人のためになる人ならない人
辻 秀一
「熱血」しないコーチになるために
冒頭から私事で恐縮だが、私自身のスポーツとの出会いは40年以上前であり、現在もスポーツ界の片隅で禄を食んでいる。したがって、当然多くのコーチとの出会いがあった。その多くがいわゆるTVの青春ドラマに出てきそうな明朗、爽快、活発、颯爽、堂々といった日本語をそのまま体現した熱き、熱き、熱血型指導者であった。
しかし、本書には、(選手の)ためになる(コーチ)とは熱血型コーチであるとは一言も書いてはいない。著者は、まずコーチとは本来“馬車”を意味し、お客(選手)が望むところに連れて行くのがコーチの仕事だと説く。なるほど。しかし、私が出会ったコーチは皆「俺について来い」式で、どこへ行くかさえ言ったことがない。
まして、どこへ行きたいかなんて聞かれたこともない。こりゃ、えらい思い違いをしていたぞ、とばかり先に読み進めると、コーチのスペル「C」「O」「A」「C」「H」のそれぞれの頭文字を使って、コーチに必要な資質が述べられている。
例えば、「C」はComprehension(理解、包容力)で、選手や子供を一人の人間として理解し、それぞれの共通点や相違点を受け入れるといった具合だ。こりゃ、本当にえらい思い違いをしていたぞ。
「檄」を飛ばさないコーチになるために
私も含めて、コーチは概ね声が大きい。なぜなら、練習のときは選手の掛け声やボールの弾む音、シューズが床に擦れる音、選手の激しい息遣いに負けないために自然と腹に力が入り、声が大きくなる。それに、声が大きいほうが威圧感があって選手を掌握しやすいではないか、と考えるとなおさら声のトーンが上がり、こうなると単なる声ではなく「檄」に変わる。やっぱり、コーチは声がでかくなけりゃと思っていたら、本書には一言もそんなことは書かれていない。コーチの「H」はユーモアの「H」だと著者は言う。選手が苦手なことをさせられているときは、大幅なエネルギーの消耗を伴う。そんなとき、コーチが檄を飛ばしてもさらにエネルギーを消耗させるだけで、結果として選手は萎縮してしまうと言う。
ここは、むしろユーモアが必要だと言う。米国には「Fun is Medicine」(ユーモアは良薬)という言葉もあるそうだ。元気のないときほど、檄飛ばして気合入れるんじゃないのか。こりゃ、えらい思い違いをしていたぞ。
「期待」しないコーチになるために
コーチは、大方自分のチームや選手に期待をかける。なぜなら、期待通りの結果が出れば、自分への評価にもつながるし、応援してくれている地元にも顔向けができるからである。しかし、著者は「期待」は「怒り」の原点だと断罪する。なぜなら、「期待」することは、ある枠にはめた比較思考、つまり何かと比較して、それよりもよい結果を残すことを要求することだという。だから、「期待」が大きいと落胆も大きくなり、「お前たち、なにやっているんだ! たるんどるぞ!」てな怒りになるというわけだ。
そう言われると、相手が自分のチームより格が下のときは、「期待しているぞ!」なんて言わないな。
期待を顔に出さず、熱くならずに冷静に、ユーモアをもって選手やチームに接する。そんなコーチがこれからの日本のスポーツシーンを必ずや変えていくことだろう。
もしもし、そこのコーチ。何か、えらい思い違いをしていませんか?
(久米 秀作)
出版元:バジリコ
(掲載日:2002-07-10)
タグ:コーチング
カテゴリ 指導
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コーチ論
織田 淳太郎
ちょっと書店に出かけてみると、ビジネスコーナーには「コーチ」とか「トレーニング」という文字が溢れている。指導して、能力を引き出すことがビジネスでも求められている。
もちろん、本書はビジネスものではない。あくまでスポーツのコーチ論だが、むしろコーチング論と言ったほうがよいかもしれない。著者は、スポーツライターでノンフィクション、小説の両分野で活躍とある。そういう人がこの分野を書くとどうなるか。
全6章で、「“頑張らない”ことが潜在能力を引き出す」「間違いだらけのコーチング」「日本人が捨てた究極の“走り方”」「メンタルトレーニングの真贋」「誰も教えてくれないバッティング常識の嘘」「やる気を引き出すコーチング」の順である。スポーツ科学的情報も多いが、結局コーチとは何なのか、今日本のスポーツあるいは社会が考えるべき材料にも満ちている。
(清家 輝文)
出版元:光文社
(掲載日:2012-10-08)
タグ:コーチング コーチ
カテゴリ 指導
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大旗は海峡を越えた
田尻 賢誉
おめでとう、駒苫ナイン!
今回の書評はこの試合を見てから書こうと心に決めていた。第87回全国高校野球選手権大会決勝戦。南北海道代表の駒大苫小牧対京都代表の京都外大西の試合である。駒大苫小牧は、ご存知のように昨年のこの大会の覇者である。「04年夏、駒大苫小牧は全国4146校の頂点に立った。甲子園での北海道勢初めての優勝。第1回大会から89年。ついに、深紅の大旗が津軽海峡を越えた。あれから1年が経とうとしているー。」こんな文章から始まる本書は、もちろん昨年の駒大苫小牧のこの快進撃の理由を克明に追うことを旨として書かれたものだ。
監督の香田誉士史は弱冠35歳。彼は北海道生まれではない。佐賀出身。大学も東京の駒沢大学を出た彼は、出身はおろか教員としても監督としても北海道とは縁もゆかりもなかった。その彼に駒苫の監督を勧めたのは駒大時代の恩師太田誠野球部監督だ。「『当時の子たちには悪いから、あまり言いたくないんだけど……』と前置きしながら、香田監督は赴任当時の印象をこう話す。『信じられない。これが第一印象ですね。ウチの10年前を知ってる人であれば誰でも言うと思うんだけど、これはちょっとキツイなと』」。現在の栄光の陰には信じられない過去がある、といった話はよく耳にする。グラウンドすらなかった、練習おろかグラウンドに選手すら集まらなかった等など。私事ながら監督を始めて約20年。当初私も、自分より足の遅い選手、脂肪腹を突き出して息切らして走る選手を見て何度となくため息をついたものだ。しかし、若さと夢があった。だから……そう、香田監督もだからこそできたことがある。今だからこそできることがある。スローボール打ちに雪上ノック。通常のバットの1.3倍の長さの竹バットを使ったティー打撃。「長ければ長いほど最短距離で出さないと芯に当たらないんです。これによって、ヘッドを利かせるイメージをつけたい」本書の中には、こんな香田野球の秘密がいたるところに語られている。
“コーチ”という仕事
コーチ(Coach)という言葉が普及し始めたのは1500年代と言われている。そして、この言葉は当初屋根付の四輪馬車のことを指していた。そしてここから、コーチという言葉には「人を望むところに連れて行く」という意味合いが含まれるようになったと言われる。その後1800年代には、イギリスで大学受験を指導する個人教師やスポーツの指導者にこの言葉が使われるようになったようだ。この頃でもやはり、コーチは人の望みを叶えるお手伝い的意味合いが強い。しかし、いつの間にやらコーチは助言者よりも指導者の色合いを深めることとなる。とくに日本においては何故か“監督”者の意味合いが強い。しかし、香田監督には選手を“監督”している意識はない。「外野手もキャッチャーと同じ。バッターみて、スイングや特徴を(自分で)見極めろ。(中略)失敗してもいい。思い切りやることが大切だ」。コーチの仕事は、選手の話に耳を傾けることだ。君の夢はなんだ? どんなプレーをしたい? なるほど、わかったと相槌を打ち、じゃあこうしたらどうだと助言をする。そして、最後に「君ならきっとできる」と肩をポーンとたたいてグラウンドに送り出してやることだ。こうなれば選手は自ら行動を始める。つまり自らオートクライン(気づき)を始めるわけだ。
