スポーツ指導者のためのコンディショニングの基礎知識
山本 利春
本書は学校や地域スポーツの指導者のために、コンディショニングの基礎知識を紹介し、解説されたものである。トレーナーの方々には基礎となる内容であるが、学校や地域スポーツ指導者の中にはコンディショニングについて誤った知識を持っている方も少なくなく、とくに日本ではコンディショニング=身体調整という意味でその言葉が使われ、スポーツ現場では、短絡的にコンディショニング=マッサージと誤解されていることもある。
コンディショニングとは傷害対応も含め多くの身体づくりの方法であり、本書には実際の現場で必要な知識が盛り込まれ、指導者はこれが知りたかったと思える内容であると思う。受験前後の過ごし方、医療機関の選び方など他のコンディショニング書籍にはあまりなかった項目も参考になり、巻末の付録の本書内容をまとめた図解はいろいろと活用できそうである。
著者はトレーナー的能力を身につけた指導者が存在することが日本のスポーツ現場における健康管理の底辺を広げることにつながると考えており、選手の教育を行える指導者が増えることが改めて大切と感じさせられた。コンディショニングを知らない指導者の方はまず入門書として本書を読みコンディショニングを知って選手の新たな可能性を引き出してほしい。
(安本 啓剛)
出版元:大修館書店
(掲載日:2012-02-17)
タグ:コンディショニング 入門 指導
カテゴリ スポーツ医科学
CiNii Booksで検索:スポーツ指導者のためのコンディショニングの基礎知識
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:
スポーツ指導者のためのコンディショニングの基礎知識
e-hon
強くなるためのサッカーフィジカルトレーニング Q&A100
菅野 淳 星川 佳広
成長段階に応じた練習法、トレーニング法、コンディショニング、食事まで、100の疑問について日本代表コーチがわかりやすく解答。
ジュニア選手、ユース、指導者、父兄にもお勧めの一冊。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:スキージャーナル
(掲載日:2012-10-09)
タグ:フィジカル コンディショニング トレーニング 食 サッカー
カテゴリ トレーニング
CiNii Booksで検索:強くなるためのサッカーフィジカルトレーニング Q&A100
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:
強くなるためのサッカーフィジカルトレーニング Q&A100
e-hon
勝利をつかむコンディショニングBOOK
坂詰 真二
本書の英語タイトルは「SPORTS CONDITIONING BOOK」だが、どうもこの“スポーツ・コンディショニング”という言葉を聞くにつけ本来の“コンディショニング”の意味を忘れてしまいそうで不安になる。本書にも「コンディショニングの解釈として、文字通り疲労や痛みを取るなど『心身の調子を整える』という『調整』としての意味でのみ使われることもあります」と一応断り書きはあるのだが、ここでは、積極的な体調管理方法、あるいは競技力向上を意図した一種のトレーニング用語として“コンディショニング”を定めているようだ。
しかし、もともと“コンディション”という言葉は我々の日常生活と密着したところで生まれたわけで、したがって本来は、「今ある快適な状態(コンディション)をそのまま維持する」とか、「自分の生命維持にとって最良と思われる環境を整える」といった比較的穏やかな印象を与える意味の説明が適当であると思う。つまり、もともとの“コンディショニング”という言葉には、マズローによる欲求段階説にもあるように、人間には、群れるといった集団欲求や理想を実現しようとするような高級あるいは積極的な欲求以前に、生命を守るために必要な衣食住環境を整えたり、これらを未来に向けて維持していこうとする安全保障欲求といった、いわば自らの“種”を保存するために最適な環境を整えるという意味合いが濃厚に含まれると考えてよい。ということは、最良のコンディショニングとは人間の生命力、簡単に言えば寿命を延ばすことであると言えるのではないだろうか。
今私の手元に『人間の強度と老化―人間強弱学による測定結果』(山田博 著 NHK放送出版協会)という本がある。この中で著者の山田博士は、身体の個々の器官や組織の強さを研究することによってその総合体である人間の寿命を予測できるとした。その結果、理想的なコンディショニングが維持されれば110歳までは誰でも生きられると予測したのである。
スポーツとコンディショニング
