、私はあるエピソードを思い出しました。自分の身近に「信念を貫く」ことに限りなく近い言葉を毎日のように身体を張って教えていただいた人がいました。しかし私は当時その意図とは違った受け取り方をしてしまいました。結果として関係を断ち、逃げるともいえる行為を選択してしました。
 いわゆる「未熟さ」という言葉がピッタリかもしれません。最終的には時間が経過するとともに自分のその選択は全くの間違いであったことに気づいたのは言うまでもありません。そして今、そういった言葉を毎日言ってもらえる存在がいない立場に身を置く者として「信念を貫く」ことを全身に刻み込んでくれたのは、その恩師であることは間違いないということも再認識しました。
 私はこのエピソードから「未熟さ」の後悔というよりも違ったことを強く感じています。それは進化した自分、少しでも「コントロールできなかったことがコントロールできるようになった」と感じられたことが大きな財産であるということです。もちろんそのときに気づくことのできる「人間性」や「読み取る能力」があればよかったのでしょうが、その当時の自分にはそこは「コントロールできなかった」領域だったのだと今は感じています。だからこそ、私自身はそのことは決して否定すべきことではないのかなと解釈しています。
 そして、皆さんもこの本を読んで自分自身をちょっと振り返ってみませんか? 何かいい自分自身への気づきがもらえる一冊だと思います。
(鳥居 義史)

出版元:新潮社

(掲載日:2013-10-17)

タグ:野球  
カテゴリ 人生
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133キロ怪速球
山本 昌

 現役のプロ野球選手、山本昌は、自らの野球人生を「悔いがある」と語る一方で、「1回きり」の心構えで過ごしてきたからこそ成功したともいう。
 著者は、若いころ戦力外通告におびえながら選手生活を送ってきた。選手生活を通して、自らの持つすべての力を引き出して日々を過ごし続けてきたことが、やり直しがきかないプロ野球の世界での成功を導いた最大の要因であると語る。
 成功するためには、運も必要であり、自分ひとりの力たけでは不可能である。成功を望む人が知りたい、うまくいく人といかない人との差はどこにあるのか。チャンスをつくるための準備には何が必要か。到来したチャンスを逃さないためにはどうしたらよいのか。といった様々な疑問をプロ野球の世界を通して語られている。
 決して才能に満ちあふれ、期待された選手ではなかった。その証拠に、一年目に登板すらできなかった史上初の200勝投手でもある。どこにでもいる野球少年が、最年長完投記録をはじめ、様々な最年長記録ホルダーという、息が長い特別の投手になった理由に「鏡」「時間」「好き」「階段」「なじむ」「観察力」「平均点」といったキーワードを挙げる。それらのキーワードを掘り下げ消化することで、読者が生きていく上の知恵、道標となるに違いない本である。
(服部 哲也)

出版元:ベースボール・マガジン社

(掲載日:2014-03-06)

タグ:野球 投球 
カテゴリ 人生
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個性を引き出すスポーツトレーニング
立花 龍司

 先日、小学校低学年くらいの子どもが泣きながら野球の練習をしていました。
「なんでできひんねん!!」「あほか!!」
 子どもの動きはぎこちなく、びくびくしながらボールを追い、バットを振っていました。すべてを見たわけではないので、この指導方法がすべて悪いとは思いませんが、野球が好きで、野球に長く関わっている私にとってはびくびくしながら野球をしている姿がさみしく感じました。
「野球が楽しい」「もっとうまくなりたい!!」「もっとうまくなるためにはどうしたらいいやろ?」
 子どもの気持ちをサポートするのは、私たち指導者、保護者の役目ではないでしょうか。本書は筆者自身の野球経験、日米の違い、子を持つ親として感じたことを書かれています。「悪いプレーを減らす」練習ではなく、「よいプレーを増やす」ための練習、トレーニングをする。発想の転換が、選手や子どもたちに対する見方やアプローチを変えてくれるのではないでしょうか。
(大洞 裕和)

出版元:岩波書店

(掲載日:2013-12-06)

タグ:トレーニング ジュニア 野球  
カテゴリ 指導
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「弱くても勝てます」 開成高校野球部のセオリー
高橋 秀実

 言わずと知れた、超進学校開成高校の野球部の話である、これが面白い、実に面白い!
 監督である青木がバッティングについてこう話す。
「打撃で大切なのは球に合わせないことです。球に合わせようとするとスイングが弱く小さくなってしまうんです。タイミングが合うかもしれないし、合わないかもしれない。でも合うことを前提に思い切り振る。空振りになってもいいから思い切り振るんです。ピッチャーが球を持っているうちに振ると早すぎる。キャッチャーに球が届くと遅すぎる。その間のどこかのタイミングで絶対合う。合うタイミングは絶対あるんです」
 著者の高橋は、この言葉から正岡子規の語る野球の原型「打者は『なるべく強き球を打つを目的とすべし』」、を思い起こす。
 青木監督はこんなことも話す。「野球には教育的意義はない、と僕は思っているんです。野球はやってもやらなくてもいいこと。はっきり言えばムダなんです。これだけ多くの人に支えられているわけですから、ただのムダじゃない。偉大なるムダなんです。とかく今の学校教育はムダをさせないで、役に立つことだけをやらせようとする。野球も役に立つということにしたいんですね。でも果たして、何が子供たちの役に立つなんて我々にもわからないじゃないですか。社会人になればムダなことなんてできません。今こそムダなことがいっぱいできるんです」
「ムダだからこそ思い切り勝ち負けにこだわれるんです。ジャンケンと同じです。勝ったからエラいわけじゃないし負けたからダメなんかじゃない。だからこそ思い切り勝負ができる。とにかく勝ちに行こうぜ!と。負けたら負けたでしょうがないんです。もともとムダなんですから。ジャンケンに教育的意義があるなら、勝ちにこだわるとなんか下品とかいわれたりするんですが、ゲームだと割り切ればこだわっても罪はないと思います」

 これを受けて高橋がこう語る。「確かにそうである。そもそもお互いが勝とうとしなければゲームにもならない。『信頼』や『思いやり』などは日常生活で学べばよいわけで、なにもわざわざ野球をすることもない。野球は勝負。勝負のための野球なのである」
「偉大なるムダに挑む開成高校野球部。すべてがムダだから思い切りバットを振る。どのみちムダだから遠慮はいらないのである」

 野球に正解はない、人生に正解はない。
「たかが野球、されど野球!」「たかが人生、されど人生!」
(森下 茂)

出版元:新潮社

(掲載日:2014-08-20)

タグ:野球 指導 高校生 
カテゴリ 指導
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ルーズヴェルト・ゲーム
池井戸 潤

企業チームの存在意義
 中堅電子部品メーカーの青島製作所は、折からの不況と金融恐慌に端を発した経営不振に対応するため、リストラを断行しようとする。それはノンプロ野球部も例外ではない。かつて名門と呼ばれたが、今では完全に会社のお荷物チーム。会社は危機を乗り越えられるか?
 野球部は廃止か、存続か?100人規模のリストラを断行しようとしているのに、年間3億円の経費がかかる野球部をなぜ存続させるのか。リストラの対象となった社員にはとても納得のいくものではない。たとえどんなに勤務成績や態度が悪くても、午前中しか仕事をしていない野球部員よりは会社に貢献しているはずだ。私が青島製作所の社員だったとしても、リストラよりも野球部廃止が先だと考えると思う。当の野球部員は、「会社の活性化」とか「広告塔」という言葉にすがり、とにかくよい成績さえ残せば何とかなるのではないかと考えているのだが、それが何だか浮いているように感じられてしまう。会社内には、廃止意見ばかりでなく存続を望む声もあるのだが、存続させる意義を最後まで明確に打ち出せない。
 本書を「逆転を信じてあきらめずに最後まで戦い抜く人たちの物語」として読めば、ラストは「よかったよかった」で読み終われると思う。しかし、野球部にとっては、なんの解決にもなっていない結末でもある。新たなパトロンを見つけてラッキーというだけで、そのパトロンも代替わりをしたりすれば結局また、同じことが起こりうる。

プロスポーツチームが行う本当の地域貢献とは
 プロランナーの為末大さんが、著書「インベストメントハードラー」(講談社)でこんなことを書いている。「誰が私の何に対価を支払っているのかを常に考えるようになりました。(中略)スポーツは、必ず必要というものではありません。なくなっても生活がままならなくなることはない。けれども、スポーツは世の中から必要とされていて、スポーツ選手という職業が存在しています」。また、クリエイターの糸井重里さんも同じようなことを言っている。「クリエイティブの仕事は、必要のないものだけど、欲しがられるものだとぼくは思っている」。
 私の住んでいる富山県には3つのプロスポーツチームが存在する。サッカーJ2「カターレ富山」、野球独立リーグ「富山サンダーバーズ」、バスケットボールbjリーグ「富山グラウジーズ」である。それぞれが地域貢献を掲げ、本業のプレー以外にもさまざまな活動を展開しているが、首をかしげたくなるものも多い。海岸清掃のボランティアや交通安全キャンペーンのチラシ配りである。そういうことをしてほしくて行政や地域や個人が支援しているわけではないだろうに、と思ってしまう。チームは、誰が何に対して対価を払ったり支援したりしているのか、プロスポーツチームが行う本当の地域貢献とは何か、ということをもっと真剣に考えてはどうだろうか。

手段以上の「何か」としてのスポーツ
 これ以上書くとどこからか叱られそうなので、話を元に戻す。スポーツにお金をかける意義って何だろう。
 スポーツが何かの手段として扱われるようになって久しい。子供がスポーツをすることは学業成績やコミュニケーション能力に好影響を与えるとか、メタボの予防や改善にスポーツをしましょうとか、そういった文脈で語られることが増えてきた。スポーツを単なる手段としかとらえていない人は、その成果に対して対価を払う。もっと安価で効率的な手段が見つかればさっさとそちらに乗り換えてしまうだろう。
 では、私たちのようなスポーツを手段以上の何かと思っている人たちは、何に対して対価を払っているのだろうか。それは、上手く言えないが「スポーツそのもの」ではないだろうか。スポーツは「必要はないけど、欲しがられるもの」というよりも、「捨てられないもの」なのだと思う。何度整理整頓しても、捨てられなくて手元に残ってしまうものが誰にでもあるだろう。たとえば子供が小さい頃に書いてくれた似顔絵や、父の日にくれた手づくりの贈り物。スポーツはそれに近いのではないか、と思う。
 役に立つとか立たないとか、必要か不要かではなく、スポーツそのものを楽しみたいし、子供たちにもそう伝えていきたい。ただこれではやはり、スポーツにお金をかける意義について、うやむやなままなのだが……。
(尾原 陽介)

