関節可動域制限 病態の理解と治療の考え方
沖田 実
本書は、関節可動域制限に関して、この病態をもたらしているのは何であるかの発生要因を捉えなおし、治療に向けた考え方をまとめている。編者の「関節可動域制限との戦い」をベースとする、理学療法士向けの専門書である。
まず第1章では、発生状況についての調査をまとめ、定義や分類について検討し、さらに筋や靭帯、関節包といった関節の構造と機能について要素ごとに解説される。そして各要素がどのように関節可動域制限に関与しているかを述べる。第2章からは、実験動物モデルによって関節可動域制限のメカニズムを探るために行われている関節を固定する(不動化)実験について具体的な方法が紹介される。また、筋や筋膜、靭帯、関節構成体(関節包、滑液、関節軟骨)にそれぞれ着目して、どのように変化しているか、顕微鏡写真やグラフ、図を用いて解説している。こうしたことを基礎として、第3章ではより臨床に近づいた観点から、どういう治療手段を用いてアプローチしていくか、またその治療効果の検証について検討している。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:三輪書店
(掲載日:2008-03-10)
タグ:可動域
カテゴリ スポーツ医科学
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ROMナビ 増補改訂第2版
青木 主税 根本 悟子 大熊 敦子
自身にいつも言い聞かせていることの1つに、トレーニング指導員などという職業は、乱暴に言ってしまえば「バーベルの担ぎ方を教えるだけの仕事」だということがある。医師のように直接病気やケガを治療することもできなければ、理学療法士のようにリハビリを通じてその人の命や生活により密接にコミットすることもできない。
むしろ、そうした心身を“治す”人たちの世話になる機会を極力減らせるよう、強い身体を“つくる”サポートをさせてもらうのが、我々トレーナーやトレーニングコーチと呼ばれる専門職であるから、ある意味彼らとは対極の存在であるとも言えるだろう。
が、だからこそ我々はそうした人たちともできるだけ「通訳なし」でやり取りせねばならない。たとえば、自分の担当するアスリートの膝を診てもらった理学療法士から「腹臥位での屈曲を測ったら、軟部組織性のエンドフィールによる可動域制限は少しありましたが、まあ問題ないでしょう」と報告を受けた際に、可動域測定の様子やエンドフィールといった単語を知っているかいないかで大きな差があることは言うまでもない。
トレーニングコーチはメディカルスタッフと同じ仕事はできないし、するべきでもない。だが、同じ言葉で同じ目標に向かう必要があるのだ。
ご存知の方も多いだろうが、coachという語の語源は「(目標に導く)馬車」という意味である。装いも新たになった『ROMナビ』は、医療従事者のみならずスポーツの現場に携わる多くのコーチたちにとって、ますます有用な馬車となってくれるだろう。
(伊藤 謙治)
出版元:ラウンドフラット
(掲載日:2013-11-18)
タグ:測定 リハビリテーション 関節可動域
カテゴリ スポーツ医学
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ROMナビ 動画で学ぶ関節可動域測定法
青木 主税 根本 悟子 大熊 敦子
ROMの測定はリハビリを始め医療関連の現場で欠かせないが、どんな対象にも正しく実施する感覚はなかなかつかみにくい。それを190分に渡るDVDで繰り返し学ぼうというものだ。
この第2版では片麻痺患者への測定法が追加収録された。書籍には実施時の留意点やチェックポイントがコンパクトにまとめられており、基本軸・移動軸・参考可動域角度も色分けされている。一目でわかりやすいテキストと言える。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ラウンドフラット
(掲載日:2013-09-10)
タグ:関節可動域 ROM 測定
カテゴリ スポーツ医科学
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こだわり抜く関節可動域運動
斉藤 秀之 加藤 浩
新人理学療法士の指南書として企画された第1期シリーズ、「極める」をコンセプトとした第2期シリーズに続く、「こだわり抜く」をキーワードとした第3期シリーズである。
理学療法は運動療法と物理療法をベースとしている。そのうちの運動療法を取り上げ、安全な治療を当たり前のものとして提供できるよう、1つ1つ整理し、掘り下げていく。たとえば関節可動域はROMと言われ、「Motion」であって「Joint」ではない。PART I で関節の構造や関節運動学などの基礎を、PART II 以降で運動器障害、神経障害の評価や治療、高齢者に対するROM運動を細やかに解説する。
(月刊トレーニング・ジャーナル)
出版元:文光堂
(掲載日:2021-11-10)
タグ:可動域
カテゴリ スポーツ医科学
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