スポーツ活動は必ずしも種の保存を約束するものではない。また、必ずしも寿命を延ばすわけでもない、とも言える。たとえば、人間にはなぜ老化や寿命があるのかについては諸説あるようだが、その中に「エラー説」というのがある。このエラー説とは、細胞が分裂を繰り返していく間にその細胞内にエラーがたくさん積み重なって、それが結果的に老化を招いて死んでしまうというものらしい。実はこのエラーを増大させる原因は我々の周囲にたくさんあって、その中のひとつに酸素がある。酸素はご存知のように我々にとってエネルギーを得るのに必要不可欠なものだが、最終的には還元されて水となる。ところが、このとき還元されない酸素もあるようで、還元されないと過酸化水素等の活性酵素として体内に残存するのである。そして、この活性酵素がDNAや細胞膜を傷つけ細胞が死んでいき、延いては「死」に繋がるというわけである。とすれば、スポーツ活動時の大量の酸素摂取は果たして「コンディショニング」と言えるかどうか疑問が残る。
こう考えてみると、スポーツという行為とコンディショニングを整えるという行為は必ずしも同じ方向を向いた行為と捉えるのは難しい。むしろ、寿命を短くするかもしれないスポーツに対してコンディショニングという本来の寿命を確保する目的を持った手法を使って初めてスポーツの持つマイナス要因が補完されるというのが、スポーツ・コンディショニングの正しい解釈なのではないかと思う。こういった視点をもって本書を読み解いていくと、後半に筆者が「スポーツ疾患の予防と対応」や「リコンディショニング」の章を立てた理由がより一層理解しやすいと考えた。
本書には、休養期、体力期、技術期、戦術期、調整期等の各期におけるコンディショニングの方法が図表や豊富な写真を使って懇切丁寧に説明されている。この頃は喜ばしいことに、こういった専門的知識を取り入れて正しいトレーニングを身に付けようとする人々が増えてきたように思う。本書にも、そこのところを意識して本づくりに励んだ努力の跡が随所に見られる。本当に、スポーツを愛してやまない人間が書いた、まじめな一冊である。
(久米 秀作)
出版元:ベースボール・マガジン社
(掲載日:2012-10-09)
タグ:コンディショニング
カテゴリ スポーツ医科学
CiNii Booksで検索:勝利をつかむコンディショニングBOOK
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:
勝利をつかむコンディショニングBOOK
e-hon
コアコンディショニングとコアセラピー
平沼 憲治 岩崎 由純
本書のあとがきをみると、「コアコンディショニングとコアセラピーは発展途上の概念であり、事例や症例を通じた検証のみというように科学的検証が不十分な多数の方法論を含んでいます。本書の製作の過程ではこれまであいまいだった定義や概念図の再構築、用語の統一、理論の根拠となる文献の検索などが必要であることが顕在化し、それらの再構築が行われました」とある。
エビデンスの充実がこれら治療の発展には不可欠だったが、あとがきにあるとおり本書ではこれまであいまいだった定義や概念を、多分野の専門家によって用語を統一しており、スポーツ指導者、フィットネスインストラクター、アスレティックトレーナー、鍼灸、柔道整復師などに向けた必見の内容。全体的にイラストや写真を用いて説明されている。
とくにストレッチポールを使った運動によるコアコンディショニングは、さまざまな競技種目で活用されているだけではなく、今後は介護予防の場面での活躍を期待されており、それらコアコンディショニングの基礎知識を習得するのに有用である。
現場で指導にあたっている方、また現場に出る前に基礎知識を身につけたい方にとっても大きな一冊となるだろう。
2008年7月5日刊
(三橋 智広)
出版元:講談社
(掲載日:2012-10-13)
タグ:コアコンディショニング
カテゴリ スポーツ医科学
CiNii Booksで検索:コアコンディショニングとコアセラピー
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:
コアコンディショニングとコアセラピー
e-hon
スポーツ指導者のためのコンディショニングの基礎知識
山本 利春
地域スポーツや学校部活動での指導者向けに、コンディショニングの方法についてまとめたもの。腰痛やオスグッド・シュラッター病病などへの対処の方法、医療機関の選び方、入学時の注意点など、身近な話題を丁寧に解説している。全体を通して、選手の自己管理能力を高める方法を探っている。巻末にはトレーニングの現場や講習会などで使うための付録として、応急処置やケガの予防のためのポイントを示す資料が付属している。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:大修館書店
(掲載日:2012-10-16)
タグ:コンディショニング
カテゴリ 運動実践
CiNii Booksで検索:スポーツ指導者のためのコンディショニングの基礎知識