出版元: 講談社

(掲載日:2012-08-10)

タグ:野球  
カテゴリ フィクション
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頭で走る盗塁論 駆け引きという名の心理戦
赤星 憲広

いつもの風景から何を得るか
 毎日通る通勤路でふと立ち止まって、そのいつもの風景を少し注意深く眺めてみる。いつものように木が2本そびえ立ち、田んぼが広がり、変わらぬ家々の佇まいがある。ところが、もう少し目を凝らすとただのあぜ道に草が生い茂り、小さな花が芽吹いていることに気づく。見過ごしがちなそんな些細な光景が、今の季節そのものを、そしてあんなに肌寒かった季節からの移ろいを感じるきっかけになり、心にほのかな彩りを加えてくれる。
 そう思えば、日々の雲の様子にも心が動くようになるだろう。ただのいつもの景色ではなくなるだろう。インフォメーションとインテリジェンスの違いといった使い古された表現を借りなくとも、同じ風景から得られることは人によってさまざまであり、その得られた内容をどのように活かすかも人それぞれである。
 定点カメラで撮った映像を早送りで見るなどすれば気づくことも多くなるかもしれない。しかしたとえそのような道具があったとしても、そこに価値を見い出す、あるいはそこから価値を生み出すには、基礎となるさまざまな知識や豊かな感性が必要であり、そのための自然な心構えといったものが身についていなくてはならない。

価値を見出す選手
 野球選手がヒットやフォアボールで一塁ベース上に立った場合、その視界には相手チームのピッチャーを初めとする守備陣が写る。また味方の次打者をバッターボックスに認めるだろう。ベンチや一塁コーチとのコミュニケーションがあるにせよ、その光景をただ平板なインフォメーションとして捉えているだけでは、誰がそこを埋めていようが大して変化がないものとなる。しかし見る人によっては、その中に多大な価値を見出すことができる。そしてそこから手に入れたインテリジェンスには、野球のプレー全体に大いなる利益をもたらすものとなる。27.43m先にある次のベースを自らの足で陥れるために、得るべきものをすべて得ようとし、それを基軸にプロ野球選手としての自分の存在価値を高めようとした貪欲な選手、赤星憲広氏が本書の著者である。
 盗塁をするには、ヒットを打つにせよ四死球になるにせよ塁に出なくてはならない。そこから打率が上がらなければ盗塁数も増えないだろうと単純に考えてしまいがちだ。しかし赤星氏によると二塁を陥れるためのインテリジェンスは打撃へも好影響を与え、「盗塁が多いから、ヒットも多くなる」という一見逆説的な結果が導かれる。

すべてのプレーが変わる
 これは守備に関しても同様で、「野球全ての視野を広げてくれる」インテリジェンスになるのだと言う。「60個盗塁できれば三割打てる理由」があるのだ。各投手の自分でも気づいていないようなクセを研究し、把握することはもとより、配球の特徴、捕手の考え方や動きの特徴、2塁ベースカバーの状態、サーフェスの条件、二番打者との呼吸など、果ては目の錯覚までも利用して、できうる限りの準備を整える。そうすれば「走る勇気を持つこと」ができる。そうすれば野球のすべてのプレーが変わる。
 スライディングなどテクニカルな考え方も述べられてはいる。しかし「『足が速い』=『盗塁ができる』ではない」という言葉からもわかるように、「きちんと準備することで8割決まる」という考え方が重要だ。考える力がなければ気づくこともできない。気づくことができなければ準備は整わない。準備が整わなければ行動を起こす勇気は持てない。その思考こそが肝要なのだ。1塁からの風景は、彼には他の多くの選手とは違って見えていた。野球選手としての存在価値を、その風景の解析から突き詰めようとしていた。日々の暮らしの中で目にしている光景には気づいていないだけでさまざまな価値が潜んでいる。何かとことんこだわれるものを持っていることは幸せである。
 ところで私の世代では、かの福本豊氏がスピードスタートという印象が強い。年間106個という驚異的な盗塁数の記録を持つこの人の足を封じるためにクイックモーションは生み出されたという。福本氏も投手のクセを見抜くことには当然ながら秀でていたとのことだが、赤星氏の守備におけるダイビングキャッチに関しては「ケガの危険性も高くなる」また「うまい外野手は飛び込まずに落下地点できっちり捕る」と公言していたそうである。
 果たして、赤星氏はダイビングキャッチにからんだ頸部のケガの影響で引退に追い込まれた。また、赤星氏は愛煙家だったという。これだけの理論家が自らのコンディショニングに関してこれらをどう考えていたのか興味がある。持論もあるのだろうか。以上蛇足ではある。
(山根 太治)

出版元:朝日新聞出版

(掲載日:2013-05-10)

タグ:盗塁 野球 
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運動の「できる子」にする! 12歳までに取り組みたい89のトレ-ニング
立花 龍司

 89という数は「ヤキュウ」をイメージしている。野球少年だった著者は高校2年時に故障という苦い経験を味わったことから、大きな可能性を秘めるゴールデンエイジの子どもたちが同じ思いをしなくて済むようなトレーニングをまとめた。
 メインとなるのはパワー伝達時に重要な役割を果たす股関節、体幹、肩甲骨、そして肩のインターマッスル、指力&握力、母指球の6部位。これらをしっかり焦らず強化しておけば、野球だけでなくさまざまなスポーツを習得していけるだろう。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2013-05-10)

タグ:野球 
カテゴリ トレーニング
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新・野球を学問する
桑田 真澄 平田 竹男

正論の重みは変わる
「正論」とは道理にかなった正しい議論・主張と定義される。誰でもわかるような正論とおぼしき言葉が吐かれたとしても、誰がそれを放ったかでその重みは変わる。物事を大多数の人々と異なる視点からも眺められ、異なる立場に立った主張も慮り、客観的な現実をより理解する人が話す言葉なら、結局は元の道理と何ら変わらぬことであっても、真理を伴った正論と響くだろう。またそのような人であれば、多くが正論と錯覚しているものとは別の場所にある本質にたどり着くのだろう。ただ、それでも「正論」などこの世の中では取るに足りないとその存在力を失うことも多い。

師弟対談
 さて、本書は元プロ野球選手である桑田真澄氏と早稲田大学大学院スポーツ科学研究科教授平田竹男氏の師弟対談記録として2010年に刊行された「野球を学問する」を単行本化したものだ。対談記録であるので、全文会話形式である。ただ文庫化に伴って両氏による新たな対談が実現し、スポーツ界の体罰問題をはじめ、松井選手の引退や松坂選手に関する話題など、新たな語りおろしが後半に収録されている。
 読売ジャイアンツからピッツバーグパイレーツでの現役生活を終えた後、桑田氏は早稲田大学大学院平田ゼミの門を叩いた。社会人修士課程1年制第4期生として完成させた論文「野球道の再定義による日本野球界のさらなる発展策に関する研究」が最優秀論文賞に選ばれたのは周知の通りである。同課程には現役アスリートや元アスリート、スポーツ指導者といったスポーツ現場出身の人材だけではなく、スポーツビジネスや報道関係、医療界の人々が卒業生として名を連ねている。

正論が照らし出す
 桑田氏の話にはごもっともといった言葉が並ぶ。輝かしい実績がある上に、未だに貪欲に学び野球界に貢献したいと考えている人だけに、それらは心地よく「正論」として響く。「練習量の重視」から「練習の質の重視」へ、「絶対服従」から「尊重」へ、「精神の鍛錬」から「心の調和」へ、それぞれ野球道を再定義した上で、その中心となる言葉に彼は「スポーツマンシップ」を挙げている。この言葉をあえて戴くことに野球界には根深い問題が存在する印象を受ける。「アマチュア野球をよくしていけばプロ野球は自然によくなる」と述べている部分もあるが、実際はプロ野球界を根本的に改革しなければならないことは、おそらく持論を持った上で考えているのだと思う。アマチュア野球界はともかく、プロ野球界こそ、この「スポーツマンシップ」という言葉を再認識しなければならないと考えているように感じる。
 だが人格と実績を兼ね備えた人がどれだけ説得力のある「正論」を吐いても、世の成り立ちはおいそれとは変わらない。「正論」より「旨味」や「実入り」のほうが、多くの人々にとってより魅力的であるということは世の常だろう。プロ野球界のように、他のスポーツ界とは一線を画す巨大な怪物たちの巣窟を根底から改革しようと思えば、平田氏の言うように、桑田氏が仮に将来プロ野球のコミッショナーに担がれたとしても、魑魅魍魎が跋扈するオーナー会議を掌握できるほどの力がなければ、何もできないままお飾りに終わるのだろう。そもそも年間144試合も行うプロ野球選手に、スポーツマンシップを要求することが現実的なのかもわからない。割り切って野球勝負師とでも呼称したほうがいいのかもしれない。

待たれる中心人物
 それでも、2011年にスポーツ振興法を50年ぶりに全面改定したスポーツ基本法が施行され、2012年には同法規定に基づき「スポーツ基本計画」が策定され、スポーツ省の設置も提言されている。プロ野球界を例外としない行政側からの尽力、スポーツマンシップの名に恥じない健全なるスポーツビジネスを展開する実業界からの尽力、それを支える存在としてのファンの尽力など、さまざまな領域の大きなうねりなしにはその巨躯を動かすことはできないだろうが、今は点在するそれらを、「正論」のみならず「旨味」や「実入り」をうまくスパイスとしてまとめ上げる中心人物、ないしは精鋭チームが存在すれば面白いだろうと、他人事として無責任に考えた次第である。
(山根 太治)

出版元:新潮社

(掲載日:2013-07-10)

