からだを作り直す山中毅の水中運動
山中 毅
タイトルに水中運動とありますが、水中運動=プールへ行って泳いだりするんやろ、というイメージありませんか?
本書は初めに、運動=スポーツではないというところからふれられており、水中運動の特徴を、これから運動を始めようとされている方や、高齢者の方へ、山中毅さんの実体験を踏まえたアドバイスや実践方法が載せられています。
水中というのは陸上では得られないポイントがあります。膝や腰が痛くて運動がしにくいなど、運動に対して不安を持たれている方も多いのではないでしょうか。陸上ではやりにくいことでも、水中であれば非常にやりやすくなる運動も多く、また効果も上がりやすいこともあります。
自分で運動されている方はもちろん、現場で指導されている方も、アプローチ方法を増やすことのできる1冊だと感じます。
(大洞 裕和)
出版元:毎日新聞社
(掲載日:2012-02-07)
タグ:水中運動 トレーニング
カテゴリ トレーニング
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からだを作り直す山中毅の水中運動
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スポーツドクター
松樹 剛史
この本は、主人公夏樹を中心にいろいろなアスリートの心情が描かれている。スポーツに関わる人のバイブルといってもいいと思う。各章、各章に非常に心に残るセリフが多い。
第一章はACLを損傷してしまった夏樹が高校最後の大会をやり遂げる、熱いストーリーから始まる。最後の試合を間近に控え、自らの膝への不安を抱えながらもキャプテンとしてチームを支えていこうとする。「一年も休んだら、もうわたしたちの部活は終わってしまっている。そのことに比べたら、一人で膝の不安と闘うことなんて、なんにも怖くなかった」。ドクターから告知をされた直後の夏樹の言葉の多くが重く、共感を覚えた。
第二章は、野球肘の少年とその両親のストーリー。自分の夢を子どもに叶えさせたいと強く願うがため、子どもをみることを二の次に、自分の考えを押しつける。子どもを大人の小型にしたものとして扱ってしまう。
第三章は、摂食障害の女性水泳選手のストーリー。大切な人の期待に応えたい。そのためにはトレーニングで身体を鍛えていかなければならないが、女性としてみてほしいから筋骨隆々にはなりたくない。女性ならではの葛藤、切ない恋のストーリーである。この2つの章ではとくに、選手を取り巻く家族やコーチとの関わり方が、ドクターの会話方法から勉強になった。
第四章は、女性水泳選手のドーピングのストーリー。ドーピングを禁止すべきとする立場と、相対する承認すべきとする立場の意見が述べられている。また、ドーピングの病態・生理学的な内容から、検査法まで載っている。体験談も含んでおり非常にリアルである。「ルールを定めているからとか、練習をしているからとか、そういうことではありません。ドーピングをしたことで泣いている人がいる。だから私はそれを悪と断ずることができます」と言い切った看護師のセリフは簡潔かつ壮快。とくにこの章は熱く響いた。
人を動かすには人の立場に身を置くことが大切である。スポーツに関係する職業の方は、過去に選手であったが多く、その経験をもって選手、スポーツ、広くは社会に貢献しようとする方が多いと思う。しかし、月日を重ねると共に選手時代の気持ちが薄れ、指導者や評論家としての立場からの視点のみで働いてしまっていないだろうか。この本は自分の選手時代を思い出し、初心に帰るきっかけとなると思う。
(服部 紗都子)
出版元:集英社
(掲載日:2012-02-15)
タグ:傷害 摂食障害 バスケットボール 水泳 野球 ドーピング
カテゴリ フィクション
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スポーツドクター
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関節痛
順天堂大学医学部
順天堂のやさしい医学(全12冊)の第9巻となる本書は、順天堂大学が開催している「都民公開講座」の内容に新しい研究等を加えてまとめたものである。
副題は『つきあい方と治療法』。黒澤尚氏(順天堂大学医学部整形外科学教授)の「膝の痛みとつき合う」、橋本博史氏(順天堂越谷病院院長)の「関節リウマチとつき合う」、星野雄一氏(自治医科大学整形外科学教授)の「腰痛とつき合う」、武藤芳照氏(東京大学大学院教育学研究科教授、東京厚生年金病院整形外科客員部長)の「関節痛と水中運動」とともに、公開講座で行われた質疑応答が収められている。
