スポーツ外傷・障害の理学診断・理学療法ガイド
臨床スポーツ医学編集委員会
臨床スポーツ医学の第18巻臨時増刊号。序文で、身体各部位の機能解剖と理学的診断法での共通認識が必要であるのに、専門の解剖書や手術書は多くあっても、「スポーツでの動きやスポーツ外傷・障害を考慮した機能解剖や理学的診断に関する書籍を見いだすことは容易ではない」と記されている。この点を考慮してまとめられたのが本書である。
3部構成で、I部は「機能解剖」、II部は「診断・評価のための基本テクニック」、III部は「事例解説」である。整合性を持たせるため、I部とII部は同一の著者が担当している。III部は数年にわたり連載された外傷・障害別のアスレティックリハビリテーションを一部手直しし、具体的疾患に対してのリハビリテーションメニューが理解できるようにしたとのこと。
現場復帰に至るまでのアスレティックリハビリテーションが重要と長く指摘されてきて、多くの人が研究、臨床、教育に携わってきたが、この1冊はその1つのまとめになっている。
注文をつけるなら、機能解剖が60頁足らずのボリュームでやや物足らない。多分、それだけで膨大な1冊になり、かつ映像も不可欠なものなのかもしれない。これについては、今後の成果に期待したい。
B5判 436頁 2001年11月30日刊 7000円+税
(月刊スポーツメディスン編集部)
出版元:文光堂
(掲載日:2002-03-15)
タグ:理学診断 スポーツ外傷 スポーツ傷害
カテゴリ スポーツ医科学
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スポーツ外傷・障害評価ハンドブック
Chad Starkey Jeff Ryan 中里 伸也
StarkeyとRyanの両氏の執筆による“Evaluation of Orthopedic and Athletic Injuries”の手引書として出版された“Orthopedic and Athletic Injury Evaluation Handbook”を翻訳したのが本書である。携帯に便利なハンドサイズで作成されている。
400頁を超える本書では、広範囲にわたる臨床整形外科とスポーツ傷害の検査を実施するうえで必要とされる適切な知識と技術の説明に加え、評価課程にある問診、視診、触診、関節可動域テスト、靱帯の(ストレス)テスト、スペシャルテスト、神経学的テストを系統的に、かつ詳細に解説している。各節では、各部位ごとにこれらのテストの実施方法や一般的なテスト変法、テスト陽性の意味に触れているほか、頭部傷害、熱中症、心肺の状態、皮膚病も網羅しており、付録として上肢と下肢の反射テスト、筋長の評価、下肢の機能テストも紹介されている。持ち運びが容易なうえ、充実した内容の一冊である。
Chad Starkey・Jeff Ryan著、中里伸也監訳
2005年5月20日刊
(長谷川 智憲)
出版元:ナップ
(掲載日:2012-10-09)
タグ:評価 スポーツ外傷 テスト
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