タグ:野球 
カテゴリ その他
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弱くても勝てます
髙橋 秀実

何とも言えない温かさ
 髙橋秀実さんは私の好きな作家である。そこらへんにいる普通の人が何気なく発した面白い一言を、実にうまく拾っていると思う。そしてそれには何とも言えない温かい眼差しが注がれているように感じる。
 本書の舞台は超進学校として名高い私立開成高校の硬式野球部。開成高校にはグラウンドが1つしかなく、他の部活との兼ね合いで硬式野球部が練習に使えるのは週1回3時間程度。そんな環境でかつては東東京大会のベスト16入りを果たしたこともあるらしい。
 だが、本書に開成野球部独自のメソッドが紹介されているわけでもないし、ドラマチックな盛り上がりもない。そもそも「勝てます」というタイトルの割には、最近はあまり勝てていないようなのだが、そこがまた、何とも言えない味わいになっていると思う。
 本書で中心となるのは、野球部監督の青木先生である。監督の言葉が随所に紹介されているのだが、その1つひとつがとても面白い。「猛烈な守備練習の成果が生かされるような難しい打球は1つあるかないか。試合が壊れない程度に運営できる能力があればいい」「自分たちのやり方に相手を引っ張り込んでやっつける。勝つこともあれば負けることもあるけど、勝つという可能性を高める」「ギャンブルを仕掛けなければ勝つ確率は0%。しかしギャンブルを仕掛ければ、活路が見出せる。確率は1%かもしれないが、それを10%に引き上げれば大進歩」
 その「やりたいこと」「ギャンブル」「活路」とは、勢いに任せて大量点をとるビッグイニングをつくり、「ドサクサに紛れて勝っちゃう」ことである。高校野球の公式戦はトーナメントなので、10回のうち1回しか勝てない確率だとしても、その1回が本番ならそれでいいのである。思わず笑ってしまったのが、守備のポジションを決める基準である。
・ピッチャー/投げ方が安定している。
・内野手/そこそこ投げ方が安定している。
・外野手/それ以外。
 おそらく、これをイチロー選手が聞いたら怒るだろうなと思うのだが、その理由を読むと納得。「勝負以前に相手に失礼があってはいけない」からなのである。まともに投げられない部員もいるのが開成高校。ストライクが入らないとゲームにならないので、打たれるにせよストライクゾーンに安定的にボールを投げることが開成高校のピッチャーの務めなのだ。

「偉大なるムダ」を真剣に
 何とも頼りない感じを受けるのだが、青木監督は勝ちにこだわり、何とかしようとする。勝利至上主義ゆえではない。青木監督の考え方を読んだときには、じーんと胸が熱くなった。なんと素敵な先生だろう。「野球には教育的意義はない。野球はやってもやらなくてもいいこと。はっきり言えばムダ。しかし、これだけ多くの人に支えられているのだから、ただのムダじゃなく偉大なるムダである。とかく今の学校教育はムダをさせないで、役に立つことだけをやらせようとするが、何が子供達の役に立つのか立たないのかなんてわからない。ムダだからこそ思い切り勝ち負けにこだわれる。勝ったからエラいわけじゃないし、負けたからダメなんじゃない。負けたら負けたでしょうがない。もともとムダなんだから。勝ちにこだわると下品とかいわれたりするのだろうが、ゲームだと割り切ればこだわっても罪はないと思う」
 体罰やオーバーユースの問題が起こるたびに、短期間で成果を出さなければならない学校部活動ではなく、長期的視野に立ったクラブチームでの一貫指導のもとで活動するべきだという意見が出る。それはそうかもしれないが、学校部活動があるからこそ、多くの子どもたちがいろいろなスポーツに触れることができるという側面もあるのではないか。現に、この開成高校の生徒たちは、部活動だからこそ野球を楽しめているのである。おそらくこの子たちは、部活動がなければ高校まで野球を続けていなかっただろうと思う。
 学校部活動はプロ養成所ではないし、そもそも全員がプロを目指しているわけでもない。どんな活動でもいいから、1人でも多くの子どもたちに「偉大なるムダ」を真剣に楽しむ機会を提供する。部活動には教育的意義がないということに教育的意義があるのかもしれない。
(尾原 陽介)

出版元:新潮社

(掲載日:2013-08-10)

タグ:野球 
カテゴリ 指導
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マウンドに散った天才投手
松永 多佳倫

結果的に一瞬の輝きに
 病気や故障がなかったら、どんな大投手になっていただろうか。あと10年遅く生まれていたらメジャーリーグでどんな大活躍をしただろうか。諦めきれない、整理しきれないものを心の奥にしまい込み、「悔いはない」と言いきる。そんな男たちの苦闘を取材したのが本書である。
 筆者は本書のテーマを「一瞬の輝きのためにすべてを犠牲にし、壮絶に散った生き様」としている。だがそれは、今さえよければ、ということではない。本当は長く一線級で活躍したかった。しかし結果的に、「一瞬の輝き」となってしまったのだ。
 登板機会が与えられればうれしい。全力で投げる。ひときわ輝く才能を持っているだけに、与えられる機会も多い。それが結果的に酷使されることになる。“150キロのダブルストッパー”元中日の上原晃は言う。「潰されたとは思っていない。投げさせてもらえるのはとても嬉しいことだし、あくまでも自己管理の問題。昔はロングリリーフっていうのが頻繁にあって、決まった状態で投げていない。ロングリリーフはブルペンで準備する作業が多い。つまり、何回も肩を作らなきゃいけないので、かなり負担も大きい。でもあの当時はそれが普通だった。首脳陣に対して何の悪感情も持っていないよ」

そのフォームは正しいか
 持って生まれた才能だけでやっていると、いつか故障する。だが、そのことに気づくのは、故障してからだ。
 すごい球を投げている今のフォームが、無理があるのかないのか。故障につながりそうなら直さなければならないが、それを見極めるのはとても難しいと思う。うまくいっている状態をいじるのはとても勇気がいるものだし、ましてや、ずば抜けた才能を持っている者に対しては、指導者も口出ししにくいだろう。その投げ方だからこそ投げられる球なのか。それともフォームをいじったらもっとよくなるのか。もしかして持ち味を殺してしまい、ただの平凡な投手になってしまうのではないか。
 元ヤクルトの“ガラスの天才投手”伊藤智仁のスライダーは、鉄腕・稲尾和久(元西鉄・故人)をして「伊藤のは高速スライダーじゃない。本物のスライダーだ」と言わしめた。その伊藤のフォームを、江川卓がテレビ中継での解説で「あの投げ方では絶対に肘を壊します」と言い、本当にそうなってしまった。江川の慧眼か、コーチの蒙昧か。それとも仕方のないことだったのか。“江夏二世”近藤真市は、現在中日の一軍ピッチングコーチをしている。彼は言う。「いいモノがあって入ってきているのだからフォームはいじらない。本人が悩んだ時やこのままでは危ないと感じたり、勝負をかけるタイミングの時にフォームのことを言う」「一番大事なのは、怪我をする前にいかにストップをかけてやれるか。これさえ念頭に置けば、あれこれいじらずブルペンで気持ちよく投げさせてやるだけでいい」、確かにその通りなのだろうが、それこそが難しいんだよなぁ、とも思う。
 野茂のトルネード投法やイチローの振り子打法など、個性的なフォームで成功した選手もいる。それらを矯正しようとした当時の指導者を笑うこともできるし、やりたいようにやらせた指導者を褒め称えることもできる。だが、それはあくまでも結果を知っているから言えることなのだ。

迷いを抱えて
 私は地域の陸上クラブで小学校1〜3年生の指導を担当している。その中にはめちゃくちゃな走り方なのに速い子もいれば、走り方は悪くないのに遅い子もいる。とにかく自分の走り方で気持ちよくたくさん走らせよう、と思ってはいるのだが、本当にそれでいいのか。早い段階から徹底的にドリルを行って、正しい走り方を身につけなければならないのではないか、という迷いをいつも抱えている。
 私には才能を見抜く目などない。子どもたちが、いつか競技を辞めるときに「やり切った」と思えれば、それでいいと思っている。そのためには、頑丈な身体が何より大切。私は400mハードルをやっていたが、アキレス腱を痛め、思うように走れなくなって競技から遠ざかっていった。子どもたちにはそんな思いをしてほしくない。そうならないためにはどうしたらいいのだろう。
 そんなことを思いながら、本書を読んだ。
(尾原 陽介)

出版元:河出書房新社

(掲載日:2013-12-10)

タグ:野球  
カテゴリ スポーツライティング
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高校野球 神奈川を戦う監督たち
大利 実

 2013年春に発売されたものだが、1シーズン限りの観戦ガイドではなく、読み応えがある。中学軟式野球、高校野球の現場に足しげく通う筆者ならではのノンフィクションだ。
 慶應義塾などの伝統校、2009年に甲子園初出場を果たした横浜隼人、打倒私立を掲げる県立高校の監督たちが、いかにそれぞれのチームカラーをつくりあげているかに迫る。神奈川県予選でぶつかることも多く、勝負を分けたプレーについても聞いている。最終的に、横浜高という王者をいかに倒すかを皆考えながら切磋琢磨しているのがわかる。
 1校しか甲子園に行けず、ライバルも多数いる中でのチームづくり、そしてライバルチームの指導者とどのような関係を築いているかは非常に興味深いものだ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:日刊スポーツ出版社

(掲載日:2014-01-10)

タグ:野球 監督 
カテゴリ スポーツライティング
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異能の球人
矢崎 良一 藤井 利香 崔 仁和 中里 浩章 谷上 史朗 沢井 史 渡辺 勘郎

 監修の矢崎氏は、高校野球の指導者には「異能」が求められるという。高校野球という場は時間が限られ、(一部を除いて)力量の高い選手も限られ、学校や保護者の理解もなかなか得られるものではない。そもそも「場」に立ち続ける保証もない中でどう指導していくか。指導論に留まらず、生き様にまで迫ったシリーズの11冊目だ。
 矢崎氏をはじめ7名の執筆者は、数奇で濃密な指導人生を辿る監督陣に深く切り込んでいく。浮かび上がるのは、野球の世界も若者に何かを教えるのも綺麗ごとだけではないということだ。甲子園に出場するような指導者でもここまで苦労しているのかと思わされる。その分、教え子たちが口にする言葉が尊いものに感じられる。現実を突きつけられるが、希望もある一冊だ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:日刊スポーツ出版社

