基礎運動学
中村 隆一 斉藤 宏
先月号から月刊トレーニング・ジャーナルでもラインハルト・ジーゲル氏によるキネシオロジーの連載が始まっているが、より理解を深めるテキストとしてお勧めする書である。キネシオロジーについて第1章で「これは人間の運動を研究・分析する学問であり、解剖、神経、生理、物理および心理学などの基礎的な科学の知識を総合した応用科学である」と述べられている。したがって、いきなりキネシオロジーに入ることはできないということになるが、体育学を学んだ人や、体育・スポーツに深い関心を持ち様々な書を読んできた人には、この本は大いなるものをもたらすことだろう。わかりやすく美しいイラストも豊富だし、基礎を学ぶ上で絶好の書である。
「最近は運動学を学ぶことによって、正常な人間の運動についての法則と知識を得て、これを応用して障害された運動機能の回復や異常姿勢の矯正、またスポーツ関係ではトレーニングの方法とかパフォーマンスの向上などに活用されている」と述べられている通り、スポーツの指導者にはぜひともこの分野に目を向けていただきたい。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:医歯薬出版
(掲載日:1981-10-10)
タグ:キネシオロジー 運動学
カテゴリ スポーツ医科学
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基礎運動学
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オーチスのキネシオロジ- 身体運動の力学と病態力学
キャロル・A.オ-チス 山崎 敦 佐藤 俊輔 白星 伸一 藤川 孝満
これから身体の構造と動きについて学び始める人にも、すでに治療家として第一線で活躍している人にも必携の書と言える原著第2版が完全翻訳された。
厚さ約5cmと辞書のようなボリュームの本書は全5部からなり、まず運動学のベースとなるバイオメカニクスについて触れた後、上肢、頭部と脊柱、下肢の機能を豊富な写真・図版を用いて解説している。これらの記述はもちろん、確かなエビデンスに基づく。また、コラムとして挟まれる臨床との関連についての記述は、治療家1人では難しい臨床例の蓄積の一助となるだろう。第5部では、さまざまな動作に影響する姿勢と歩行についても言及されている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ラウンドフラット
(掲載日:2012-07-10)
タグ:キネシオロジー 機能解剖学 解剖学
カテゴリ スポーツ医科学
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