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:
スポーツ指導者のためのコンディショニングの基礎知識
e-hon
ダンス・コンディショニング 感じてとらえるからだの仕組みと使い方
岸田 明子
本書で紹介されるコンディショニング法「シン・ソマティクス」の「shin」は、禅における「中心/芯/心/身/精神」に由来しているとのこと。心身の無駄な力を抜き、呼吸を深め、基本的な動作を無理なく行うことで、通常のダンスレッスンでの自分の身体に対する思い込みを取り去り、今現在の状態を感じ取る。その後、構造や仕組みを学びつつ、合理的な動かし方ができるよう神経と筋肉のつながりを再構築していくというもの。実際には施術やグループレッスンなども行われるようだが、ここでは主に一人で可能な部分について、本と付属のDVDを交互に見ながら取り組めるようになっている。オールカラーで写真や図解が多用され、どのページを開いても美しい。この種の本が苦手な人でも抵抗なく手に取ることができそうだ。
実際のダンサーの生活はレッスンとリハーサルに明け暮れ、身体を落ち着いて休める余裕を持つことは難しい。また、ダンサー自身が身体の構造や仕組みに対して無知ならば、鏡や教師の言葉が、必ずしも自分の癖に気づかせてくれるとは限らず、逆に癖を強くしてしまうこともある。そういったことにあまり危機感を持てずにテクニックの追求に終始し、疲労とケガを繰り返すダンサーは多い。「身体の状態を良し悪しで決めない」「矯正しようとしない」などの言葉や、鏡を見ないで力を抜き、自分で感じ取るという手法は、そんなダンサーにとっては新鮮に感じられることと思う。本書には、「体の力を抜いて、楽に踊る」ためのさまざまなイメージが丁寧に提示されている。ダンサーの身体感覚を具体的に知りたいトレーナーの方々にも参考となるかもしれない。
ただし、文中でも述べられているように、筋力や筋持久力の向上のためのエクササイズではなく、あくまでもほぐすこと、リセットすることに重点を置いたワークなので、長年強い癖を修正できなかったダンサー、あるいは強靭な(極端な)筋運動を要求されるダンサーの場合、パフォーマンスの向上につなげるためには、かなり時間を割き、日常的に実践する必要がありそう。まずは、ハードな一日の終わりに筋肉をほぐす目的で試してみるのがいいかもしれない。
(河野 涼子)
出版元:スキージャーナル
(掲載日:2012-10-16)
タグ:コンディショニング ダンス
カテゴリ 運動実践
CiNii Booksで検索:ダンス・コンディショニング 感じてとらえるからだの仕組みと使い方
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:
ダンス・コンディショニング 感じてとらえるからだの仕組みと使い方
e-hon
スポーツ・コンディショニング
窪田 登 上田 雅夫
今日はコンディションがよいとか、どうもコンディションが悪くてとか、とかくスポーツマンはコンディションという言葉をよく用いる。その場合、どうも体がだるいとか、いつもより力が出て体も軽いとか感覚的に体調をとらえていうことが多い。筋力、柔軟性、持久力、スピードなど体力の要素を細かくチェックして、その総体の状態をコンディションというわけだが、この本では「選手が体力を調整したり高めていくためのトレーニング」をコンディショニングとし、コンディショニングの総論から入り、筋力トレーニング、スタミナ・トレーニング、柔軟性トレーニング、スピード・トレーニングのそれぞれに関する理論と方法を多くの写真を用いて示している。
スポーツマンにとって嬉しいことに、野球、テニス、バレーボール、ゴルフ、水泳についての個別のコンディショニング・プログラムを詳しく述べた章もある。
さらに、本書の特徴のひとつとして、心理学者の上田氏が第9章「メンタル・コンディショニング」を執筆、スポーツマンの心理面に興味深く触れている。なかでも人間関係について述べられた部分は、コーチと選手、あるいは選手間の交流を考える意味で考えさせられる。「親のこころ」「成人のこころ」「子どものこころ」の3つで構成されるという自我の話は、コーチには必読である。
このように、スポーツ・コンディショニングについて総合的にとらえ、細かく解説する本書は、コンディショニング・プログラムを効果的、合理的に作成し、うまく実行していくうえで恰好の書となる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:時事通信社
(掲載日:1981-06-10)
タグ:コンディショニング
カテゴリ 運動実践
CiNii Booksで検索:スポーツ・コンディショニング
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:
スポーツ・コンディショニング
e-hon
表現スポーツのコンディショニング 新体操・フィギュアスケート・バレエ編
有吉 与志恵 秋山 エリカ
1人1人の状況や目標に合わせてどう指導していくか。ときには負担の掛かるポーズやパフォーマンスを許容せねばならないかもしれない。新体操やフィギュアスケートといった表現スポーツではとくにそういった葛藤が大きい。ならば、ケガが起きにくいよう、元の身体をコンディショニングしていこうとまとめられたのが本書である。
姿勢をモニタリングし、課題があればリセットを行った上でアクティブコンディショニングを行う。これは技術向上にもつながる。見本写真も新体操選手が行っているのでイメージしやすい。痛みのない状態で練習や試合に臨めるように、という著者らの願いが伝わってくる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ベースボール・マガジン社
(掲載日:2016-04-10)
タグ:コンディショニング 新体操 フィギュアスケート バレエ
カテゴリ 運動実践
CiNii Booksで検索:表現スポーツのコンディショニング 新体操・フィギュアスケート・バレエ編
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:
表現スポーツのコンディショニング 新体操・フィギュアスケート・バレエ編
e-hon
骨盤おこしエクササイズ
中村 考宏
骨盤に焦点を当て、日常の不調やパフォーマンスの改善を狙った一冊だ。
まず自分の股関節の位置の確認から入っていく構成は運動の苦手な人もスムーズに取り組めそうだ。骨盤を正しい位置に置き、それを保つには身体全体のバランスがポイントとなることがわかる。上級者向けとして著者が取り入れている「割」メソッドも紹介されている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:カンゼン
(掲載日:2013-05-10)
タグ:骨盤おこし コンディショニング
カテゴリ 運動実践
CiNii Booksで検索:骨盤おこしエクササイズ
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:
骨盤おこしエクササイズ
e-hon
動きの質を高めるスリー・ステップ・コンディショニング 最高のパフォーマンスを引き出すために
宮下 智
本書ではコンディショニングを、予防やケアに留まらず1人1人が最高のパフォーマンスを発揮する取り組みと捉える。技術指導がスムーズに進むように基礎的な運動能力を高めるべく、体幹に着目。ローカルマッスルの活性化、グローバルマッスルを用いた安定性確保、強化の3ステップを具体的に解説している。
アスリートはもちろん、負荷量を調節すれば高齢者にも応用可能だ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:三輪書店
(掲載日:2014-11-10)
タグ:コンディショニング
カテゴリ トレーニング
CiNii Booksで検索:動きの質を高めるスリー・ステップ・コンディショニング 最高のパフォーマンスを引き出すために
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:
動きの質を高めるスリー・ステップ・コンディショニング 最高のパフォーマンスを引き出すために
e-hon
4スタンス理論 タイプに合った動きで最大限の力が出せる
廣戸 聡一 レッシュ・プロジェクト
監修の廣戸氏が創案した「REASH理論」のうち「4スタンス理論」がどのように構築されていったかを、一問一答形式で振り返る。4スタンスとは身体の使い方を4種に分類したもの。たとえば逆上がり1つ取っても、逆手がやりやすい人もいれば順手がやりやすい人もいる。それはなぜかを突き詰めていった廣戸氏の粘り強さは凄まじくもある。
後半は、野球・サッカー・ゴルフを行う上での4スタンス理論の活用法、子どもを指導する際に注意すべきこと、30歳代以降の身体の変化に対応するコンディショニングについて提言。
自分の身体を本当に理解できているか、改めて見直したくなる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:実業之日本社
(掲載日:2014-11-10)
タグ:コンディショニング
カテゴリ 身体
CiNii Booksで検索:4スタンス理論 タイプに合った動きで最大限の力が出せる
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:
4スタンス理論 タイプに合った動きで最大限の力が出せる
e-hon
足ツボを押すだけでランナーの痛みは消える!