本書は最後にこういって締めくくっている。「北海道中が再び歓喜にわく日は、そう遠いことではない。」奇しくもその願いは1年後に叶った。香田監督は勝利監督インタビューで大きなからだを小さく丸めてこう言った「自分はいつものようにどきどきしながら見守ることしかできなかった。……選手にありがとうと言いたい」さぞかし彼の眼には、自らの判断で自由に動き回る選手たちが眩しく映ったのに違いない。
(久米 秀作)
出版元:日刊スポーツ出版社
(掲載日:2012-10-09)
タグ:野球 コーチング
カテゴリ その他
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患者術
鱸 伸子
月刊スポーツメディスン74号の特集記事に登場していただいた鱸氏が書いた患者に向けたコーチングの本。皮膚粘膜、眼、外陰部、血管等に急性炎症を繰り返す慢性疾患「ベーチェット病」の患者としてコーチングを受けた経験を持つ同氏が、コーチとして、そして「元患者」としての立場からその活用法を解説している。副題は『賢い患者になるための会話テクニック』。
コーチングは、聞くことを通して相手の目標やその達成手段をその人自身の言葉に引き出すスキルで、近年ビジネスの世界で新しい概念として導入されている。医療の世界でもスタッフ間のコミュニケーションを円滑にすることなどを目的に取り入れられているが、鱸氏は患者自身にもコーチングを活かせると主張する。本書は鱸氏の体験をもとに構成されており、体験を綴った第5章「ずっと病気と付き合わなくてはならなくなったら<例えば、私の場合>」を始め、患者自身が実感を持って読める内容である。
2005年8月30日刊
(長谷川 智憲)
出版元:枻出版社
(掲載日:2012-10-09)
タグ:コーチング 患者
カテゴリ 指導
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部活動指導者に贈る「指導心得83ヶ条」
土屋 幸一郎
心のバレー
「心のバレー」こと土屋幸一郎氏のことをご存知の方は、全国に大変多くいらっしゃることと思う。本書は、1992年に土屋氏が発刊した「心のバレー」の廃刊に伴い、続編として上梓されたものである。
ここで改めて、著者土屋幸一郎氏のバレー指導者としての系譜を見てみよう。土屋氏は「教職について4年目の1971年に大栄町立大須賀中学バレー部の顧問に就任、『出ると負け』の状態から出発。1973年、地区大会優勝、県大会初出場。1975年、関東大会初出場」と破竹の勢いでチームを引っ張っていく。そして、「1976年には、千葉県大会初優勝を飾る」ことになる。以来「18年間の指導で、千葉県大会優勝10回・準優勝5回・3位3回」。ここまで読むと、とても恵まれた環境の下で著者は競技をされていたように勘違いしそうだが、実はむしろ劣悪とも言える環境の元で著者はこの栄光を手に入れたのである。「理屈は無用、情熱と信念で実績を作り、いっぱしの教祖様になれ。まねるな見るな独裁者たれ」。「アイデアは日常茶飯事の中にある。幼稚で単純・気楽・無責任な思考法が源泉」。これは、本書のタイトルにもある“83ヶ条”の条文の一部である。一見すると、やや宗教がかった言葉とも読み取れるが、解説を読んでいくと、これらが著者独特の経験哲学から生み出された言葉であることに気づく。たとえば“教祖様になれ”については、「指導者にカリスマ的な要素が必要だが、これは誰にも備わっているものではない。(中略)カリスマになれないまでも、近づきたいと思えば、子どもたちが納得するような結果を見通す目をもつことに努めることだ。(中略)これは『勘』ではなく『読み』で、実際には予言・透視力といった神懸かり的なものはないのだが、場合によっては神秘的な印象を与えることになる」といった具合である。評者もこういった“教祖”的発言は、確かに人やチームを導く力として必要だと思う。ある著名なマラソン指導者は選手に対してその日の大会のタイムをずばり予測し、選手を驚かせるとも聞く。これは決して著者の言うように指導者の超能力の成せる業ではない。毎日選手といると自然と見えてくる“風景”のようなものなのである。
褒めてやらねば、人は動かじ
指導者と選手は、果たして何で結ばれているか。“心”? 本書のタイトルからしてみれば、こう結びたいところであるが、残念ながら違う。答えはコミュニケーションだ。ところが、このコミュニケーションが難しい。なぜなら、このコミュニケーションにはある性質が存在するからだ。それは、コミュニケーションをとろうとする二人が同時にしゃべることができないという性質だ。つまり、コミュニケーションをとろうとすると、片方は黙っていなくてはならない。スポーツの場合、この片方は多分ほとんど選手側であろう。つまり、指導者は選手をコミュニケーションによって拘束しているとも言える。“拘束”とは辞書的に解説すれば「相手の行動の自由を縛ること」である。指導者がする注意、指示すべてが選手を拘束する。こういった状況の中で、選手がのびのびと行動するためには、指導者自らが選手を拘束から解き放つようなコミュニケーションをとる必要がある。コミュニケーションとは、言語だけではない。非言語、つまり指導者自らの行動もまた立派なコミュニケーションである。選手に模範を示したり、一緒になってやることは選手を拘束せずにコミュニケーションをとる最良の方法なのかもしれない。「どんな子にも認められる言動(バレー技術には限らない)や、プレーはあるもので、『よし』と思ったら、即これを公表するか、見本を演じさせる」という著者も“褒める”というコミュニケーションで選手の拘束を解いているように見える。指導心得のひとつ「してみせて、言うて聞かせてさせてみて、褒めてやらねば人は動かじ」(山本五十六)の言葉を引用する著者の慧眼に敬服する。
(久米 秀作)
出版元:バレーボールアンリミテッド
(掲載日:2012-10-11)
タグ:バレーボール 指導 コーチング
カテゴリ 指導
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泳ぐことの科学
吉村 豊 小菅 達男
コーチやトレーナーは科学の目で物事を捉え、科学の頭で考えるべきである。しかし実際に対象となる選手に、この方法は科学的だからという理由だけで納得させ、実際のパフォーマンスに結びつけることは容易ではない。科学的に「わかっている」ことをいかに咀嚼(ルビ:そしゃく)し、個々人にあった方法に消化し、効果的に伝え、落とし込むことができるか、これはコーチ、トレーナーという人間の力に大きく左右される。科学的な基礎の上に経験に裏打ちされたさまざまな工夫を重ねるうち、壁を越えて成長し、それを改めて科学的に解析した結果、今までよりもさらに効果的な方法が一般化されることも少なくない。そこにバランスの妙がある。
