救急救命士 病院までの主役たち
国士舘大学体育・スポーツ科学学会
国士舘大学体育・スポーツ科学学会の発行によるスポーツ・システム講座シリーズの第7弾で、副題は「救命救急士教育のあり方」。
「救急救命士と救急医の連携の未来」島崎修次(日本救急医学会理事長、杏林大学医学部救急医学科教授)、「MC体制下における救急活動現場と大学機関の連携」鈴木正弘(東京消防庁 救急部長)、「救急救命士の現状と将来像」佐藤陽次郎(厚生労働省 医政局指導課課長補佐)、「救急救命士大学教育の将来展望」田中秀治(国士舘大学体育学部スポーツ医科学科教授)の4氏の話が収録され、4氏による総合ディスカッション「救急救命士の現況と将来を見据えた救急救命教育のあり方」で締めくくられている。
救急件数の増加に伴い救急救命士をもっと供給する必要がある一方で、その質を落すことなく数を増やす教育環境の整備が求められている。どういった教育がなされるべきなのか。この本は多くの問題を提起している。
国士舘大学体育・スポーツ科学学会発行
アイオーエム発売
2005年4月20日刊
(長谷川 智憲)
出版元:アイオーエム 国士舘大学体育・スポーツ科学学会
(掲載日:2012-10-09)
タグ:救急救命
カテゴリ 医学
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救急救命士 病院までの主役たち
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米国アスレティックトレーニング教育の今
阿部(平石) さゆり
勤務先の施設や学校などで、『月刊トレーニング・ジャーナル』を購読されているところも多いのではないでしょうか。私もその一人で、時間を見つけて仕事帰りに読んでいましたが、なかなか自宅のようにゆっくり読みたい記事を読みきることできずにいました。中でも、毎月楽しみに読んでいた阿部(平石)さゆりさんの連載が、今回一冊の本になったと聞いて「これでじっくり読める!」と嬉しくなったものです。
内容は、エビデンスに基づく実践の話から、現場で求められる救急力、脳振盪、アスレティックトレーナー(以下、AT)としての生き方の話まで多岐にわたっています。
どのトピックに関しても情報のソースと筆者の見解の区別が明記されていて非常にわかりやすく、読みながら思考がどんどん活性化されていくようなテンポのよい文章です。
現在日本人でアメリカのATの資格を保有している人は500人以上いるとも言われていますが、卒業年度が数年異なるだけで学ぶ内容や業界のトレンドが次々とアップデートされているような、非常に変化が早い世界です。それに加えて人々の生活も、テクノロジーの利用の仕方も、ひと世代前にアメリカで学生生活を送っていた人たちの頃とは大きく変わっていることでしょう。これだけ変化が早い世界において、アメリカのアスレティックトレーニング教育現場の文字通り最先端の情報を、これほどまでに的確なメッセージとして日本語で届けていただけることは、日本にいる私たちにとってはとても貴重なことだと思います。筆者のまえがきにもあるように、「今」のアメリカでのAT教育や、現場がどう機能しているかを切り取った本書は、まさに「今」読んでおくべき情報源です。
読者がどんな資格を持ち、現在どんなセッティングで働いているにせよ、本書にはアンテナにひっかかるトピックがひとつはあると思います。教科書としてレビューする本というよりは、気になる情報に関して参考文献を引っ張ってきてさらに知識を深めたり、同僚や同業者と意見交換をしたり、次の行動や会話を生み出すきっかけとして活用すべき書籍です。
(今中 祐子)
出版元:ブックハウス・エイチディ
(掲載日:2017-07-19)
タグ:留学 スポーツ医科学 救急救命
カテゴリ アスレティックトレーニング
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