Matty
著者は台湾式をベースとした足ツボ師。「足のプロ」としてランナーに勧めたいセルフ足ツボ&マッサージを紹介している。足裏のどの部分に施すかと手指の形が、カラー写真によって一目でわかるよう構成されている。
ランニング後のケアだけでなく、ウォーミングアップに身体をほぐすツボを取り入れたり、ランニング中の脇腹が痛くなるなどのアクシデントに手のひらのツボで応急処置したりと、活用法は多岐にわたる。
日々のコンディショニングの1つ、そして一般のランナーに自分の足や身体に興味を持ってもらうきっかけにもなりそうだ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:東邦出版
(掲載日:2015-02-10)
タグ:コンディショニング 足ツボ
カテゴリ 身体
CiNii Booksで検索:足ツボを押すだけでランナーの痛みは消える!
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:
足ツボを押すだけでランナーの痛みは消える!
e-hon
スポーツコンディショニングバイブル
安田 昌玄
安田氏の、29年間プロ野球チームのトレーニングコーチを務めた経験が詰まった一冊。野球に関する記述は一部に留め、種目問わず活用できる。キーワードは「木を見て山を見ず」にならないこと、「ローマは、一日にしてならず」「継続は力なり」とのこと。長期的な展望を持って、柔軟性、筋力、スピードなど全体的なレベルアップを図るのに必要な理論とメニューがまとめられている。写真も細やかでわかりやすい。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:日刊スポーツ出版社
(掲載日:2015-06-10)
タグ:トレーニング コンディショニング
カテゴリ トレーニング
CiNii Booksで検索:スポーツコンディショニングバイブル
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:
スポーツコンディショニングバイブル
e-hon
スポーツコンディショニングバイブル
安田 昌玄
「木を見て山を見ず」、トレーニングやコンディショニングは、1つの部位、要素、周期だけを見てトレーニングをするのではない、常に全体を見ながら故障をなくしパフォーマンスを向上することが必要です。著者の言葉である。
本書は、大阪体育大学トレーニング科学センターにて現ストレングス&コンディショニングディレクターとして指導し、プロ野球チームで29年間トレーニングコーチを務めた著者が説く、全191ページに渡るトレーニング&コンディショニングの決定版である。
コンディショニング、基礎体力、専門体力、オフシーズンの栄養と4つのセクションで構成されている。写真を多く使い、ストレッチやストレングス、パワー、アジリティなどのトレーニング例も示されている。
トレーニングやコンディショニングの基本概念がわかりやすく記されており、指導者やトレーナーを目指す学生のみならず、野球やバレーボールなど全てのオーバーヘッド動作を伴うスポーツに携わっている方のバイブル本としても持っておきたい一冊である。
(安澤 佳樹)
出版元:日刊スポーツ出版社
(掲載日:2016-07-23)
タグ:コンディショニング 栄養 トレーニング
カテゴリ トレーニング
CiNii Booksで検索:スポーツコンディショニングバイブル
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:
スポーツコンディショニングバイブル
e-hon
コンディショニングTips スポーツ選手の可能性を引き出すヒント集[前編]
大塚 潔 中村 千秋
本書は月刊トレーニング・ジャーナルの2013年8月号〜2015年7月号にて連載されていたものを加筆・修正し、再編集して単行本化したものである。著者と中村千秋氏による本書、トレーナー、スポーツについての対談も収録されている。その対談で著者が述べているように、本書では「次の日から挑戦しよう、頑張れば始められるぞ」という即実践できるコンディショニング方法が記載されている。
脱水、リカバリー、筋のセルフコンディショニング、長距離移動、風邪やインフルエンザ、Prehab、睡眠、栄養、サプリメント、体組成という項目で本書は構成されているが、これでまだ前編という膨大な情報量である。膨大な情報量といってしまうと、読むのに時間がいると勘違いしてしまいそうだが、そうではない。各項目でのコンディショニング方法は簡潔に説明され、資料も豊富に掲載され、ほぼこのまま選手に提供・説明できる内容になっている。正直、本書を読んでみると、聞いたことがある、知っているといった内容かもしれないが、その情報を的確に選手・チームに伝えることはできているだろうか。そして、その伝え方は選手のためになっているだろうか。もし自信があるという方は、対談の部分だけでもまず始めに読んでみることをお勧めする。トレーナーとして私たちがどんなプライドを持ったらよいのか、そのヒントが2人のベテラントレーナーから得られる内容となっている。