本書『泳ぐことの科学』では、「普通の選手でも天才のレベルまで感覚を高めることができる」方法として「ビルド・トレーニング」が紹介されている。科学の目を持ったうえでの体験を通し、試行錯誤のうえで完成したというこのトレーニングは、「考えている動作と実際に行う動作を近づけていく練習方法」である。科学的にみて効率のよい泳ぎに近づけるための秘訣が紹介されているわけである。しかし「ビルド・トレーニング」をただ知っているだけではその100%の効用は期待できないだろう。設定したゴールを分節化し、段階的に達成すべく指導することはコーチングやアスレティックリハビリテーションなどにおける基礎であるが、個々人の問題点を正確に分析し、効率的に改善するには科学的知識として「わかっている」部分と、経験などから「納得できる」部分との適切な融合が必要になる。ここがまさにコーチとして面目躍如たるところであり、この存在が介在することでそのトレーニングの効果は最大限に引き上げられるはずだ。
トレーナー業務でも、たとえば膝の前十字靭帯損傷再建術後のリハビリテーションでは、今までの臨床例の積み重ねから大まかなプロトコルはできあがっている。しかし1分1秒でも早く復帰したいアスリートとの半年以上にわたって続く綱引きは、そんな定められた流れでは抑えきれない。変化に富んだプログラムを、いかにアスリートが納得しながら取り組めるか。アスリートの覚悟が問われるところでもあり、トレーナーの人間性や信頼度、腕の見せどころである。
さて、科学的といっても、昨年からメジャーリーグを震撼させている薬学は、その使用方法を大きく誤った例である。日本のJリーグでも話題になったケースがあったが、ドーピングコントロール規定の認識不足といった議論はされても、試合前に高熱や脱水症状を呈する体調になったという本人やメディカルスタッフの問題、またそのような体調の選手を試合に出場させないという決断ができなかったことに対する議論はあったのだろうか。サッカーではごくまれにではあるが試合中に心不全と思われる死亡事故が報告されている。ドーピングという明らかな違反行為に至らなくとも、高地トレーニング中の事故や、サプリメントの濫用など、科学という名の下にひずみが起こっていないわけでもない。科学とは最大限利用すべきであるが、絶対的な正解ではないことを理解する必要もあるだろう。
いずれにせよスポーツの世界ではヒトが積み重ねた経験と弛(ルビ:たゆ)まざる努力を科学が追い越し、追い越され、少しずつ進化していく。そこがおもしろいところである。
(山根 太治)
出版元:日本放送出版協会
(掲載日:2012-10-12)
タグ:水泳 コーチング
カテゴリ 指導
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見抜く力
平井 伯昌
幻冬舎新書の新刊。副題は「夢を叶えるコーチング」。もちろん、著者は、北島康介、中村礼子、上田春佳選手を育てたコーチである。
平井コーチは、もともとは水泳選手だったが、在学中に選手からマネージャーに転向した。以来、選手をみる目、そしてどう判断し、いつ、何を言うかを学んでいった。
この本でも語られるが、上記3人の選手はみなそれぞれタイプが異なる。北島選手は強い精神を持ち、「勇気をもって、ゆっくり行け」という言葉がよい結果を生む。何度断っても指導してほしいと言ってきた中村選手は、「押しかけ選手」だが、北京オリンピック100m予選で日本記録を出したが、「よし、行ける!」と思うタイプではなく、「つぎ、どうしよう?」と思い悩むタイプである。自分でプレッシャーをつくってしまい、その結果、守りの姿勢になってしまう。上田選手は、何を言っても聞いているのかいないのかわからないようなタイプ。
それぞれ個性的だが、コーチはひとり。対応を変えないと、うまくいかない。本書の章題は「五輪の栄光」から始まり、全7章あるが、「見抜く力」「人を育てる」の章は誰でも大いに参考になる。最後は「夢を叶える」。夢に向かって動き出したくなる本である。
2008年11月30日刊
(清家 輝文)
出版元:幻冬舎
(掲載日:2012-10-13)
タグ:水泳 コーチング
カテゴリ 指導
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ジュニアサッカーコーチングメソッド
平野 淳 Soccer clinic
ジュニアサッカーにおける指導について、コンセプトとともに、具体的な方法を紹介している。総論を述べた後、U-6、U-9、U-12という3つのカテゴリごとに、それぞれの特徴が示されており、各々に合致したトレーニング方法が25ずつ、合計75もの図解がある。
各年代が、発達段階において精神的・身体的にどのような状態であるのか、何を楽しいと思うのか、現場での指導経験を踏まえた実践的なメソッドである。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ベースボール・マガジン社
(掲載日:2012-10-13)
タグ:サッカー コーチング
カテゴリ 指導
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最強のコーチング
清宮 克幸
「コーチ」「コーチング」という言葉の語源は、ハンガリーの「Kocs」であるといわれている。Kocs村では四輪の旅客用馬車を製造しており、そこから「大切な人をその人が望むとこまで送り届ける」という動詞の意味が生まれたそうである。スポーツの世界では、選手が本来持っている能力や可能性を引き出すという意味合いで用いられていることが多い。
本書の著者は清宮克幸氏である。スポーツの世界に身をおく人間として、氏の名前を知らない者は少ないだろう。2001年に早稲田大学ラグビー部の監督として就任後、長年低迷していた同チームを2003年には13年ぶりの大学選手権優勝に導き、また2005年、2006年には31年ぶりの大学選手権連覇を達成するなど、大学ラグビー界最強のチームに成長させた。また2006-2007年シーズンより2009年-2010年シーズンまでは、サントリーサンゴリアスの監督として日本トップレベルのラグビーチームを率い、その活躍は周知の通りである。
清宮氏の常にぶれないコーチング理論・哲学をかいまみることができる。コーチングにおける「周辺視」「目的の明確化」「人材の適材適所」「目標の数値化」「競争と同士愛」そして「場」の重要性、さらにセオリーを重要視しながらも、それにこだわりをみせない柔軟な姿勢の大切さが示され、なおかつそれは大学選手権3度の優勝という結果に裏づけられているのである。
優れたコーチング能力はコーチのみではなく、アスレティックトレーナー、ストレングストレーニングコーチなどスポーツ現場に関わるすべての人間にとって必要な要素である。私自身アスレティックトレーナーとして、個人や集団をまとめて目標達成へと導くことの難しさを多く経験してきている。当然のことながら、コーチング能力は自らのトライ&エラーにより身につけていくものであり、読書によって得られるものではない。ただ、本書により日本有数のスポーツコーチの考えに触れることで、自身の経験知のみによるコーチングを再考する有意義な機会になるのではなかろうか?
