オステオパシー医学入門
S・パリッシュ
 オステオパシーの入門書として、歴史・原理・方法などを、わかりやすく解説している。ときおり誤植と思われる点や、現代医学にはそぐわない点があるものの、オステオパシーの概説に興味がある方におすすめしたい。
 この本で「オステオパシー療法の四大原則」といわれているものを以下に示す。
第一の原則:構造が機能を支配する
第二の原則:身体における動脈法則は至上のものである
第三の原則:原因を発見し、治し、放置せよ
第四の原則:細胞に正しい栄養素を与えよう
 これら以外に「身体は自らの薬をつくりだす」という治療原則も存在する。
 オステオパシーを創始したアンドリュー・テイラー・スティルは、3人の息子を亡くした。自身が医者であり、当時最先端の医学を持ってしても救えなかった命だった(英雄医学と呼ばれる、瀉血をしたり、水銀を飲ませたりしていた時代だった)。その経験からスティルは「薬品は毒だ」と言い放ち、比較的安全な徒手による刺激によって、身体を治癒に導く方途を探るようになったと思われる。
 この150年ほど前から現在に至るまで、さまざまなテクニックが生まれ進化しているオステオパシーだが、きっかけは息子を想う気持ちだったのかと憶測を立てると、胸が熱くなる。
(塩﨑 由規)
出版元:たにぐち書店 
(掲載日:2022-04-11)
タグ:オステオパシー  
カテゴリ ボディーワーク
	
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