(橋本 紘希)
出版元:ブックハウス・エイチディ
(掲載日:2016-08-24)
タグ:コンディショニング
カテゴリ スポーツ医科学
CiNii Booksで検索:コンディショニングTips スポーツ選手の可能性を引き出すヒント集[前編]
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:
コンディショニングTips スポーツ選手の可能性を引き出すヒント集[前編]
e-hon
アスレティックケア リハビリテーションとコンディショニング
小山 貴之
スポーツ医科学の発展と、一般社会における認知度の上昇はめざましい。だが、専門知識を持つ人がいない現場もまだまだあると著者は指摘する。たとえば部活動顧問を務める教員など、現在専門外ながら指導にあたっている人、そして将来そういった状況をなくすべく取り組む学生のための入門書だ。スポーツ外傷・障害、コンディショニング、リハビリの基礎知識が網羅され、応急処置と部位別のリハビリが紹介される章は辞書のように使える。もちろんスポーツ現場で活躍する人にとっても、最新の知見を確認できるものと言える。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ナップ
(掲載日:2016-08-10)
タグ:リハビリテーション コンディショニング
カテゴリ アスレティックトレーニング
CiNii Booksで検索:アスレティックケア リハビリテーションとコンディショニング
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:
アスレティックケア リハビリテーションとコンディショニング
e-hon
基礎から学ぶ スポーツセルフコンディショニング
西村 典子
アマチュアスポーツでは、アスレティックトレーナーが毎日現場にいて選手の対応にあたることは難しい。そのため、週1回やそれ以下のサポートでもよりよいサービスを提供するために、選手への教育やセルフコンディショニング指導が欠かせない。
タイトル通り、本書はアスリート向けに書かれている。内容は①ケガ予防、②コンディショニング、③生活習慣を見直す、という順に書かれている。特筆すべきは、ケガ予防の章で初めに出てくる具体的な疾患名が「脳出血」であることだ。脳出血は「3H」(Head=頭部外傷、Heart=心臓、Heat=熱中症)の一つとして紹介されており、命に関わるケガを初めにもってきていることと、順番が前後するが、表紙の見返しに「自分の体と向き合うことを大切にしてほしい」とつづられていることから、本書を読むアスリートへの強いメッセージがうかがえる。
アスレティックトレーナーの私がこの本を読む価値は一体なんだろうと考えたときに、本書をそのまま選手に渡すことも考えたが、思い当たったのは選手との「コミュニケーションツール」としての利用である。アスリート向けの内容のため、専用用語は少なく、平易で理解しやすい言葉で解説されている。トレーニング指導で選手に伝える際にはそのまま使うことが可能だ。
内容が怪我や治療に偏ることも、トレーニングに偏ることもなく、アスリートがどうすればよいコンディションを保ち、練習や試合で高いパフォーマンスを発揮できるか、「選手が欲しい情報」を過不足なく一冊にまとめているので、セルフコンディショニング指導の内容そのものの参考にもなる。
著者は西村典子氏、本書の冒頭に第0章という形で、著者が大学時代をサポートしたプロ野球選手とのインタビュー記録がある。「プロアスリートや日本代表選手をサポートしたことがある」トレーナーは散見されるが、選手個人の登場は珍しい。選手からの信頼と著者の実績を証明している。コロナウイルスの影響でスポーツ活動が自粛され、対面指導が困難な今、「STAY HOME」でできるパフォーマンスの維持・向上対策としてぜひ参考にしていただきたい。
(川浪 洋平)
出版元:日本文芸社
(掲載日:2020-05-04)
タグ:セルフコンディショニング
カテゴリ スポーツ医科学
CiNii Booksで検索:基礎から学ぶ スポーツセルフコンディショニング
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:
基礎から学ぶ スポーツセルフコンディショニング
e-hon