(掲載日:2014-08-10)

タグ:野球 監督 
カテゴリ スポーツライティング
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グラブマスター グラブの達人になろう!
梅原 伸宏

 グラブの歴史や製造工程、選び方、使い方まで網羅したユニークな一冊。豊富な写真は、ポジションごとにグラブの特徴が大きく異なることに驚かされるとともに楽しめるものとなっている。単なる紹介に終わらず、角度などを意識したグラブ込みでの捕球練習法、型付けやレースの通し方にも言及。日々の練習を普段と違った視点から振り返ることの大切さが伝わってくる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:日刊スポーツ出版社

(掲載日:2014-09-10)

タグ:野球 グラブ 
カテゴリ 運動実践
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マー君をめざす最新トレーニング
石橋 秀幸

 マー君こと田中将大投手をただ真似すればよいのではなく、田中投手のように活躍するために何をすべきかをまとめた。投球動作を6フェーズに分けてポイントを整理し、バランス・柔軟性・筋力を鍛える方法を写真とともに紹介するパートがメインとなっている。手指筋群のトレーニングといった、野球ならではのものも載せられている。さらにはメンタルや食事、睡眠などについても触れており、強い選手になるために心技体をまんべんなく磨こうというメッセージが伝わってくる。
 図を多く用い、わかりやすい言葉で書かれているが、その記述は最新のスポーツ科学に基づく。基本を押さえながら新しい知見も取り入れる指導方法としても参考になる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:廣済堂出版

(掲載日:2014-10-10)

タグ:野球 
カテゴリ トレーニング
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もっと投げたくはないか
権藤 博

 「権藤、権藤、雨、権藤」の著者がタイトルのようなことを言うと、スポーツ医科学を無視した懐古論かと思われるかもしれない。だが、指導の立場に回った権藤氏は、自らの経験を踏まえた「投げさせないコーチ」であった。つまり、個々の肩の状態をしっかり見極めた上で、プロ投手としてのあり方を提言している。それが伝わってくる自伝である。
 また、冒頭には松山千春氏との対談が掲載されているが、スポーツと関係ないのでは、と飛ばしてしまわないでほしい。松山氏の言う「明日も球場に来てください、と口でお願いするようなプロは嫌いだ」にはハッとさせられる。プロに求められるのは圧倒的なプレー。もっと投げて、シーズン30勝を挙げるような選手ということだ。
 もちろんプロ野球選手に限らず、仕事に取り組む人すべてに参考になるのではないだろうか。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:日刊スポーツ出版社

(掲載日:2015-01-10)

タグ:野球 投球 指導 
カテゴリ 人生
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高校野球 逆境を力に変える方法
藤井 利香

 シリーズ第2弾。練習時間・場所、人材などの制限がある中で、どのように練習を効率化し、個々の力を伸ばすか。本書が掲げる「66」の中には施設の紹介や他競技の観戦記なども含まれるが、それでも部外者はなかなか触れることのできない練習の様子が豊富に紹介されている。アイディアを惜しみなく公開した3校は、今頃さらに改良を加えていることだろう。
 著者も、「自分達ならではの秘策を生み出して」とエールを送る。野球に限らず、また指導する立場・プレーする立場問わず、練習をよりよいものにするヒントが詰まっている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:日刊スポーツ出版社

(掲載日:2015-07-10)

タグ:野球 
カテゴリ 指導
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もっと投げたくはないか 権藤博からのメッセージ
権藤 博

 本書は、中日ドラゴンズに入団し、沢村賞、新人賞など現役時代に数々のタイトルを総ナメにしたが、肩のケガにより引退を与儀なくされ、コーチとして中日ドラゴンズ、近鉄バッファローズ、そして監督として横浜ベイスターズを日本一に導いた権藤氏の生涯を自伝としてまとめたものである。
 権藤氏が現役を引退してから監督・コーチとして活躍するきっかけは、中日ドラゴンズで現役として活躍していたときに出会ったメジャーリーガーからかけられた言葉である。後にそれがきっかけで、メジャーリーグを視察するようになった。実際に視察をしたところ、日本とは違う現状を目の当たりにした。その1つの例がコーチングである。アメリカでは「教えてすぎてはいけない」という指導スタイルであり、それが選手に気づきを与え自分の身体で覚えることにつながるという教えである。それまで権藤氏は技術指導をしていたが、それは選手のためにならないと言われ、そのときにハッとしたという。それが現在のコーチングに活きていると記載されている。
 権藤氏の性格はとても情熱的で、野球が誰もよりも好き、芯がある性格で、プロフェッショナルである。この本を読むことで仕事に対する姿勢やプロフェッショナルとは何かを考えさせられた。とくに歌手の松山千春氏との対談では熱い野球談議に花を咲かせながら、仕事観について語り合っており、とても勉強になる。
 コーチングについて、また仕事に対する取り組みについて興味を持っている人にはお勧めしたい一冊だ。
(鈴木 健大)

出版元:日刊スポーツ出版社

(掲載日:2016-05-28)

タグ:野球 コーチング 
カテゴリ 指導
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采配
落合 博満

常勝の秘訣
 本書が刊行されるのとほぼ同時に、著者は監督ではなく元監督という立場になっている。退任の記者会見でも「普通のおじさんになった」とキャンディーズのようなことを言っていたように思う。ただ、本稿では敬意をこめて、あえて「監督」という呼び方をしたいと思う。
 落合監督といえば、あまりよい印象を持たない方も大勢いると思う。少なくとも1人、身近にそういう人を知っている。私の妻である。彼女曰く、とにかく何だかエラソーで好きになれないのだそうだ。ぶっきらぼうなもの言いと「オレ流」のイメージが定着してしまっているのだろう。
 しかし、すごいリーダーであることは間違いない。監督をしていた8年間で、中日ドラゴンズは4度のセ・リーグ優勝を果たしている。また、2007年には53年ぶりの日本一に輝いているのだが、その年から導入されたクライマックスシリーズ制によりリーグ2位から日本一になったということで、物議を醸したこともまだ皆さんの記憶に新しいと思う。そしてリーグ優勝が出来なかった年でも、2位が3度、3位が1度という、まさに常勝軍団になった。
 その秘訣はビジネスにも通ずるのではないかというわけで、本書はビジネスマン向けの書物といった体裁になっている。しかし、書かれている内容は当然、プロ野球のことばかりであるので、スポーツの現場で日々奮闘している指導者・スタッフ・選手の方々にも違和感なく読める。

地道な努力
 本書を読めば、誰もがどこかに共感を覚えるはずである。それがどの部分かは読者の置かれている状況によるのだろうが、「そうだよなぁ」とうなずく部分は必ずあるはずだ。なぜなら、当たり前のことばかりが書かれているからである。中日ドラゴンズは、当たり前のことを当たり前にできるように、地道にコツコツ努力して常勝軍団になったのだということがよくわかる。しかし、当たり前だと思っていることほど、実はよくわかっていないものだ。その例として、本書の中で私がおや? と感じたことを紹介したい。落合監督の勝負に対する姿勢だ。
 監督は「最大のファンサービスはあくまでも試合に勝つこと」であり、「理想は全試合勝てるチーム」であると言いきる。しかし一方で、ペナントレースを制するために「50敗する間にどれだけ勝てるか」を追い求め、選手たちには「勝てないときは負けない努力をしろ」と説く。だが、勝ち目がないと見ればその試合はあっさりと捨ててしまうのか、といえばそうでもない。例えば、アメリカ流の「大差で勝っているチームが勝敗に関係のない場面でバントをしてはいけない」という、最近日本にも定着しつつある暗黙のルールについて噛みついている。大量リードでも逆転されることはいくらでもあるのに、どうして勝敗に関係ないと言えるのか、最後まで全力で戦うべきではないのか、というのだ。
 これら1つひとつは至極当たり前だ。しかし、こうして並べてみると、何だか矛盾しているようにも感じる。どういうことかと何度も読み返していると、ある結論に行きあたった。
 大切なのは「理想はパーフェクトなものを描き、それに1歩でも近づいていけるよう、現実的な考えで戦っていく」ことであり、「常に考えておくべきは、負けるにしてもどこにチャンスを残して負けるか」なのである。
 これもまた当たり前のことかもしれない。しかし、ブレずにこういうことをきちんと地道に実践できるかどうかが、成功への分かれ道なのだろうなと思う。

本当の「オレ流」
 本書は『采配』というタイトルでありながら、選手起用などについての詳細にはあまり触れられていない。そういうことを知りたいのにと思うのだが、きっと監督なら「企業秘密」とか「自分で考えろ」で終わりだろう。
 しかし、ぶっきらぼうでもエラソーでもない。監督は選手やスタッフだけでなく、審判やその他関係者にも敬意を持って接する。また、仕事の成功と人生の幸せとは全く別物と考えている。マスコミがつくり上げた「オレ流」のステレオタイプとは正反対である。
 視線はクール、態度はドライ。それでいて、心は熱く人柄はどこまでも温かい。これこそが落合采配の秘訣なのだろう。
(尾原 陽介)

出版元:ダイヤモンド社

(掲載日:2012-02-10)

タグ:野球 監督 
カテゴリ 指導
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運動の「できる子」にする! 12歳までに取り組みたい89のトレーニング
立花 龍司