(越田 専太郎)
出版元:講談社
(掲載日:2012-10-13)
タグ:コーチング
カテゴリ 指導
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最強のコーチング
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What is Coaching? 今、コーチに求められるもの
立花 龍司
初版は平成10年。10年以上前の書籍である。しかしこの本の内容は決して色あせることなく、今も貴重な現場の声として価値があるものである。数ある著書の中で、おそらく唯一の具体的なトレーニングを中心としていない本であるが、最も内容の濃い作品ではないかと思っている。
評者もまだ学生だった頃、この本に大いに勇気づけられた。そして渡米を決意し、憧れであったプロスポーツの世界へ足を踏み入れることができた。尊敬する立花氏ご本人と一緒に仕事に就けたことは私にとって一生の財産となるだろう。
今、改めてこの本に目を通すと、当時の立花氏の視点が非常に的を射ているのを痛切に感じる。悲しいかな、プロ野球のコーチに関する問題点はこの十年でさほど改善されていないのではないか。愛する野球がこれからも日本を代表する球技であり続けるためにも、次の十年を迎えたときには、この状況が改善されている事を強く願う。決して過保護にすることではなく、一人一人の人格を尊重した、選手主体の成熟した現場が構築されていってほしいものである。
スポーツ界の未来を今後担っていく、次世代のコーチや指導者に、今もなお自信を持って薦められるのが、この本である。野球界の未来へのポジティブな情熱――そんな思いを喚起してくれる。
(弘田 雄士)
出版元:日刊スポーツ出版社
(掲載日:2012-10-13)
タグ:コーチング
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コーチングの技術
菅原 裕子
コーチングと聞くと、スポーツにおける監督から選手への指導が1番に思い浮かぶが、実際にコーチングが行われるのは、スポーツだけに限らない。仕事に関してや人間性の教育、躾に至るまで、さまざまな場面があり、その方法も多種多様である。
もともと「コーチ」とは馬車が語源で、人を目的地へ運ぶことが言葉の由来だ。東京から大阪へ行くという目的に対して、飛行機、新幹線、車などの選択肢の中から最善策を選んで目的達成に向かわせるのがコーチングである。
このことは、選手を育てる際、筋力や敏捷性、技術力、人間性などの要素のどれを高めるか。というようなケースに当てはまる。これらの要素にどの様にアプローチしていくかが、コーチングの重要な要素となる。
上記の例の中で、飛行機で行くのが最善として、自らその最善策を選べる人に育つか、道を示されなければ動けない人に育つか。指導の進め方によっては結果が同じでも内容やプロセスが大きく違ってくる。指示がなければ動けない「指示待ち人間」になるのもコーチングの結果であり、理想の結果につなげるためのコーチングが求められる。そのための効果的なコーチングには、相互の信頼が大切になると筆者は訴えている。
実際のコーチングには本書の様な指南書はあってもマニュアルはないと私は考えている。本から得た知識と、指導経験。そして何より本人を思う気持ちがコーチングには必要ではないだろうか。コーチングとは形ではなく、気持ちと気持ちを結ぶものである。
筆者も、コーチングは指導法であると同時にコミュニケーションでもあるとし、指導の際の相手の心の開き方や育成中の我慢の大切さ、相手の可能性を信じることなど、コーチングの軸となる人間観を重要視し、それに応じた具体的な指導法を本書で紹介している。
自分の指導法を見直したり、コーチングに関する見方や考え方を広げたい方におすすめの一冊である。コーチングの幅を広げ、結果につなげるために活かしていただきたい。
(山村 聡)
出版元:講談社
(掲載日:2012-10-13)
タグ:コーチング
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コーチングの技術
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コーチングの心理学 こんなコーチをしていませんか
武田 建 柳 敏晴
優れた監督やコーチの指導をみていると、人間の心理をよく心得ているな、と感心することが度々ある。どんなに素晴らしい技術を教えようとしても、心理面を無視してはうまく伝わらないものだ。
本書は、関西学院大学および関西学院高校のアメリカン・フットボール部の監督を長年務めてきた武田建氏(同大学の心理学の教授でもある)と神戸YMCA総合体育館体育主事、柳敏晴氏の共著である。
内容は、心理学の基礎的な理論を、“現場”の言葉でわかりやすく解き明かしている。「若い頃の私は、母校の後輩のチームをコーチしながらも、心理学の勉強とスポーツの指導とはまったく別の次元のものであり、それぞれの領域でお互いに無関係で努力していたという状態であった」ところが、「良いコーチ、上手なコーチと言われる人の教え方を観察していると、行動理論の原理と多くの点で合致していることがわかってきた。そして、自分なりに実践してみると、その効果は絶大であった」(武田氏)
長年のコーチングの経験に裏付けられた説得力ある書である。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:日本YMCA同盟出版部
(掲載日:1984-06-10)
タグ:コーチング 心理学
カテゴリ 指導
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コーチングの心理学 こんなコーチをしていませんか
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コーチングの科学
福永 哲夫 湯浅 景元
どんなことでも人に何かを教えるのは難しいものである。昔から「教えることは学ぶこと」といわれるように、人に物事を教えていく過程で、教える人は逆に学ぶことが多い。学ばないと教えられないということもある。
スポーツの世界では、教える人のことをコーチと読んだり、スクールではインストラクターと呼んだりしている。いずれにせよ、特にスポーツの技術指導はコーチングと呼ばれ、経験したことのある人ならよく分かるだろうが、簡単に教えた通りの動きをしてくれるものではない。逆に、教えた通り、あるいはそれ以上にできたとき、コーチの喜びはひとしおである。どうすれば、こちらの愛していることが伝わるか、またそれを選手や生徒が進んでやるようになるか、コーチやインストラクターは日々心を砕いていることだろう。最も大切なことは、本にもなかなか書いていないし、言葉で表すのは難しいことも多い。「こうだ」とお手本を示しても、選手や生徒にとっては「それができないんじゃないか」と不満が出ることもある。元読売巨人軍の長嶋氏はバッティングについて「バッと来たら、ビュッと振って、ガツンだ」と説明したそうだが、これだけを聞いて“ガツン”と打てる人はいないであろう(少なくとも、打つ心意気、心構えはなんとなく分かるが)。
さて、本書、その難しいコーチングを科学的に捉えようというものである。
