サプリメントエビデンスブック
久保 明
2002年から04年までに医学専門雑誌に発表された主要なサプリメント文献を中心に編集した本。副題に『成分・疾患からみる研究論文』とあるように、15項目の成分編と10項目の疾患編から構成されている。この本では95の文献が紹介され、専門学会等が診療の質を高めるためにつくった「勧告案」、特定のテーマについて最近数年間の代表的な研究・論文を解釈した「レビュー」に加え、研究当初に立てられた仮説が確認されたもの・2つの因子、因子とイベント等に関係が認められたものを「ポジティブ」、いずれも確認されなかったものを「ネガティブ」、仮説の一部が確認され一部が否定されたものを「ポジティブ/ネガティブ」、どちらとも言えない結果になったものを「中間」と分類し、それぞれ研究対象、研究規模、研究方法、比較対照薬などを表にまとめ、要約と結論が示されている。
医療や運動指導の現場でサプリメントが話題になることは多いだろう。質問に答える1つの根拠として活用できる本である。
2006年3月25日刊
(長谷川 智憲)
出版元:じほう
(掲載日:2012-10-10)
タグ:サプリメント エビデンス
カテゴリ 食
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サプリメントエビデンスブック
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アスリートのための筋力トレーニングバイブル
谷本 道哉 荒川 裕志 石井 直方
本書は、これまで一般的であったトレーニング界の定説を振り返ると共に、現代のインターネットやテレビにあふれる過度な情報世界で生きる私たちにとって、今一度立ち止まってトレーニングの考え方を見つめ直すきっかけを与えてくれます。
指導者がトレーニングなどの体力向上メニューを考える際に、過去の経験に基づき今日まで存在するメニューを選手に与えることが往々にしてあるのではないでしょうか。また、勉強熱心になると新たな手法を取り入れて施しますが、基本ができていない状態ではトレーニングの効果も半減します。
そこで、本書を紹介したいと思います。現在第一線で活躍している著名な先生方が各章を分担しています。もちろん著名な先生が執筆するからよいというわけではありませんが、エビデンスや、現に世界や日本のプロで活躍しているアスリートを指導しているトレーナーやコーチの経験に基づいた話です。
また、巻末に掲載されている著者と監修の先生方による「トレーニングにまつわる都市伝説に対する問題提起」の対談は一読の価値ありです。これまで「当たり前」に考えられていたことについてのディスカッションは参考になります。
スポーツトレーナーやスポーツ指導者(監督やコーチ、父兄)に本書をお勧めします。なぜならば、現代のスポーツ科学について研究の視点からも言及されており、古くから存在している考え方に対して今一度見直すことができるからです。情報を見分ける基準になります。
しかしながら、この本書も含めて全ての情報を鵜呑みにせず疑ってみることも必要です。著者も、読者がこの本を鵜呑みにせず自ら考えて最適解を導き出すことを望んでいるように感じます。
いずれにせよ、トレーニング指導で迷った際に最適な答えを導き出すためのきっかけを与えてくれます。
(中地 圭太)
出版元:ナツメ社
(掲載日:2019-02-04)
タグ:トレーニング エビデンス
カテゴリ トレーニング
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