すぐ役に立つ介護予防フィットネス ロコモティブシンドロームに対応したQOL向上運動・実践ガイド
石井 千惠 竹尾 吉枝 小谷 さおり 芝崎 美幸
主に高齢者を対象とした、椅子を使ったり唱歌に合わせたエクササイズがまとめられている。介護現場ですぐ実践できるのはもちろん、スポーツ指導者にとっても学ぶ点は多い。たとえば動機づけの仕方や、筋力や柔軟性に応じたエクササイズのマッピングなど、普段はアスリートを対象とすることが多い立場の人が、もし高齢者を対象とする際には心強い参考書と言える。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:誠文堂新光社
(掲載日:2012-10-10)
タグ:ロコモティブシンドローム 介護予防 高齢者
カテゴリ トレーニング
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運動しても自己流が一番危ない 正しい「抗ロコモ」習慣のすすめ
曽我 武史
ロコモティブシンドロームの予防ということで運動指導をしているトレーナーは数多くいる。しかし、それ以上にロコモティブシンドロームや、その予備軍となる方は多いであろう。そうなると運動指導者と巡り会えずに自己流でのトレーニングとなる方は少なくない。自分1人で運動をすることが悪いのではなく、やみくもに身体を動かしているだけで筋肉を機能的に使えておらず、筋力が低下していく「運動をしている“つもり”」が危険だということだ。
本書ではその“つもり”がないように、運動のコツをわかりやすく3つ紹介してくれる。また、ロコモ予備軍のチェック法からトレーニングまで簡潔に書き記されている。運動を推奨する書籍であれば、筋トレのバリエーションを豊富に取り上げそうだが、本書は違う。シンプルなトレーニングを効果的に取り組むことを伝えようとしていることがわかる。同時に日常生活にも目を向け、何に注意するかも理解できる。
一方、トレーナーとして拝読した私にとっては、初心を思い出させて頂いた一冊となった。本書に書かれている内容はトレーナーがクライアントに伝える基礎の部分であった。
トレーナーが一読してクライアントに伝えてもよし。運動をしよう、している人が読んでもよし。本書が読まれ、日本の健康寿命が伸びる1つのきっかけとなってほしい。
(橋本 紘希)
出版元:講談社
(掲載日:2014-10-15)
タグ:トレーニング 生活習慣 運動指導 ロコモティブシンドローム
カテゴリ 運動実践
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メタボ&ロコモ予防講座 メタボとロコモの意外な関係
増子 佳世 水上 由紀 坂手 誠治
中年と呼ばれるようになると身体の変化が気になり始めました。一日の疲れが一晩では取れなくなり、ちょっと走れば息が切れ、それがなかなかおさまらない。若い頃との変化に気づくようになれば立派な中年の出来上がり。
それでも「まだまだこれから」とばかりに頑張る私たちに、近年いろいろな言葉が投げかけられるようになりました。「メタボ」「ロコモ」なんて言葉は20年前は誰も言わなかったはずです。最近では「サルコペニア」という言葉まで耳にするようになり、中高年を取り巻く環境は少しずつ変わってきました。
これらの言葉が私たち中高年を対象としていることはなんとなく理解しています。お腹に脂肪がつけば「メタボ」だといわれますので漠然と肥満を指し示すことくらいはわかってはいますが、あれだけ頻繁に飛び交う言葉の割に、その定義やメタボだったらどうなるのかについての具体的な知識はありません。知らないというものは気楽なもので、メタボやロコモといわれてもどこ吹く風。他人事のように感じていたのも事実です。
本書はメタボやロコモを正しく理解し、予防・解消の具体的な方法論を提供してくれる中高年の味方とも言える本です。
「メタボだったら」「ロコモだったら」具体的にどういう問題が発生し、どういう病気になってしまうのか。まずそこからスタートします。だんだん読んでいるうちに身につまされて、このままではいけないと素直に反省してしまいました。
具体的な内容には触れませんが、メタボもロコモもサルコペニアもいろんなところでつながりがあり、定義や視点は違うもののそれぞれの関係性において密接に関わっていることがよくわかります。