「スポーツのコーチングにおいては、プレーヤーの動きや身体的調子に関する“感じ”を客観的“事実”として理解することが必要である。さらに、現在までに明らかにされてきている体力トレーニングに関する科学的原理をもとに、スポーツ種目特性や個人の能力に応じた種目別個人別トレーニング方法を作成し実行するための努力がなされなければならない」(序より)
実に淡々と書かれてはいるが、このこと自体大変な作業である。
「本書は、スポーツを実施したり、指導したりするときに生じるこれらの問題の解決にスポーツ科学がどのように接近できるかといった観点から、われわれの研究グループによって得られた成果を中心に、スポーツやトレーニングのコーチングに関する科学的基礎についてまとめたものである」(同上)
興味深い具体例を本書から紹介しよう。
「スポーツにおける“感じ”と“事実”」という点について、「プレーを実施しているときの身体の動きや生理的反応は、プレーヤー自身にとっては主観的な“感じ”をたよりに教科書や映画などで得た客観的な知識に照らし合せながら組み立てていく。このとき、映画分析などで得られた事実と、プレーヤの感じる主観的“感覚”とがずれている場合が多い」(P2)とし、その例として、卓球でのドライブ打法を挙げている。これはラケットを下から上に振り上げて、ボールに順回転をかける打法だが、プレーヤーは膝を深く曲げて、重心を低くしてから、伸び上がるようにしてラケットを振り上げる。このときのプレーヤーの“感じ”では、からだの重心がかなり上方に移動したところでラケットがボールに接触する。横から見ている人の“感じ”もそうだという。ところが、科学的に調べてみると、実際には、ボールのインパクトはからだの重心が最も下に下がった直後にみられ、“感じ”よりも時間的に早い時点で打っているのである。
こういった指摘がプレーヤーにどう影響を与えるか分からないが、人によっては“ハッと”と思わせられるところがあり、問題が途端に氷解するかもしれない。
主な内容は「主な目次」の欄に示した通りだが、コーチにとっても選手にとっても興味深いところが多いのではないだろうか。「コーチングの科学」とはいえ、選手のすべてがコーチの指導のもとにトレーニングや練習を積んでいるわけではなく、コーチなきチーム、選手、コーチング自体も自らに要求しなければならない。その際にも、こういった書のもたらすところは大であろう。
本書はあくまで「科学」を取り扱ったものであるから、一般書を読むように楽に読み進めるものではないが、ある程度基礎的知識を持っていれば、現場での指導に役立てられるところは多い。
特に、「7. コーチングへの科学的接近」では「特別な器具はなくても科学的分析・指導はできる」の項で、簡単に筋の太さを計る方法、簡単に全身の脂肪量を計る方法、最大酸素摂取量を簡便に知る方法、ストップウォッチでの無酸素的・有酸素的能力の測り方、走スピードから推進力を求める、垂直跳から脚パワーを測る、持ち上げ回数から最大筋力を推定する、“主観的な感じ”から運動強度を知る方法、走・歩行時に消費するカロリーなどが示されているほか、「コーチングの科学の具体例」として、ボート競技──東京大学ボート部の場合、スピードスケート──全日本候補選手の夏季トレーニングについて、野球──東京大学野球部の場合、競泳──高橋繁浩の場合、陸上競技──室伏重信選手の場合などが挙げられていて、とても参考になる。
競技スポーツ、特に国際的レベルではスポーツ医・科学の導入は今や常識となっている。ソ連は、東欧は、中国は、韓国は、というようにマスコミでも賑々しく報じられることは珍しくない。この点で日本は立ち遅れているといわれ、それも事実であろうが、実際にはスポーツのそれぞれの現場で積極的に科学的アプローチがなされてきている。まだ一般的ではないにしても、我が国のレベル自体は決して低くないはずである。本書のような書物が指導者によって広く読まれ、現場での試行錯誤を経ることで、さらに裾野が広がり、全体のレベルが向上していくことが期待される。エレクトロニクス技術で世界トップ・クラスの日本におけるスポーツが、いつまでもあまりに経験主義的だったり、“非科学的”であるのは、どう考えてもヘンなことなのである。
主な目次
1. コーチング科学のなりたち
2. スポーツ成績を生み出す技術
3. スポーツ記録の向上をめざして
4. 競技力に及ぼす諸要因
5. 女子のスポーツ適性
6. オリンピック選手にみる体力の競技種目特性
7. コーチングへの科学的接近
8. 健康・体力つくりをめざして
9. 子どもとスポーツ
10. コンディショニング
(清家 輝文)
出版元:朝倉書店
(掲載日:1986-08-10)
タグ:コーチング
カテゴリ スポーツ医科学
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コーチングの科学
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コーチングのジレンマ
東海林 祐子
2013年夏に初版ということで、昨今よく取り上げられている指導者の問題にも触れられており、タイムリーな本である。しかし、流行り廃りというようなことで済むような内容ではなく、一指導者がコーチングについて研究を重ねた貴重な資料であると私は感じた。
とくにコーチングの方法、著者の経験、事例など、現在の私自身にも照らし合わせて考えさせられるような内容が、非常に興味深かった。コーチングに携わる指導者の方々は一冊所持しておいていいのではないか。
(河田 大輔)
出版元:ブックハウス・エイチディ
(掲載日:2014-06-17)
タグ:コーチング
カテゴリ 指導
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勝負を決する! スポーツ心理の法則
高畑 好秀
私が現在最も勉強したい部類の本であり、なおかつ読んでみたかった著者の本であったことが何より個人的に読む意欲をそそった。著者の高畑氏は現場でコーチの方々とのお話でも、コーチングについて名前が出てくるほど現場での実践力があると以前から聞いていたので、この本は非常に参考になり、また読みやすさもこの本の魅力である。
その読みやすさとは、まず理論編としてスポーツ心理学を現場にたとえながら解説している点が1つ。2つ目に実践編として事象に対して例をいくつか具体的に述べている点。3つ目に、その段落に関わるチェックシートが用意されていて自身のフィードバックができる点。これこそが現場での実践力につながる部分であり、まさにコーチングのための実用書といっても過言ではないだろう。
指導者はもちろん、選手も読んでもらいたい1冊である。
(河田 大輔)
出版元:体育とスポーツ出版社
(掲載日:2013-10-29)
タグ:心理学 コーチング
カテゴリ スポーツ医科学
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バスケットボール シュート大全
アダム フィリッピー 佐良土 茂樹
大全というと大げさな、というのが第一印象であったが、実際に読んでいくにつれて大全とうたってもおかしくない内容に驚いた。
