教養としての身体運動・健康科学
東京大学身体運動科学研究室
駒場にある東京大学の身体運動科学研究室にはたびたび訪れる。
この本は、「はじめに」によると、東大教養学部前期課程基礎科目「身体運動・健康科学実習」の教科書として、東大大学院総合文化研究科スポーツ・身体運動前期部会の教員の共同執筆によって編集されたものである。
簡単に言えば、大学の教科書であるが、まさに「教養としての身体運動・健康科学」の書である。スポーツ、スポーツ科学、スポーツ医学を語るとき、あるいは議論するとき、共通の基盤が求められる。その基盤として、本書に記されていることは理解しておきたいと思わせる内容になっている。
「教養としての」という表現は考えると深い意味がある。東大では新入生はすべて教養学部に入学し、そこで前期課程と呼ばれる2年間の教養教育を受けたのち、教養学部を含めた各専門学部(後期課程)へ進学するという。その前期課程での身体運動・健康科学のテキストというわけである。巻末の資料に収められた「ヒポクラテスの養生論」「貝原益軒の養生訓」「ロックの身体の健康について」など歴史的文献も役立つ。お手元にぜひ1冊。
2009年3月23日刊
(清家 輝文)
出版元:東京大学出版会
(掲載日:2012-10-13)
タグ:教科書 教養 運動科学 健康科学
カテゴリ スポーツ医科学
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これからの健康とスポーツの科学
安部 孝 琉子 友男
健康科学、スポーツ科学に関して、幅広く16章にわたってまとめたもの。いずれも身近なことを題材としながら、エビデンスが簡潔に示され、まんべんなく基本的な知識や考え方を身につけることができる。
健康に暮らしていくためにはどのようすればよいかという視点から、運動習慣や肥満、骨の強度、ストレスとの関連などを紹介。また、スポーツについては、パワー発揮、持久力、スタミナ、スキル、栄養、暑熱環境や高地トレーニングなどについて広く取り上げられている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:講談社
(掲載日:2010-07-10)
タグ:健康科学 スポーツ科学
カテゴリ スポーツ医科学
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健康・運動の科学 介護と生活習慣病予防のための運動処方
田口 貞善 小野寺 孝一 山崎 先也 村田 伸 中澤 公孝
サブタイトルにある介護の部分では、我が国が取り組んでいる介護予防の事業についてもわかりやすく詳しく記載されている。私はこの事業にも関わっていたが、運動指導を生業とする方にとっても、今後この事業が身近に感じられる領域であることは間違いないと言っても過言ではないだろう。
また実践的な視点からでは、著者らが研究結果から効果的な運動を紹介されている。私にとっては目新しい運動が数多く、またわかりやすく記載されており、新たな引き出しが増えて勉強になった部分である。
(河田 大輔)
出版元:講談社
(掲載日:2014-04-16)
タグ:運動処方 生活習慣病 健康科学
カテゴリ トレーニング
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