 この本は、運動をする上で重要視されている、股関節、体幹、肩甲骨周囲(肩甲上腕関節を含む)などのトレーニング種目が主に紹介されている。その他に、著者の専門分野である野球の肘障害予防に重点を置いた運動メニューや、バランス力アップの種目など内容は多岐にわたっている。
 紹介されている種目は、現在活躍中のスポーツ選手も行っている内容が数多く紹介されていて、ジュニアが行うには難度が高いと思われるものもある。
 種目や年齢に関係なく、スポーツ指導を経験した人や自ら運動をしている人たちが、指導上、あるいは活動していて課題を感じたことがある内容をすべて克服できる様に種目を網羅しようという熱い気持ちが伝わってくる著書である。
「12歳までに取り組みたいトレーニング」という副題と内容から推察すると、日頃、著者が指導上困っている内容を読み取れる。その一つに、キャリアがある選手も、著書に紹介されている内容を十分にこなすことができないという指導局面が想像される。
 そのような問題を克服するためには、早い年代でこれらの動きを習得することで著書の考える次の段階のトレーニングに進むことができ、スポーツ選手のレベルアップにつながると考えているのだろう。本書を通じて、一貫指導を目指してるのだろう。
 ただし、紹介されている種目は各関節を中心にした単関節運動に近いものがほとんどで、動きの全体的統合といった視点では疑問が残る。あくまで、ある部位の力発揮と可動性を求めているだけとも言える。よい運動選手になるためには、身体運動全体の統合や本書には掲載されていないパフォーマンス前提条件も必要であるといったことも紹介すると親切な内容になり、ジュニア育成の考え方を広めることができるのではないかと考える。
 そうはいっても、各部位の種目例が豊富にまとまっている著書は、なかなか見つけることは困難なので、一冊手元にあるとプログラム作成のよい資料になるといえるだろう。
(服部 哲也)

出版元:東邦出版

(掲載日:2016-07-02)

タグ:野球 指導 
カテゴリ トレーニング
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監督と甲子園7
藤井 利香

 本書は強豪私学の監督がどのような考えをもってチームづくりを行っているのかが書かれている。また練習をどのように行っているのか、選手と関わるときには何を考えて話しているのかなども書かれており、普段ほかの指導者の考えを聞く機会の少ない人にとっては貴重な経験を得ることができる。
 監督の話だけでなく選手の話についても触れている場面があり、プロになった選手はどのような態度で練習に臨んでいたかなども書かれていた。
 練習メニューを勉強することも大切であるが、指導者の考えを聞くことも大 切である。選手も指導者の考えを理解することで、練習に対する考えに変化が現れるので参考にするとよさそうである。
(榎波 亮兵)

出版元:日刊スポーツ出版社

(掲載日:2017-01-21)

タグ:監督 野球 指導 
カテゴリ 指導
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小山台高校野球班の記録
藤井 利香

「やっぱり小山台高校が東京代表として甲子園に出るのは厳しかったのではないか?」
 小山台高校が出場した選抜高校野球大会で、履正社高校に0-11で負けたときの私の正直な感想でした。小山台高校は、私がサポートするチームがしばしばオープン戦を行うこともある学校です。身近に感じて応援していたチームでしたが、ついついそのように感じてしまいました。
 この本を読んで内情を知ると、印象はガラッと変わりました。選手・スタッフ・関係者の皆さまが野球だけではなく、さまざまなことと戦っていたことがよくわかりました。過去最低と評されていた代で、選手たちのノートにも秋のベスト8の時点で選抜を諦める言葉も出ていたとのこと。
 それでも福嶋先生は選抜出場を視野に入れて「21世紀枠にふさわしいチームになろう」と口にされていたそうです。生活や学習態度なども含めて、周囲から選ばれるべくして選ばれたと認めてもらえる行動を心がけていたようです。このような取り組みも、選抜出場を引き寄せた要因なのではないでしょうか?
 選抜出場が決まってからは、試合の前までもバタバタと大変だったようです。試合もあっという間の1安打完封負け。4番の選手の「打てないんじゃなく、むしろ打てる気がしていたんです。点差ほどボロボロにやられたイメージはないのに11点も入ってる。気づいたら取られていた、そんな試合でした」という言葉が、甲子園独特の雰囲気を表しているように思えました。その他、2章の最後に書かれていた選手たちの言葉は、甲子園を経験したからこその重みを感じました。
 そして、夏に向けても選手はもちろん、スタッフにかかる重圧も相当大きかったようです。甲子園の舞台に立ったことで「レベルが勝手に引き上げられた気がする」という語った選手もいたようです。本人たちが感じているのと同時に、周りの見る目のレベルも引き上げられており、それがプレッシャーになっていたのではないでしょうか。
 最後に、サブタイトルになっている「エブリデイ イズ マイ ラスト」のエピソードには涙が出そうでした。
 甲子園に出場するという重みが、これほどまでに身近に伝わってくる藤井さんの表現も、あっという間に本を読み終えた要因の1つでした。自分もその場にいるかのように感じられました。高校野球に携わる身としては、非常に刺激になる一冊でした。
(塩多 雅矢)

出版元: 日刊スポーツ出版社

(掲載日:2017-02-06)

タグ:高校野球 
カテゴリ スポーツライティング
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ドライチ ドラフト1位の肖像
田崎 健太

 日本プロ野球新人選択会議、通称ドラフト会議。毎年ドラフト会議で指名された若者たちだけがプロ野球の門をくぐることができます。選手たちにとって野球をやる上で憧れのプロの世界に入るために指名を待つ儀式でもあり、球団にとっては有望な新人を獲得し、より強いチーム編成をするうえでもっとも重要な行事でもあります。
 毎年数十人の選手が指名される中、ドラフト1位は12人だけ。当然それぞれの球団においてもっとも期待がかかり、注目を受けます。
 ドライチ(ドラフト1位)で指名された選手の中で期待通りの活躍をする選手もいれば、期待外れに終わり寂しく球界を去る選手もいます。その中の8人の選手にスポットを当て、決して報道されることのなかった真実を取材したノンフィクション。
 実力不足・不運・タイミングの悪さ・人との出会い・転機。ここの登場する選手の運命みたいな要素は意外なほど一般社会のそれと変わりありません。プロ野球に入る人なんて特別な人であるという認識は読んだ後も変わりませんが。
 ただ私たちと大きく違うのは、眩いほどの輝きを放っていることで、これがドライチの背負うものだと確信しました。多くの人が集まってきて、いろんなことを言われ、特別な経験をしています。それなのにテングになるでもなく、冷めた目で周りを見ていたり、狼狽したり、振り回されたり。あまり楽しそうな印象はなさそうです。引退してから取材されたから冷静に振り返っているというのもあるでしょうが、人間、急に持ち上げられるとかえって警戒心を抱いてしまうのかもしれません。
 好きな球団を言ったら逆指名と書かれ、ありもしないトレード話をさも真実のように書かれたり、本人にしたら人間不信になってしまうのも無理のないところ。ケガで思うように練習ができずあったはずの伸びしろも削られてしまうのは残酷としかいいようがありません。それでも生きていかないといけないわけですからいつまでも下を向いているわけにはいきません。当時誰にも言えなかった本音もあらためて聞くと身につまされ、印象が少し変わりました。
 長距離打者として期待された元木選手(元巨人)も生き延びるために「くせ者」の道を選んだり、登場する8人が王道をまっすぐ歩んでいったわけではないところに、この本の見どころがあるように感じました。
 エールとも感じられる筆者の文章は、同時につまづきながらも頑張って生きている私たち読者へのエールだと受け止めました。
(辻田 浩志)

出版元:カンゼン

(掲載日:2018-06-16)

タグ:プロ野球 ドラフト  
カテゴリ スポーツライティング
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甲子園という病
氏原 英明

100年を迎えた全国高校野球大会。

毎年夏の風物詩である「全国高校野球選手権大会」は、おらが町の地元のチームを応援しようと町中が湧き上がる大会です。アマチュアスポーツで、ここまで盛り上がるスポーツ大会も高校野球のみではないでしょうか。ましてや、主役は18歳の高校生。毎年甲子園を沸かして、その年のドラフトが盛り上がりますね。

さて、この書籍は「甲子園」という最高の舞台を目指している高校生やそれを支える指導者、また、小学生・中学生と遡り、指導環境への問題提起をしていきます。取材を基にリアルにメスを入れています。私も高校野球経験者の端くれであり、高校野球のサポートをしてきた経験もありますが、大変共感できる逸話が多いです。

著者が疑問を呈しているのは、これまで高校野球の指導者は怒鳴ることで選手を動かしてきたこと。その産物で、自らの頭で考えることができなくなる選手。絶対的エースと言われ、連投につぐ連投で自らの肩肘がボロボロになるまで壊して勝利へと導く選手。そして甲子園大会では連戦が続く過酷な日程と異常な暑さの中で行われる試合という深刻さを挙げています。

書かれている表現で面白いのは、外国人から見た甲子園の試合日程と試合環境は「虐待」であると感じるということです。我々は普通に感じていることが客観的に見たら異常に感じられる。これも甲子園という魅力に取りつかれた日本人の病と言わざるを得ないのかもしれません。

また、毎年の大会でマスメディアの報道の過熱によってヒーローが出現することにより、その子の人生が狂ってしまう危惧も懸念しています。本人が意識していなくも、周りの過熱により意識してしまうのが人間の心情ではないでしょうか。現実と周りの世界のギャップに、自らの自分を見失ってしまう。ましてや高校生には酷な話です。

これまでの高校野球の指導法は、怒鳴ることや暴力などのパワハラなどについて見直しが図られています。これは、今後の指導法に変革や改善がなされていくと思います。もちろん、怒鳴りやパワハラはあってはいけません。高校野球の指導者も一人の人間であり家庭があります。お子さんもいる指導者も必ずいます。土日の大切な時間を使い、選手へ指導にあたることは家族との時間を減らします。それを辛抱している奥さんやお子さんがいるということです。その事実も踏まえて、少しでも甲子園という最高の舞台が、よりよいモノになることを願っています。

必ず光があれば影があるもの。今回の書籍はその陰に切り込んだ書籍です。「野球」が好きな人や野球に関わる全ての人に目を通して欲しいと願う一冊です。


(中地 圭太)

出版元:新潮社

(掲載日:2019-01-15)

タグ:野球 
カテゴリ 指導
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高校球児に伝えたい! ラテンアメリカ式メジャー直結練習法
阪長 友仁