NBAのスキルコーチが著者であり、ストレングス&コンディショニングに精通しているとは思えないのだが、シュートのための身体運用の考え方はかなり勉強されていて的を得ていると感じた。もちろんシュートについて述べている箇所も順序立ててかなり細かく、しかしわかりやすく表現されている。
また単なるドリルの紹介だけではなく実際にありうるシチュエーションについての解説も記しているので、これほどまでバスケットボールのスキルについて詳細に述べられている書籍は私の中で初めてと言っても間違いではない。バスケットボールに関わるトレーナーだけではなく選手やコーチにも見てもらいたい一冊だ。
(河田 大輔)
出版元:スタジオタッククリエイティブ
(掲載日:2013-12-04)
タグ:バスケットボール コーチング
カテゴリ 指導
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「育て」の流儀 個性を磨き、大きく伸ばすコーチング
乾 眞寛
福岡大学サッカー部の監督である幹眞寛氏が、自身の指導概念について語った書籍である。
100人以上の選手や学生たちを指導するにあたって、監督でもあり一教員でもある乾氏が繰り返し伝えていることは、「個々の可能性を信じ、見つけ、伸ばすこと」であると私は思う。それは指導者のみではなく、選手や学生自身が強くそう思うことを非常に重要視している。そのために、指導者はチャンスを与えることもあれば厳しい言葉をかけるときもある。個々が持つ可能性に気づきを与え、それを伸ばそうとするセルフモチベーションに火をつける。
第7章「困難を突き抜けて手にする成長」の中では、「NEXT ONE」という言葉が出てくる。チャールズ・チャップリンの言葉から抜粋された、指導の際に乾氏が忘れずに掲げている言葉だ。過去よりも今、今よりも未来の自分を高め続ける努力、目標を実現する確固たる決意と信じる力の大切さが詰まっており、サッカーや人生そのものと向き合う学生たちと指導者である自分自身を鼓舞する一言ではないだろうか。
躍進のきっかけとなる言葉、エピソードが語られている本書は、指導者のみならず選手や学生、何かに取り組んでいる全ての人に勧めたい一冊である。
(椙村 蓮理)
出版元:スタジオタッククリエイティブ
(掲載日:2014-09-18)
タグ:サッカー 育成 コーチング
カテゴリ 指導
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スポーツ・コーチング学 指導理念からフィジカルトレーニングまで
レイナー・マートン 大森 俊夫 山田 茂
著者は米国スポーツ教育プログラムの創設者。まず本書のボリュームにスポーツ・コーチングの奥深さと、コーチとはいかに多岐に渡る知識が必要かを改めて知らされる。
本書後半ではトレーニングやリスクマネジメントの知識がまとめられているが、やはり本書の特徴は指導理念や選手とのコミュニケーションに触れた前半だろう。練習をサボった主力選手を試合で起用すべきか、といった現場でよく起こるエピソードばかりだ。悩みにぶつかったとき、指導者は本書を手にとってみてはどうだろうか。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:西村書店
(掲載日:2013-09-10)
タグ:コーチング
カテゴリ 指導
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私たちは未来から「スポーツ」を託されている 新しい時代にふさわしいコーチング
文部科学省
「新しい時代にふさわしい」指導
私は鍼灸師や柔道整復師という医療系国家資格と日本体育協会公認アスレティックトレーナー(JASA-AT)とを3年間の課程で養成する専門学校で教職に就いている。タイトなカリキュラムでそれを完遂するには相応の覚悟と努力が必要だが、この組み合わせを持つ専門学校や大学でJASA-ATを取得するということは、一定の医療類似行為を行えるトレーナーになれるということである。スポーツ現場で活動するトレーナーの中で、その存在は基軸のひとつになり得ると考えている。一方で一般的な大学のJASA-AT養成課程は体育教員の養成コースに包含されているケースが多い。JASA-ATを取得した体育教員や体育指導者も学校体育や部活動を通じたスポーツシーンにおいて非常に重要な基軸になり得るはずだ。しかし教職課程における必修分野の増設やキャリア教育科目の追加などでそのカリキュラムが過密になり、資格修得が困難になるという問題も起こっている。大学のJASA-AT教育は重大な岐路に立っていると言えるのではないか。
さて、本書は文部科学省「スポーツ指導者の資質能力向上のための有識者会議」の報告書かつ提言書である。この会議はスポーツ指導者の暴力行為が問題化したことで設置されたものだが、暴力根絶にとどまらず「新しい時代にふさわしいスポーツの指導法」のあり方を明らかにし、「今後取り組むべき具体的な方策提言する」ことを目的としている。今後のスポーツに関する国の方針を確認するためにも全てのスポーツ指導者は一読すべきだろう。当然ながら各スポーツ団体における質の高いコーチ育成に言及しており、大学での指導者育成についても「大学等の教育課程においては、それを経た者が学校の教員としてコーチングを行うこととなることを踏まえ、特に高い倫理観と高度な知識・技能を持ったコーチの育成を図ることが求められ」るとしている。
ただ、本書が対象にしているスポーツ指導者はコーチのみである。日本体育協会がスポーツ指導者資格のひとつとして設定しているアスレティックトレーナーについての直接的な記述はない。「国及びスポーツ団体においては、独立行政法人及び地方公共団体と連携しつつ、競技者・チームを取り巻く関係者(アスリート・アントラージュ)であるコーチ、家族、マネジャー、トレーナー、医師、教員等が互いに連携し、コーチング環境をオープン化して改善するための取り組みを推進することが必要である」という表現の中でその関係性に触れられているだけである。「コーチが安心してコーチングに専念するためには、万が一の事故等に対応できる体制を構築しておくことが大切」で、「我が国ではリスクマネジメントの教育や現場で役に立つ資料、体制が十分ではなく」、「コーチング現場におけるリスクマネジメント体制を確立することが大切である」ことも問題提起されているし、「トレーニング科学に関する知識・技能を学ぶことは、競技者やチームのパフォーマンス向上のための科学的手法の活用につながり」、「スポーツ医学に関する知識・技能を学ぶことは、競技者のスポーツ障害等をふせぐこと」だということも理解されている。まさにアスレティックトレーナーが担うべき分野だ。
最大のチャンス
コーチ養成機関として大学教育が見直されるのであれば、アスレティックトレーナー教育も同様にその重要性を再認識されていいのではないか。教員かJASA-ATか二者択一を迫られたり、数ある選択科目の1つに甘んじる存在ではなく、教員としてのキャリア教育になり得る上にスポーツ指導者としても大きな付加価値になるはずだ。コーチと並んでスポーツ振興に欠かせない存在としての認識を広げ、現場でのその価値を高める契機になるはずである。それどころかここがこの専門職を定着させるための最大最後のチャンスと言ってもいいかもしれない。なぜなら本書にある提言は構造を変革することなしに成し遂げられないからだ。2011年にスポーツ基本法が施行され、2020年の東京オリンピックへの流れを大きな土台として、その先へと続くこの国のスポーツ振興のための構造変化の中に、アスレティックトレーナーという存在を是が非でも組み込まなければならない。
