時計の針はなぜ右回りなのか 時計と時間の謎解き読本
織田 一朗
人々は「昼夜にかかわらず」「天気にかかわらず」「場所にかかわらず」時を知る方法に考えをめぐらせてきた。その結果が、日時計であり、水時計であり、火時計であった。時計の進歩ははかりなく、機械式時計の発明はすべての点で画期的であった。にもかかわらず、われわれはどれほど「時」について知っているのであろうか。本書は、さまざまな「時」に関する疑問について答えてくれる。
スポーツの分野に「時計(計時機能)」がフィールドで使われることになったのは1820年代であるという。すでにスポーツにはなくてはならない計時機能であるが、「時」を「計る」ことと、「判定」するということは、同じことであるのか。あまり考えたことのないこの問題について考えさせてくれた一冊である。
(上村 聡)
出版元:草思社
(掲載日:2012-10-13)
タグ:開発 時計
カテゴリ スポーツ医科学
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時計の針はなぜ右回りなのか 時計と時間の謎解き読本
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Q&Aですらすらわかる 体内時計健康法 時間栄養学・時間運動学・時間睡眠学から解く健康
田原 優 柴田 重信
以前ヨーロッパに行ったとき、滞在中はもちろん帰国してからも時差ぼけに悩まされ、ひと月ほど身体のリズムがおかしくなりました。「体内時計」という言葉は何となく知っていても実際に体験してみて初めてその存在感に気づかされました。多くの人が「体内時計」というものをご存じでしょうが、具体的なことについてはあまり知られていないのではないかと思います。「時計」と名付けられても体内に機械があるわけではなく、身体の様々な機能にリズムが刻まれているくらいの認識できちんと説明できるほど体内時計のことを知っているわけではありません。
体内時計のことをあまり知らない私でも「Q&A方式」でいろいろなポイントから解説されているのでとても読みやすい構成になっていました。まず「わからない」ことが前提としてクエスチョンがあり、次に短い結論が述べられています。そこからさらに踏み込んだ難しい解説があります。実に親切な書き方です。興味を持ちそうなクエスチョンがあっても専門的な難しい答えをぶつけられて消化不良になってしまい、逆に興味が損なわれてしまう懸念もありますが、アンサーが実に簡潔で質問と答えがスッポリと頭の中に納まってしまう感じが本書の一番いいところだと思います。そこからさらに興味を持てば詳しい解説を読むことができるので読者の興味や知識によって読み分けることが可能です。様々な研究データに基づく解説は正直難解ではありますが、あらかじめ結論がわかっているのでなんとなくわかったような気になるのがありがたかったです。
「腹時計」「健康・寿命との関係」「メラトニン」「食事との関係」「カフェイン」「肥満」「脂肪燃焼」「ストレス」「セロトニン」「睡眠薬」「アルコール」「機能性食品」など、しっかり勉強したいというよりちょっと読んでみたいと思わせるトピックスの数々。腰を据えてしっかりと学びたいという方がお読みになってもいいですが、気軽に興味があるところだけお読みになっても面白い本だと思います。
本書のタイトルの通り、体内時計の知識を活かして自分の生活を省みれば変えてみないといけないこともたくさんありました。試してみる価値は十分ありそうです。
(辻田 浩志)
出版元:杏林書院
(掲載日:2024-03-12)
タグ:健康 体内時計
カテゴリ 生命科学
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