高校球児に伝えたい! ラテンアメリカ式 メジャー直結練習法
 

 野球は、本来楽しむものです。日本を代表する国民的スポーツである野球は、皆小さい頃にたまらなく好きで始めていませんか? 昨今、野球人口の減少や野球熱の低下とささやかれている野球界だからこそ訴えたいテーマです。
 この書籍では、日本の野球観とラテンアメリカの野球観の違いがはっきりとわかります。大きく捉えるとお国柄の違いもあります。しかし、ラテンアメリカでは野球が将来メジャーリーグを目指すための方法であり、日本では教育としての方法という差があります。そして、考え方だけではなく技術面でも違いがあります。たとえば、日本の指導ではゴロ捕球は正面に入って取るのが基本ですが、ラテンアメリカでは逆シングル捕球を推奨しています。この違いにより、メジャーリーグに日本人野手がラテンアメリカに比べて少ないと述べられています。
 面白い違いは、日本で人気のポジションはピッチャーであり、早い頃(小学生、中学生)に投げ込みが原因で肩をケガする選手が多いですが、ラテンアメリカでは不人気なポジションになります。不人気のため、ピッチャーの投球過多問題やケガとは無縁です。ちなみに、肩を消耗品と考えると日本人メジャーリーガーで40歳前後まで活躍した投手は高校時代にエースではありませんでした(上原浩治氏、野茂英雄氏、斉藤隆氏、黒田博樹氏)。
 最近では筒香嘉智選手(横浜DeNAベイスターズ)が野球指導に対する啓蒙活動を行っています。かつて筒香選手が在籍した堺ビッグボーイズでは、これまでの指導方法を改めて新たな形を模索して動いています。書籍の最後に登場しますが、これまでの慣例を壊していくような目からの鱗の実話が多く参考になります。
 メジャーリーグに日本出身選手よりもラテンアメリカ出身の選手が多いのは環境の違いと言えば簡単です。夏の甲子園大会の日程や投球数など、さまざまな問題がありますが、ラテンアメリカの野球を知ることで日本野球を別の角度から見ることができま、なぜ日本人メジャーリーガーが増えないのかを考えるヒントを与えてくれます。

(中地 圭太)

出版元:東邦出版

(掲載日:2019-09-14)

タグ:野球 
カテゴリ 指導
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笑顔の習慣34 仕事と趣味と僕と野球
山本 昌

 筆者の山本昌投手は実に記録に満ちた大投手です。実績から見ても50歳まで現役、32年間の実働と現役で中日一筋、219勝で殿堂入り、41歳でノーヒットノーランを達成されています。そんな山本投手が現役を引退して、セカンドキャリアを歩みながら現役時代を回顧しています。背番号にちなんで34個のエピソードがあり、丁度よい文章量で読みやすく構成されています。
 32年間も現役を続けられた要因として、興味深い点を仰っています。それは、実はマイナス思考で緊張しやすい性格という点です。その不安を補うためにダンベルを毎日握って手首を鍛える小さな努力を継続しています。また、女房役である捕手のサインには首を振らなかったそうです。納得できなければ、あえてボールに外しています。それは、投手よりもバッターを間近で何試合も見ている捕手を信じているからです。そして、先発として序盤で打たれたとしても決して「投げない」(投げ出さない、あきらめない)と述べています。投げ出してしまうのは周りにいる選手にも失礼にあたります。何より一生懸命投げることが、219勝という結果につながっています。
 また、出会いの大切さやピンチのときこそチャンスであったと回顧されています。入団後、なかなか選手としての目が出ずにドジャースキャンプに半年間参加した際、2人の恩師に出会うことができ、ここからブレークされています。
 そして興味深い話として、強いチームの条件は、よい選手がよい習慣を行うと述べています。2016、2017、2018年とセ・リーグを3連覇した広島東洋カープの強さは、チームの土壌にあると解説されています。
 また、それは落合監督時代に無類の強さを誇った中日ドラゴンズも同様です。ドラフトでよい選手、つまり「苗」を取ってきても、それを育てるチームである「土壌」がよくないとよい花は咲かないというたとえは納得の話です。
 この話を読みながら、私もかつて優勝争いをしていた在阪球団の体力測定イベントのスタッフで施設内を見学したときに、大ベテランの選手が若手選手に交じって精力的に汗をかいていたのを思い出して腑に落ちました。
 この書籍は、現役のアスリート選手やビジネスマンに読んでほしい一冊です。本書では、現役時代を振り返ってセカンドキャリアにおいて何が大切かについて述べられています。アスリートには必ず引退が訪れます。きっと、現役時代の経験を活かすヒントが見つかると思います。

(中地 圭太)

出版元:内外出版社

(掲載日:2020-04-09)

タグ:野球 投手 セカンドキャリア  
カテゴリ 人生
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野球と暴力 殴らないで強豪校になるために
元永 知宏

 冒頭、いきなり衝撃を受けた。「野球と暴力はいまだに親和性が高い」という文章が目に入ったからだ。「親和性」という言葉は一般的にポジティブな意味で使われるはずだ。
 本書は10名以上の監督・コーチ・選手の「暴力経験者」へのインタビュー形式で進行する。指導者から選手に対する暴力はもちろん、選手間での暴力(上級生による下級生いびり)や罰としての練習(罰走)などその内容は様々だ。
 なぜ、ハイリスク・ノーリターンとも言える暴力に手を染めてしまうのか? 指導者・選手ともに、暴力が発覚すれば謹慎、解雇、活動停止などの措置は免れないはずだ。著者はその理由を様々な角度から考察しているが、結論として、①監督な絶対的な権力、②指導者から選手への一方通行のコミュニケーション、③受身姿勢の選手、④甲子園という聖域、の4つにまとめていた。
…が、私はさらにその「根源」があると考えている。
 本書の流れと逆転して中盤に「野球界という閉鎖空間」という言葉が出てくるが、これこそが暴力を根絶できない根源要因ではないだろうか。
 外部からの指摘を受けない閉鎖空間ではひとたび暴力に手をつければ、その魔力(本文にも「うまく手なずけることができればものすごい効果を生み」とある)に取りつかれ、歯止めが効かなくなる。殴ることが「正義」となり、指導者が「強くなってほしい」と思って殴ることは正しく、また選手は「期待されているから殴られる」ことは正しいと信じるようになる。となると、似たようなことは他の集団でも容易に起こりうるのではないだろうか。男子バスケの強豪校で起こったことも、大手広告企業で起こったことも…あなたの今いる場所はどうだろうか。
 本書の問題提起は、野球界のみならず、閉塞感に包まれた今の日本全体に向けられているのだ。

(川浪 洋平)

出版元:イースト・プレス

(掲載日:2020-11-30)

タグ:野球 暴力 
カテゴリ 指導
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投球障害からの復帰と再受傷予防のために
牛島 詳力

 まず始めに、本書の対象は野球に関わるトレーナーやセラピスト、指導者、学生、そしてその保護者となる。学生については自分自身でも読めることがよいが、どうしても難しい言葉、専門用語も並ぶので高校生や大学生以上の方が対象となりそうだ。
 しかし、内容に関しては小学生年代からも知っておいて欲しい内容で、そのためには保護者や指導者には必読であると考えられる。もちろんそこに関わるトレーナー、セラピストも読んで欲しいが、自分が知る限り若年層のチームに帯同するトレーナーは少なく、ケガをしてしまった後に関わることが多いセラピストよりも、未然に防げる立場の方々が率先して読むことをお勧めする。
 本書の「はじめに」でも書かれているが、チームにトレーナーがいても全選手のケアを全て行うことは難しく、病院や接骨院との連携が不可欠となる。それには、野球に関わるトレーナーと、スポーツの専門職とは言えないその他のセラピストとの知識のギャップを埋めることが必要となる。さらに、選手、選手に近しい存在の保護者、練習と試合の参加へ強い権限を持ってしまっている指導者らが、本書の情報を理解し実践できることが投球障害を減らすために必要であり、著者が筆をとった理由だと感じた。
 筆者は11年間にも及ぶ野球チームでのアスレティックトレーナー経験で、地域の各種セラピストに「お任せできる方が非常に少ない」と感じている。
 本書を読んだ私も、正直任せてもらえる立場にないことを感じてしまった。
「一球投げることによる肩、肘への負荷」「外傷・障害発生時の保存療法か手術を選択する時の判断材料」「投球できない選手のリハビリと関わり方」「ブラックバーン6」「Proprioceptive Neuromuscular Facilitation」「投球制限」など、本書に載っている言葉や説明、単語までわからないものが散見され、筆者との共通言語が少なくなってしまっていると気付かされた。もちろん、それを埋めるための本書であり、学習の始まりの機会を得ることができる。
 ここでは専門用語の話をしてしまったが、選手が読んで実際のエクササイズができるように解説付きの写真も付いている。
 選手、保護者が読むのであれば、「7.『野球人生』に悔いを残さないために」から読むことをおすすめする。この本の意義が分かる。
 コラムにはトレーナーとしての失敗談などもあり、最初から最後まで一冊まるまる読み漏らすことなく、度重ねて読み込みたい内容となっている。
 野球人口は多く、私の勤める鍼灸院にも草野球をする患者様は何人も来院する。そんな方へのアドバイスに本書から頂いた情報をすぐにアウトプットできる内容となっており、投球障害の入門書として多くのセラピストに役立つ内容になっている。また、先に選手や保護者が本書を手に取った時に、トレーナー、セラピストが本書の内容を知らないと信頼の損失は免れることはできない。
 ぜひ、多くの野球関係者、医療関係者の手元に本書が届き、より選手を大切にする野球界になっていくことを期待したい。


(橋本 紘希)

出版元:ブックハウス・エイチディ

(掲載日:2021-02-26)

タグ:野球 投球 
カテゴリ スポーツ医科学
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投球論
川口 和久

「無駄球の多い、コントロールの悪い投手の話にここまでつきあっていただき……」と、あとがきの冒頭にある。見せ球が多くず随分肩を酷使したという川口だが、反面それが誇りに感じられてしまうから、スポーツは面白い。ストレートとカーブにこだわった川口が、その記憶をたどって再構築した「論」に相応しい展開だ。



(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:講談社

(掲載日:2000-02-10)

タグ:投球 野球 
カテゴリ スポーツ医科学
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野球のメンタルトレーニング
高畑 好秀

小誌連載中の「実録メンタルコンディショニング」を担当する高畑好秀氏が、とくに専門とする野球のメンタルトレーニングについてまとめた本。プロ野球選手などのインタビューから成る第1章、具体的なメンタルトレーニング法が紹介されている。