素直に今までの自分を反省したら、救いの手を差し伸べるかのように対策について詳しく書かれています。その要素は2つ。食事と運動です。
まず食事に関してはこんなことが書かれています。「宣伝費のかかっている広告やネットの口コミで『身体にいい』と言われているような食品やサプリメントを高いお金を払って食べ続けるよりも、まずは自分の料理の選択や量、食べ方など、食事全体を改善することが必要です。」
これは実に重い言葉です。裏を返せば何か都合のいい単品の食品では問題解決につながらないことを示唆します。昨今商業主義の情報に惑わされる人が少なくない中、もう一度食生活全般を見直そうということです。しかも安易なダイエットに対しても警鐘を鳴らされては戸惑う方も少なくないかもしれません。またここで私がダイジェスト的な方法論を紹介するのさえはばかられるほど、食事は広範囲に影響を及ぼし、やり方を間違えるとメタボの改善がロコモの進行につながるケースもあるというから、「総論」で書かれていたメタボとロコモの関係性が、ここでひとつの鍵となってくるのです。
運動に関してもやみくもにすればいいというものでもなさそうです。2013年に厚生労働省が身体活動量の基準を出していますが、そういったものをもう一度見直してみるのもよさそうです。また筆者たちの研究による、きめ細かな運動についての提言もご覧いただきたいです。
10年後20年後にメタボから現実に病気を患ったり、ロコモになって痛くて歩けなくなるかもしれません。それを避けるための処方箋だと考えて本書をお読みいただければ、ほろ苦さも納得がいくことでしょう。
本書は真面目に読めば難しい話も多く、嫌気をさす方もいらっしゃるでしょう。「良薬は口に苦し」といいますが、良本も口に苦しということなのでしょうか? その代わり30年後に笑って暮らせるようにしたいと思います。
(辻田 浩志)
出版元:大学教育出版
(掲載日:2018-06-12)
タグ:ロコモ メタボ
カテゴリ 運動指導
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スポーツ医学の立場からみた小学校の体育 100年耐用性のある運動器を育てるために
中嶋 寛之
タイトルの通り、本書は小学校で行われている体育をスポーツ医学という専門的な切り口からどうあるべきなのかを考察した内容となっております。そしてサブタイトルが「100年耐用性のある運動器を育てるために」とありますが、これこそが本書の裏テーマと申し上げていいでしょう。小学生と100歳を超える高齢者という時間軸においてもかけ離れた世代のつながりこそが、これからの時代を生きる我々が抱えるであろう重要な問題点であり、その問題点を解決すべきもっとも重要な時期が小学生の時代であるという指摘がなされています。
そう遠くない将来、平均寿命が100歳を超えると言われていますが、長寿という喜ばしいことである反面、100歳を超えたときの運動器がどのような状態であるかという切実な不安が浮かんできます。近年サルコペニア(筋肉減少症)やロコモティブシンドローム(運動機能障害による移動機能の低下)という問題が話題になっています。これらの中心的問題は、高齢者の運動能力の低下にあります。本書は高齢者固有の問題として捉えるのではなく、小学生の体育に問題解決の糸口を求めています。
高齢者が運動習慣を身につけることにより体力低下を少しでも防ぐという解決法も重要ではありますが、人生において身体能力を高められるのは成長期であり、その時期に「運動嫌い」や「体育嫌い」をなくすような体育授業をするという提案がなされています。一つ一つ理屈を考えてみれば小学校のおける体育教育の重要性は理解できるわけですが、現実問題として児童それぞれの運動能力の個人差はあり、苦手だから運動そのものが嫌いになるのは自然なこと。もっとも身体を動かすはずの小中学生のころに嫌いになった運動を大人になってやりたくなるというのは考えづらく、そのままの流れで大人になり高齢者になり100歳を超えたとしたら、その人たちの運動能力が快適な生活を実現させるに足りうるレベルを維持できるかを考えればかなり不安になってきます。
「鉄は熱いうちに打て」と言いますが、これから大きく成長しようとする子供時代に運動の必要性を理解してもらい、運動が楽しいものだと子供が感じられる体育教育をつくり出すことこそが100歳時代に必要なことだと説きます。
