中高年のためのフィットネス・サイエンス
宮下 充正
放送大学教養学部教授で、(社)日本エアロビクスフィットネス協会会長、(社)日本ウォーキング協会副会長などを務める宮下氏が上梓した本。身体運動と健康とを結びつける『フィットネス』という概念を中心に、中高齢者に適した平均的な運動プログラムを科学的根拠に基づいて紹介している。
第1章「フィットネスの運動生理学的基礎知識」に始まり、「まずは、ストレッチング・エクササイズ」(第2章)、「手軽にできるウォーキング」(第3章)、「ランニングはほどほどに」(第4章)、「だれでもできる水中運動」(第5章)、「力強さの向上 レジスタンス・トレーニング」(第6章)、「肥満を予防し、減量を目指す」(第7章)と続き、第8章の「高齢者のフィットネス」で締めくくられている。
これから運動を始める、あるいは運動をしているが正しい方法がわからないという中高齢者には特に役立つ内容になっている。巻末にある用語解説がより知識を深めさせてくれる。
(長谷川 智憲)
出版元:大月書店
(掲載日:2012-10-09)
タグ:中高年 フィットネス
カテゴリ スポーツ医科学
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中高年の運動実践ハンドブック
大久保 衞 土井 龍雄 池端 裕子 尾陰 由美子 竹尾 吉枝 高橋 正行
超高齢社会はいつ来るか。そんな疑問を持つ前にまず本書を読んで欲しい。副題は運動・スポーツに遅すぎる歳はない。
本書は運動プログラムを組み立てる指導者たちに向けられたもので、筋力トレーニングや、エアロビックダンス、ウォーキング、アクアエクササイズ、チェアエクササイズなど、多くのエクササイズが網羅されている。また「指導者のための内科学」として、中高年の特徴や、救急対策、生活指導のコツ・注意点にも触れ、「指導者のための整形外科学」では運動器の問題点や、各関節へのアプローチ方法など、どれも運動プログラムに欠かせない内容となっている。
とくにエクササイズに関しては、写真を用いているのでわかりやすく、解剖学的な観点でも絵を使って解説している。実際に高齢者に向けての運動指導の方法がわからないという人はもちろん、再確認のため、知見を広げたいという人にも目を通していだきたい内容である。
来年の2008年4月からいよいよ特定健診と特定保健指導が始まる。本書を現場でのバイブルとして座右に置いておくのもよいだろう。(M)
大久保衞・編著、土井龍雄・池端裕子・尾陰由美子・竹尾吉枝・高橋正行著
2007年7月20日刊
(三橋 智広)
出版元:昭和堂
(掲載日:2012-10-12)
タグ:中高年 運動 プログラム作成
カテゴリ 運動実践
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中高年・疾病予防のための運動の実際
愛知医科大学運動療育センター 丹波 滋郎 野口 昌良
本書では循環器系、代謝系、運動器系の各疾患で代表的なものの病態生理とそれに基づく運動処方が紹介されている。運動器系については整形外科的なものと加齢によるものと項目を別にして紹介されている。
中高年とタイトルにあるが、小児科や産婦人科に関する内容も盛り込まれている。とくに医学的見地に基づく妊婦の運動に関する記述は、目にする機会も少ないため、非常に興味深い。
疾患治療のための運動処方だけではなく、一般的な運動処方においても、人体の基本的な機能を把握することは非常に大切なことになる。
そのうえで疾患治療の運動処方は、疾患の病態をきちんと理解しなければ、症状を悪化を引き起こしかねない。表面的な理解だけではなく、人体に対してさまざまな角度での深い理解が必要となってくる。
もちろん疾病からの回復を目指すことも大切だが、疾病を予防することも大切だ。しかし生活習慣病予防は明確な目的を設定しにくいため、疾患にかかりたいと思っている人はいないにもかかわらず、継続することが難しい。
いかに継続させるか、それは指導する側の知識や技量に大きく関わってくるのではないだろうか。
(澤野 博)
出版元:全日本病院出版会
(掲載日:2012-10-12)
タグ:高齢者 中高年 疾病予防
カテゴリ トレーニング
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