(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:池田書店

(掲載日:2000-08-10)

タグ:野球 メンタルトレーニング 
カテゴリ メンタル
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適者生存 長谷川滋利メジャーリーグへの挑戦
長谷川 滋利

アナハイム・エンジェルスのセットアッパーとして実績を挙げている長谷川慈利選手。同選手がメジャーリーグに挑んだ1997年から2000年までを紹介。アメリカで生き抜くには強者ではなく、環境に適した者でなくてはならないとの持論を培い、見事プロフェッショナル・ベースボールプレーヤーとなった氏の哲学集。



(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:ぴあ

(掲載日:2001-02-10)

タグ:野球 
カテゴリ スポーツライティング
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十二番目の天使
Og Mandino 坂本 貢一

愛する妻と子どもの事故死という突然の不幸にさいなまれてしまった者が、リトルリーグの監督を引き受けたことによって再生を遂げていく物語。チームの“お荷物”的な立場にいた選手が、監督だけでなく周りの選手たちにまでも、「絶対、あきらめない」不屈の精神を宿す。特に、ジュニア期の指導者にお薦め。



(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:求竜堂

(掲載日:2001-07-10)

タグ:野球 
カテゴリ その他
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強い打球と速いボール
George Brett 比佐 仁

 メジャーリーグで23年間プレーをし、数々の輝かしい記録を残したジョージ・ブレッド氏に、バッティングやピッチング法、またそれを実現するためのパフォーマンスについて比佐 仁氏がインタビューし解説。






(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:ベースボール・マガジン社

(掲載日:2002-09-10)

タグ:野球 
カテゴリ 指導
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野球の科学 解剖学、力学、統計学でプレーを分析!
川村 卓

 外遊びと言えば野球(ごっこ)だった時代は終わり、日本の子どもたちはさまざまな種目、さまざまな楽しいことに囲まれている。筑波大野球部監督が野球の魅力を再確認してもらおうと、野球の「なぜ?」「ホント?」を説明していく。ピッチング、バッティング、統計の章に分け、科学的知見をわかりやすい言葉で紹介する。フルカラーで写真やイラストも多く、目を惹く。「速い球を投げるには」「ホームランを打つには」といったことに的確に答えられるかどうかは、コーチングにもつながっていく。






(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:SBクリエイティブ

(掲載日:2021-05-10)

タグ:野球 
カテゴリ スポーツ医科学
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補欠のミカタ レギュラーになれなかった甲子園監督の言葉
元永 知宏

 著書は六大学リーグ優勝を経験し、教育課程も取っていたが、指導者の道は選ばなかった。大学チームで補欠だったために躊躇ったという。確かに、昔は名選手しか指導者になれないイメージが強かった。だが実際には、現役時代レギュラーになれなかったが、チームを甲子園に導いた指導者が複数いる。本書は彼らにスポットを当てる。教え子たちへの眼差しは、レギュラー・補欠問わずフラットで温かい。また、現役時代を共に過ごしたスター選手評が鋭い。人を見る力が培われたのは、補欠の経験があるからこそだろう。コロナ禍をどう過ごしたかにも触れており、参考になる。

(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:徳間書店

(掲載日:2021-06-10)

タグ:野球 
カテゴリ 指導
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オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり
菊地 高弘

「野球留学生」の実態
 高校野球界において、野球部でプレーすることを目的に、所在地外の地域から越境入学する生徒のことを「野球留学生」と呼ぶ。揶揄的に「ガイジン部隊」と呼ぶ者もいる。甲子園出場校のメンバーに県外出身者が多いと、地元民でさえ冷ややかな視線や心ない声を浴びせることもある。「県外から集めているのだから勝って当然」と。しかし、当の生徒たちはどのような日々を過ごしているのか。地元の高校生と何が違うのか。その実態を伝えることが、本書の目的である。
 私自身は、地域の代表(高校野球に限らず)とは何か、その明確な考えは定まっていない。「ガイジン部隊」を否定したくなる気持ちもわかる。だって、地元の選手が出られなくなってしまうではないか。
「高校数の多い大阪で甲子園に行くより、地方の方が確率が高い」「福岡は甲子園出場校が分散していて、どうしても甲子園に行きたい子は、県外の甲子園に行く確率の高い高校に行く」と本書にある。腕に覚えのある選手が、甲子園に出やすそうという理由で地方の高校に入学することへの、素朴な感情としての拒否反応が生まれてしまう。本来、都道府県の代表とは、それぞれの地域内で技を競い合って決めるものだろう。そして、たとえ全国大会で初戦敗退しようとも、そこでプレーするのは地元の選手であるべきである。代表になるために他の地域に移ったり、逆に他の地域から補強したりするのでは、代表の意味がないのではないか。

覚悟が必要
 もちろん、これは一面的な見方に過ぎないことはわかっている。完全な思い込みだ。甲子園を目指すということは、選手本人にとってものすごく貴重な経験であることは間違いない。さらに野球留学によって、慣れない土地で夢をかなえるために仲間とともに奮闘するという経験は、かけがえのない財産になると思う。だが、選手本人も受け入れる側も相当な覚悟が必要である。地元にいい子がいないから県外から補強している、とか、甲子園に出やすいから地方に来た、というイメージだけで、それを簡単に批判したり揶揄すべきではないことは十分に承知しているつもりだ。

メリットにも注目
 本書は野球留学の関係者にインタビューをして書かれたものなので、肯定的・好意的な意見がほとんどだ。その中でもなるほど、と思ったのは島根県の取り組みである。島根県は「しまね留学」と銘打ち、県を挙げて留学生を呼び込もうとしている。人口減少により子どもが少なくなって、公立学校が廃校になれば子どもを持つ家族はその地域から出て行ってしまい、ますます人口が減少する。その対策として島根県の公立高校では積極的に県外からの生徒を募集している。
 メリットとして、次の3 つが挙げられている。①「関係人口」が増える、②一時的にせよ人口が増え地域経済が回る、③島根の子も育つ、である。島根を第二の故郷として特別な気持ちを持ってもらえば、島根に戻ってくる人もいるかもしれないし、島根の子どもたちにとっても他の地域から来た子との交流によって世界が広がるのだ。
 ラグビーワールドカップでは、多くの海外出身選手が「日本代表」として活躍し、日本中が熱狂した。それはよくて、なぜ高校野球は県外出身者ですらダメなのか。確かに説明がつかない。ただ高校野球の場合は、その後の人生の方が長いことを忘れてはならないと思う。私は、高校生までの部活動は、あくまでも教育の一環としての課外活動であり、それは勉学や遊びの一つだと考えている。その課外活動のために親元を離れてまで遠くの学校に通うというのはやりすぎだと感じる。たまたまその高校に集まったメンバーで精いっぱいやれば、それでいいじゃないか。しかし、野球留学をきっかけに彼らの世界が広がるのなら、それも悪いものでもないのかもしれない。現に本書に描かれている高校生たちは、それによって日々成長しているではないか。
 最後にちょっと不満を。本書は「野球留学生を嫌う地域住民は、もっと誇りに思うべきだ。全国から選ばれる学校が、自分たちが住む町にあるのだから。」と結ばれている。もともと野球留学生側の視点で書かれている本でもあるし、人口減少の問題からも、この結論は納得できる。だがこの一節によって、留学生側(=選ぶ側)の傲慢さを感じてしまった。








(尾原 陽介)

出版元:インプレス

(掲載日:2021-08-10)

タグ:野球 
カテゴリ スポーツライティング
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「野球体」をつくる! ライバルに差をつける体力・技術・食事・調整方法
石橋 秀幸

 最高のパフォーマンスを発揮するための「野球体」は、体組成、体力、センスからなり、それぞれバランス・柔軟性、有酸素能力、筋力、敏捷性、巧緻性などの要素でできているという。ジグソーパズルのように組み合わせ、野球体を一緒につくっていこう、という姿勢が見える。トレーニングだけでなく、ケアの方法、さらに栄養面での記述や、野球経験者との対談も収録されている。打撃・捕手については鬼嶋一司氏、投手は林卓史氏、守備・走塁は苫篠賢治氏から技術論を引き出している。

(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:西東社

(掲載日:2008-08-10)

タグ:野球 
カテゴリ トレーニング
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動く骨(コツ) 野球編
栢野 忠夫 岩崎 和久

 体幹内操法について、対談を中心としてカラー写真の資料を多用して解説されている。同タイトルの書籍を野球をテーマにムック化したものである。あらゆる動作の基本は、三原色と呼ばれる屈曲・伸展・側屈であるという。頭部、胸部、下腹部の3つの球を意識し、それの中心を結ぶ軸の5本の軸(体幹内と四肢)を感じ取れるようになってくると、動きの質が高まるという。対談では、野球の指導者が、身体操作の真髄について語り合っている。動きを見ながら実践できる50分のDVDが付属している。


(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:スキージャーナル

(掲載日:2008-08-10)

タグ:野球 身体感覚 
カテゴリ 身体
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メジャーの投球術 日本野球は、もう超えたか?
丹羽 政善

 投球術について、数多くの取材やインタビューをもとにまとめたもの。さまざまな「メジャーの常識」について、100球制限やローテーション、球速や球種、不正投球など、興味深いトピックが数多く紹介されている。ピッチャーに何が期待されているかということが浮かび上がってくる。
 スポーツ医科学的な観点からは、マウンドの高さとケガとの関連、指標としての「酷使度」についても触れられている。研究が進み、障害予防のヒントとなることを期待したい。

(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:祥伝社

(掲載日:2009-10-10)

タグ:野球 投球 メジャーリーグ 
カテゴリ 指導
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野球選手なら知っておきたい「からだ」のこと 投球・送球編
土橋 恵秀 小山田 良治 小田 伸午