高齢になり運動能力が低下したり痛みを抱える中で運動をするのには、困難が付きまといます。むしろリスクを抑える対策は早いに越したことはありません。「体を育てる」と書いて「体育」というのは50年前も今も同じです。しかしながら平均寿命が70歳代から80歳代を超え、いずれは100歳を超えようとしている日本の将来。「体育」の重要性はさらに高まりそうです。これは私たち一人一人が将来直面する可能性のある問題であることを忘れてはいけません。
(辻田 浩志)
出版元:ナップ
(掲載日:2021-09-22)
タグ:体育 ロコモティブシンドローム
カテゴリ スポーツ医科学
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メタボ&ロコモ予防講座 メタボとロコモの意外な関係
増子 佳世 水上 由紀
日常的に聞かれる言葉となった「メタボ」と「ロコモ」。メタボは中高年、ロコモは高齢者の問題と考えがちだが、どちらも原因を探ってみると生活習慣が引き起こすのだとわかる。第一章で、両者の関係性をわかりやすく解説する。そして第二章で食事面の、第三章で運動面の予防方法を紹介。各分野の専門家が市民講座にて実施していた内容がコンパクトにまとめられている。科学に基づいているのは当然ながら、すぐに始められ、かつ継続しやすいポイントがちりばめられている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:大学教育出版
(掲載日:2016-10-10)
タグ:ロコモ メタボ
カテゴリ 運動指導
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スポーツ医学の立場からみた小学校の体育 100年耐用性のある運動器を育てるために
中嶋 寛之
スポーツ整形外科のドクターとしてオリンピックの日本選手団本部やチームに帯同してきた中嶋氏。21世紀以降の超高齢社会において、中高年への運動指導は行われ始めているが、小学校の体育の時間をもっと活用すべきではないかと指摘する。東京オリンピック代表選手を追跡して筋・骨の持ち越し効果があるとわかったのはもちろん、運動器の疾患に苦しむ人を多く見てきた著者だからこそ、ベースとなる子ども時代が重要だというのは説得力がある。とはいえ専門的なことをしようというのではなく、まずは身体を動かすことを楽しみ、スポーツを好きになってもらおうという視点にハッとする。運動のしなさ過ぎはよくないが、し過ぎもよくない。そのために小学校の先生への講習にも触れており、次世代への温かな眼差しが感じられる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ナップ
(掲載日:2017-10-10)
タグ:体育 ロコモティブシンドローム
カテゴリ スポーツ医科学
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スポーツ医学の立場からみた小学校の体育 100年耐用性のある運動器を育てるために
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ロコモティブシンドローム ビジュアルテキスト
大江 隆史 ロコモチャレンジ!推進協議会
「移動する能力に不具合が生じた状態全体」に日本整形外科学会がロコモティブシンドロームという名前を付けたのが2007年。それから15年を経てできた、コメディカル向けロコモについての本格的なテキスト。
ロコモティブシンドロームの定義、概念、疫学、構成因子から評価方法、予防法・治療法、栄養管理に至るまでまんべんなく解説してあります。
私の学生時代はまだ確立されていなかった分野なので、一から学習するのに非常に適したテキストであると感じました。また数々のデータを元に構成されているので、より専門的に学習できました。
高齢者に向けてだけではなく、中年層、さらには将来起こる可能性についても知っておく必要があるジャンルです。一冊でロコモティブシンドロームの全てを網羅できるテキストなので、医療や身体に関係した仕事に携わる者は一読しておきたい本です。
(山口 玲奈)
出版元:学研プラス
(掲載日:2022-03-10)
タグ:ロコモティブシンドローム
カテゴリ スポーツ医科学
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