人体では構造が機能を表し、また求められる機能が構造を変革している。同じように理念を現実化させるためにはそのための構造が必要である。学校での部活動を例に挙げてみても、本書では先述の通り体育大学でその教員養成課程においてコーチング教育を推奨している。しかし実際の学校の部活動のその指導者は明確な職務としてその任が成立しているわけではない。その時間的、経済的、そして精神的な負担は大きく、構造的な問題が長く指摘され続けている。地域スポーツクラブへの学生スポーツの移行も取りざたされてはいるが、学生たちにとって毎日通う学校でスポーツ参加への機会の場となる部活動を廃らせてしまうのはあまりにも惜しい。実際にスポーツをするだけでなく観たり支えたりすることを含めての機会と考えると、部活動の機能は今後のスポーツ振興のためにも見直されてしかるべきだ。そのためには指導教員養成機関としての大学の教育課程見直しだけでなく、現場としての学校における職務改定や外部指導者制度をさらに推し進めて、競技によっては学校の部活動をその世代にとっての地域スポーツクラブの中心と捉えてその機能を充実すべく構造を整えるということは飛躍した理屈だろうか。そしてこの例1つとっても、アスレティックトレーナーを組み込む余地は十分にある。
専門職の未来をつくる
我が国のスポーツに関わる無数の組織を俯瞰すると、この構造を機能的に改革するなど野に棲む俗人の私にとってはただ気が遠くなるだけではある。この先スポーツ庁ができたところで、どれだけ機能するのかも想像がつかない。しかし、部活動の例にとどまらず本書に見られる文部科学省の数々の提言を、理念だけでなく現実のものとするにはやはり大規模な構造の改革が必須である。そして本当にそれが起こるのであれば、アスレティックトレーナーもその新しい構造の中でその立場を確立し、スポーツ振興に寄与し、この専門職の未来をつくる必要があるのだ。
(山根 太治)
出版元:学研パブリッシング
(掲載日:2014-05-10)
タグ:コーチング
カテゴリ 指導
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もっと投げたくはないか 権藤博からのメッセージ
権藤 博
本書は、中日ドラゴンズに入団し、沢村賞、新人賞など現役時代に数々のタイトルを総ナメにしたが、肩のケガにより引退を与儀なくされ、コーチとして中日ドラゴンズ、近鉄バッファローズ、そして監督として横浜ベイスターズを日本一に導いた権藤氏の生涯を自伝としてまとめたものである。
権藤氏が現役を引退してから監督・コーチとして活躍するきっかけは、中日ドラゴンズで現役として活躍していたときに出会ったメジャーリーガーからかけられた言葉である。後にそれがきっかけで、メジャーリーグを視察するようになった。実際に視察をしたところ、日本とは違う現状を目の当たりにした。その1つの例がコーチングである。アメリカでは「教えてすぎてはいけない」という指導スタイルであり、それが選手に気づきを与え自分の身体で覚えることにつながるという教えである。それまで権藤氏は技術指導をしていたが、それは選手のためにならないと言われ、そのときにハッとしたという。それが現在のコーチングに活きていると記載されている。
権藤氏の性格はとても情熱的で、野球が誰もよりも好き、芯がある性格で、プロフェッショナルである。この本を読むことで仕事に対する姿勢やプロフェッショナルとは何かを考えさせられた。とくに歌手の松山千春氏との対談では熱い野球談議に花を咲かせながら、仕事観について語り合っており、とても勉強になる。
コーチングについて、また仕事に対する取り組みについて興味を持っている人にはお勧めしたい一冊だ。
(鈴木 健大)
出版元:日刊スポーツ出版社
(掲載日:2016-05-28)
タグ:野球 コーチング
カテゴリ 指導
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女子選手のコーチング "特性”を知り、力を引き出すための40のヒント
八ッ橋 賀子
いわゆる「男脳」「女脳」を取り上げた書籍はよく話題になる。そしてスポーツ現場においては、男性指導者の割合が多い。本書は、女子選手と接する男性指導者向けにアドバイスをまとめたものだ。キーポイントが40もあること自体、面倒だと思われてしまうかもしれないが、「責任感が強い」とか「計画を実行する能力に長ける」といった女子選手ならではの長所の活かし方にも言及されている。
最大のポイントは声のかけ方をひとつ変えるだけでも指導の悩みが解消する可能性があること。メンタルトレーナーの著者が示す実践例は具体的で取り入れやすい。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:体育とスポーツ出版社
(掲載日:2015-11-10)
タグ:女性 コーチング
カテゴリ 指導
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最強の選手・チームを育てるスポーツメンタルコーチング
柘植 陽一郎
選手自身のモチベーション・競技力を向上させ、それを本番で発揮できるようにする。さらにはチーム全体としても結果が出せるように持っていく「メンタルコーチング」。
豊富なエピソードを読むと、柘植氏の言うように人はひとりひとりまったく違うというのがよくわかる。とはいえ、それを踏まえて体系化された手法で十分アプローチできる。付箋を使った内面の整理や、テープを使ったスケジュール感の把握はすぐにでも取り入れられそうだ。
最終章では、選手と向き合う指導者自身のセルフコーチングについても触れられている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:洋泉社
(掲載日:2015-12-10)
タグ:メンタル コーチング
カテゴリ メンタル
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夢を喜びに変える 自超力
松田 丈志 久世 由美子
このような成功の物語を読んで思うのは、同じような努力を積み重ねたにもかかわらずここにたどり着けなかった者たちのこと。たぶん、いるはず。
チャンピオンスポーツの無慈悲な部分であるのだが、チャンピオンになれるのは基本ひとり。それ以外の者たちとチャンピオンの差は、誰かが勝って、誰かが負けてみないとわからない。そして負けた者たちの物語が分からないので、結局のところ、差は分からないまま。なので、成功の秘訣として役に立てようとして読むのではなく、成功物語エンタテイメントとして読むくらいがちょうど良いのではないかと思う。
スポーツの成功に向けた取り組みは、実生活に活かせる部分が多くあるのだが、それがそのまま生かせるかというと疑問符が付く。スポーツは、やることが決まっている、結果を出すべき大会も決まっている。実生活は、やることは無数にあり、生活における結果ってなんだろう?