 投球・送球において大切なポイントは「下半身からエネルギーを伝達させる全身運動」であるという。それを実現するために、どのような動作をしながら動きを理解すればよいか。まず解剖学的、あるいは運動学的な知識がわかりやすくまとめられている。
 キャッチボールの意義について解説し、腕の「しなり」について述べ、さらに肩甲骨を動かすエクササイズについて説明していく。さらに体幹、下半身へと続き、たとえば軸足の「のせ」「はこび」そして「肋間のつぶし」といった感覚について、ドリルを用いて紹介している。ドリルは投球動作の局面ごとにポイントを理解するためのものであり、指標であるという。自分の感覚に合ったフォームをつくっていくのが読者の役割となる。動きの質の向上、これが著者の願いである。

(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:大修館書店

(掲載日:2009-11-10)

タグ:投球 野球 
カテゴリ 身体
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ビッグデータ・ベースボール 20年連続負け越し球団ピッツバーグ・パイレーツを甦らせた数学の魔法
トラヴィス・ソーチック 桑田 健

 93年から連続負け越しのワースト記録をつくっていた、MLBのピッツバーグ・パイレーツ。2013年にその記録を断ち切ることができた要因を、ビッグデータをキーに探る。著者は地元紙の球団担当記者で、選手を始めチーム関係者はもちろんデータを扱う側にも丹念に取材しており、単なるデータ賛美には終わらない。さまざまな戦力要素を適切に分析し、整え、守備に着目してデータを活用したからこそ結果に結びついたと言える。さらに興味深いのは、投手の故障をデータを用いて抑えようと試みている点だ。障害予防に関しても新しいシステムは他人事ではないのかもしれない。

(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:KADOKAWA

(掲載日:2016-11-10)

タグ:データ 野球 
カテゴリ スポーツライティング
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「野球」の真髄 なぜこのゲームに魅せられるのか
小林 信也

 少年時代野球に熱中し、作家として多くの試合や選手を取材し、現在は武蔵野シニアの監督を務める著者が、野球への思いをまとめた。野球とはホームに生還するスポーツであり、戦時中はそのために全力を尽くすことが見る者はもちろん選手自身の支えになった。長嶋茂雄の活躍に興奮を共有した。だが、現在では公園でのキャッチボールが禁止されて久しく、練習時の掛け声すらうるさいと苦情が来るという。プロ野球ばかりでなく高校野球、少年野球まで勝利至上主義になってしまった現実をあぶり出す。だが、野球の本質を教えようとする指導者もいると著者は知る。野球再生に向け、子どもたちが野球を自然に楽しめるよう考え続け、試し合おうと説く。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:集英社

(掲載日:2016-12-10)

タグ:野球 
カテゴリ スポーツライティング
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野球を科学する 最先端のコンディショニング論
笠原 政志

 本書は、全300ページにおいて打撃・投球・走塁・身体のコンディショニングなど、野球に関するテーマを言語化した書籍です。実験から得られた結果を数値で示しており、実に興味深いです。
 第1章では、打撃について速いスイングスピードの獲得と除脂肪体重の必要性を述べており、打撃を客観的に見ることができます。第2章では、投球について脚と股関節の使い方の研究結果と、コントロールをよくすることについて述べています。リリースポイント改善のドリルの解説も掲載されています。第3章では、走塁という分野も研究されています。足の速さについて、ある能力の重要性が必要と述べています。第4章から第7章までは、ウォーミングアップや疲労回復、睡眠、筋力トレーニングなど、専門のコンディショニングについて研究されている情報を知ることができます。
 より遠くにボールを飛ばしたい、もっと野球がうまくなりたいという情熱を持ち、練習に取り組んでも身体を痛める可能性や、効率的に技術が伸びない場合もあります。著者は、体育学博士・アスレティックトレーナーの観点から、野球を楽しむ全ての世代にケガや故障を最小限に抑えて欲しいという想いをお持ちです。数十年と野球コンディショニングを研究してこられた著者の情報を取り入れて野球を楽しんで欲しいです。
 私も学生時代に読んで活用したかったと感じました。ケガや故障を最小限に抑えて効率的に技術を伸ばすために、必要な情報がこの書籍にはあります。
(中地 圭太)

出版元:竹書房

(掲載日:2022-01-26)

タグ:野球 コンディショニング トレーニング 
カテゴリ コンディショニング
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投球障害からの復帰と再受傷予防のために
牛島 詳力

 MLBのトレーナーから中学硬式野球チームのコンディショニングコーチ兼アスレティックトレーナーまで務めたATCおよび柔道整復師の著者が、投球障害に限定し、受傷後にどのように復帰させていくか、また再受傷しないためにどのようなことが必要なのかを詳しく解説してある一冊。
 鍼灸の臨床ではちょくちょく学生の投球障害をみることがあります。著者が述べているように、チーム所属のトレーナーなどではなく地域の治療家に多くが委ねられていますが、専門の教育がなされていない分、任せられるところがないとのことで、我々臨床家もこのくらいの知識は持ち合わせておくべきかと感じました。
 治療法については医学書などに詳しく解説がありますが、復帰するまで各段階での評価や訓練方法、さらには再受傷予防という重要なポイントまでをとくに詳しく書かれているものはなかなか目にすることがありませんでした。地域医療を支えたいと考えている方に、こちらの本をお勧めします。
 エクササイズの種類が豊富で、現場に密着した内容なので、さっそく実践していきたいと思いました。
(山口 玲奈)

出版元:ブックハウス・エイチディ

(掲載日:2022-03-17)

タグ:投球 野球 予防 
カテゴリ スポーツ医科学
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高校野球界の監督がここまで明かす! 走塁技術の極意
大利 実

 野球を見ていると「投げた」「打った」というわかりやすいプレーの結果を追いがちですが、そういう見方をしていると勝敗に一喜一憂してしまうような気がします。もちろんそれも野球の重要な要素ではありますが、本書を読んで思ったのは、あまり注目されない走塁にも野球の醍醐味があったことです。これは観戦する側の感想ですが、実際にプレーなさっている方にとっては心が震えるほど野球の難しさと面白さに触れられるのではないでしょうか。
 最近はこういった表現をあまり耳にしなくなりましたが、「走塁の虎の巻」と呼べる一冊です。塁間を駆け抜けるのに必要なのは足の速さ。そう思っていましたが、ボールを打った瞬間からバッターはランナーとなるという言葉はまさにその通りであって、足が速かろうと遅かろうとランナーである以上走らなければなりません。ホームランを除いては、いくら打っても塁間を走りホームに戻ってこないと点は入りません。ここを原点とする以上、走塁を軽んじることはできません。
 本書の内容は高校野球の監督たちが走塁についてそれぞれの考えを述べておられますが、走力を高めるための練習法もあれば、走塁技術の解説もあります。話はそこにとどまらず野球観であったり、心理戦であったり、相手に対しての観察眼であったり、野球の神髄とも言えそうなお話もあったりして、あまり詳しくない私でもドキドキするような大切なお話もあります。そういった深いお話に感動しながら読み進めると、最後に登場するのは高校野球ではなく中日ドラゴンズの荒木雅博コーチ。言わずと知れた往年の名プレイヤーです。現役時代、盗塁するときはバッターやキャッチャーの方を見ず、キャッチャーのミットの捕球音で状況を判断し、ショートを守っている選手の目線や動きで打球の行方を判断したそうです。どこまで奥行きが深いのでしょう。

(辻田 浩志)

出版元:カンゼン

(掲載日:2023-06-30)

タグ:野球 走塁  
カテゴリ 指導
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オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり
菊地 高弘

 野球というスポーツで話題なのは大谷翔平選手でしょう。ドジャーズに移籍して今まで以上の活躍が期待され、日本のみならずアメリカで人々から称賛されています。お国柄といいますか、アメリカでは人種や出身地にかかわらず活躍に見合った評価を受けます。MLBで活躍した外国人選手は今の時代でも「助っ人」と呼ぶ人もいて、正式なチームの一員であるにもかかわらず一線が引かれることもあります。
 アマチュア野球においても他府県から入学した選手たちは「ガイジン部隊」と呼ばれることもあります。本書は、高校野球でもしばしば問題となる他府県からの野球留学生とその学校のドキュメントが描かれた本です。野球留学を擁護するでもなく、そして県外の選手を集めたチームや高校野球の現状を批判するでもなく、淡々と事実だけが書かれています。しかも表面上のきれいごとだけではなく、選手や学校側の現実にも踏み込まれていますので偏りは感じられません。
 読者の判断に委ねるためにあえて筆者の主観を伏せているのではないのかと思うくらい、事実のみが書かれている、というのが私個人の感想です。他のスポーツに目を向けているとそれぞれのスポーツをよりよい環境でやりたいために他府県に行く学生を何人か見てきましたが、彼らは「ガイジン」といわれることはありません。高校野球だけはこの問題が話題になるのは、甲子園の大会が郷土というものを背負わされているからにほかなりません。高校生のクラブ活動とは違った目線で見られているからだと思います。そしてそれが「純粋」であったり「神聖」という価値がひっついてくると話は余計にややこしくなってくるのだと思います。大谷選手やイチロー選手らがMLBで活躍すると、チームや試合結果そっちのけで彼らのプレーばかりが報道で取り上げられるのは、「ガイジン部隊」問題の裏返しなんじゃないかと思っています。
 私の主観はそれくらいにしておいて、読者がそれぞれの感想を持つにはほどよいバランスの情報が本書には記されています。そしてもう一つ、本書の大きな特徴はリアルさだと思います。巨人の坂本選手、ドジャーズの大谷選手、元阪神の北条選手、今阪神で売り出し中の野口選手や川原選手など野球好きなら聞いたことがある名前が頻繁に登場します。そして彼らの高校時代の活躍にも触れられていますので、彼らのプレーを思い出しながら裏舞台をこっそりとのぞくワクワク感もあります。数年前に多くの野球留学生で甲子園に出た秀岳館の元監督鍛治舎功さん(現県立岐阜商監督)の核心を突いたお話も当事者ならでは。
「高校野球はこうあるべき」という議論をする前に当事者の実際のところを見ておく必要があります。
(辻田 浩志)

出版元:インプレス

(掲載日:2024-03-08)

タグ:高校野球 
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書評者
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月刊トレーニング・ジャーナル(16)
月刊トレーニング・ジャーナル編集部(758)
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松本 圭祐(3)
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渡邊 秀幹(1)
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鈴木 健大(6)
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阿部 拓馬(1)
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