水泳という種目では、泳法が決められ、泳ぐ方向が決められ、一斉にスタートし、順位がつけられ…と、いろんな制限によりやることが決められていく。生活をプールの中に無理やり当てはめるならば、どの方向に泳ごうが、ボールを投げようが、何m潜ろうが自由な状態だ。そんな状況で順位や成功はどのようにして決まるのだろう。
彼らがやっていることは、やれることを、とことんやっているということである。やれないことには目もくれず。そのことから得られる実生活に活かせる学びとしては、「制限をかける」とか「限定する」とか、流行の言葉でいえば「選択と集中」ということになるのではないかと思う。
そしてそれを一言に昇華させると「本気」になるのではないかと思う。
目標を掲げ、本気になって取り組んできた二人の物語は、心を奮い立たせてくれます。
目標があっても一歩踏み出せていない人は是非ご一読を。
(永田 将行)
出版元:ディスカヴァー・トゥエンティワン
(掲載日:2018-04-28)
タグ:水泳 コーチング
カテゴリ 指導
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スポーツ・コーチング学 指導理念からフィジカルトレーニングまで
Rainer Martens 大森 俊夫 山田 茂
世の中には様々な指導者がいる。厳しい指導者・優しい指導者、熱血な指導者・冷静な指導者、指導対象とする年齢や性別・カテゴリーの違い…よい指導者の条件とはなんだろうか。同じ指導者でも「あの人はいい指導者だ」「あの人はダメだ」と周囲の意見が分かれるのはなぜだろうか。
本書の著者はレイナー・マートン。元イリノイ大学教授。30年以上にわたりコーチングを実践・研究している。
目次を辿ると、指導の哲学、選手とのコミュニケーション、練習計画のたて方からフィジカルトレーニングや栄養学まで網羅し、またチームや人間関係のマネジメントまで解説されている。
本書読んで感じた一番のパラダイムシフト(認識の転換)は「指導とは一方通行ではない」ということだ。日本のスポーツ現場では指導者と選手が主・従の関係になりやすい。とくに日本の部活動では教師・生徒という関係が前提にあるため、この関係は顕著で容易に強化されやすく、指導者から選手への指示は絶対的なものになりやすい。
本書では、コーチングは指導者が自らの指導哲学を持ちながらも選手のパーソナリティを深く理解し、それに合わせた指導を行うべきであると繰り返し述べられている。どうやって指示をするかではなく、どうやって相手を理解するか、そのための知識と手法を学ぶことができる。
また、本書では理解を深めるためにコーチングの現場で起きるさまざまな事例が提示されている。その1つを紹介しよう。
ある高校の女子バレーボールチームにBeckyという選手がいた。彼女は優秀な選手であったが背が低く、いつも後衛のポジションでプレーしていた。しかし、彼女は一度でいいから前衛でプレーしたいと思っていて、チームメイトもみなその気持ちを知っていた。
チームはコーチに対し「シリーズ最後の試合で一定以上の得点を上げたら、Beckyを前衛でプレーさせてほしい」という約束を交わし、見事条件を達成した。コーチはパフォーマンスとしてはベストではないチーム編成にためらったが、約束通りBeckyを前衛として起用した。
その試合は勝利することができた。Beckyが前衛でプレーし続けられるために、チーム全員が努力して高いパフォーマンスを発揮したからだ。選手も観客も熱狂し、選手たちの顔は喜びで輝いていた。
コーチが選手たちに協調し、勝利よりも重要な目的のために行動した事例である。
コーチングを学ぶこと、コーチングの手法が普及することは指導者個人のスキル向上だけでなく、日本全体のスポーツレベルの向上に大きく寄与するはずだ。ぜひ多くの指導者の方に読んでいただきたい。
(川浪 洋平)
出版元:西村書店
(掲載日:2019-09-02)
タグ:コーチング
カテゴリ 指導
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リーダーシップを鍛える ラグビー日本代表「躍進」の原動力
荒木 香織
本書の著者は、2015年ラグビーW杯で南アフリカを破った元ラグビー日本代表チーム・ヘッドコーチであるエディー・ジョーンズ氏(以下 エディーHC)の右腕としてメンタルコーチを務めた荒木香織氏です。
全体の構成として、1章・2章はラグビー日本代表の軌跡と実際の経験談を踏まえてリーダーシップのあり方を説かれています。この中には、実際の選手とのやりとりや、4年というプロセスを経た経験談が含まれており、この頃の日本代表チームの様子をリアルに感じることができます。
また、3章・4章・5章については著者の考えるリーダーシップの方法論やリーダーシップのトレーニング方法について知ることができます。ここでは、数多くの企業やスポーツチーム等のコンサルタントとして経験している著者だからこその言葉の深みがあります。
著者は、本書の中で今日の日本において組織の課題は「リーダーシップの欠如」とし、かつての日本のようにカリスマ性によるリーダーシップでは企業の生産性は下がるデータも示しています。
では、リーダーとして求められる成果とは、フォロワー(従業員・部下)がリーダーの予想を超えた結果を出すことです(事実、南アフリカに逆転したトライを生む前のスクラム前に発せられたエディーHCの指示は、キックで3点を取り同点にする事でした)。フォロワーの成果を最大限に引き出すのが、良いリーダーです。また、スポーツチームもビジネスにおいても勝利という結果に向かって進むことに変わりはありません。組織という点では、会社もスポーツチームも同一です。
そこで、本書の3章・4章・5章では、実際のリーダーシップの見本例をケーススタディとして学ぶことができます。
また、リーダーシップを学ぶ上で必要なマインドセットの捉え方と、考え方やレジリエンスという逆境でも屈しないスキルの考え方を学ぶことができます。
日本は、かつて高度経済成長により発展した先進国です。先人の努力に敬意を表しつつも、時代の流れの変化により、かつての日本型組織では、これからのグローバル化に遅れを取ります。今後もますます変化していくであろう時代に相応しいリーダーの誕生が待ち遠しいです。
著者は、研究者として教育者としてコンサルタントとして、様々な顔をお持ちです。本書は、エディーHCというリーダーを招いて世界で結果を残した最たる例です。ぜひ、リーダーは本書を通して部下に還元してみてはいかがでしょうか?
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4065171881
表紙画像用/
41nwKxlMUOL
(中地 圭太)
出版元:講談社
(掲載日:2020-09-28)
タグ:リーダーシップ コーチング
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