4氏が共通して指摘しているのは、日常生活に適度な運動を取り入れることによって関節痛を軽減、改善できるということで、具体的な運動方法も示されている。運動により痛みが悪化することも考えられるが、いつ、どんな運動を行えばよいかについても本書では随所に解説している。関節痛とうまくつき合い、かつ健康的な生活を送るうえで参考にしてほしい一冊である。
2005年6月5日刊
(長谷川 智憲)
出版元:学生社
(掲載日:2012-10-10)
タグ:関節痛 トレーニング 水中運動
カテゴリ スポーツ医科学
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患者指導のための水と健康ハンドブック
武藤 芳照 太田 美穂 田澤 俊明 永島 正紀
日本全国における水不足は94年が記憶に新しい。そのときから飲料水としての水が注目され、今ではお金を出して購入することが当たり前の時代になった。その種類も多用で、消費者の水への関心は高い。「人のからだは水に満ちています」から始まる本書は、「水と健康医学研究会」での特別講演や一般研究発表を骨組みとし、同研究会のメンバーを中心に「水」についてアプローチしている。副題は『科学的な飲水から水中運動まで』。
ヒトと水との関係を基礎に、「正しい水の飲み方は?」「水の心理的効果は?」など患者が抱くであろう45の質問を取り上げ、医科学的な知見から人体にとっての水の意義について解説、健康増進、疾病の治療、予防、リハビリテーション、水に関わる外傷・疾病・事故、さらには入浴に至るまでわかりやすくまとめている。
本書は、私たちのからだと水が大きく関わっていることを改めて考えさせられる内容である。また、私たちの健康を水を通して考えることは、環境としての水への理解にもつながるだろう。
2006年3月30日刊
(長谷川 智憲)
出版元:日本医事新報社
(掲載日:2012-10-10)
タグ:水 水中運動 水分補給
カテゴリ スポーツ医科学
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泳ぐことの科学
吉村 豊 小菅 達男
コーチやトレーナーは科学の目で物事を捉え、科学の頭で考えるべきである。しかし実際に対象となる選手に、この方法は科学的だからという理由だけで納得させ、実際のパフォーマンスに結びつけることは容易ではない。科学的に「わかっている」ことをいかに咀嚼(ルビ:そしゃく)し、個々人にあった方法に消化し、効果的に伝え、落とし込むことができるか、これはコーチ、トレーナーという人間の力に大きく左右される。科学的な基礎の上に経験に裏打ちされたさまざまな工夫を重ねるうち、壁を越えて成長し、それを改めて科学的に解析した結果、今までよりもさらに効果的な方法が一般化されることも少なくない。そこにバランスの妙がある。
本書『泳ぐことの科学』では、「普通の選手でも天才のレベルまで感覚を高めることができる」方法として「ビルド・トレーニング」が紹介されている。科学の目を持ったうえでの体験を通し、試行錯誤のうえで完成したというこのトレーニングは、「考えている動作と実際に行う動作を近づけていく練習方法」である。科学的にみて効率のよい泳ぎに近づけるための秘訣が紹介されているわけである。しかし「ビルド・トレーニング」をただ知っているだけではその100%の効用は期待できないだろう。設定したゴールを分節化し、段階的に達成すべく指導することはコーチングやアスレティックリハビリテーションなどにおける基礎であるが、個々人の問題点を正確に分析し、効率的に改善するには科学的知識として「わかっている」部分と、経験などから「納得できる」部分との適切な融合が必要になる。ここがまさにコーチとして面目躍如たるところであり、この存在が介在することでそのトレーニングの効果は最大限に引き上げられるはずだ。
トレーナー業務でも、たとえば膝の前十字靭帯損傷再建術後のリハビリテーションでは、今までの臨床例の積み重ねから大まかなプロトコルはできあがっている。しかし1分1秒でも早く復帰したいアスリートとの半年以上にわたって続く綱引きは、そんな定められた流れでは抑えきれない。変化に富んだプログラムを、いかにアスリートが納得しながら取り組めるか。アスリートの覚悟が問われるところでもあり、トレーナーの人間性や信頼度、腕の見せどころである。
さて、科学的といっても、昨年からメジャーリーグを震撼させている薬学は、その使用方法を大きく誤った例である。日本のJリーグでも話題になったケースがあったが、ドーピングコントロール規定の認識不足といった議論はされても、試合前に高熱や脱水症状を呈する体調になったという本人やメディカルスタッフの問題、またそのような体調の選手を試合に出場させないという決断ができなかったことに対する議論はあったのだろうか。サッカーではごくまれにではあるが試合中に心不全と思われる死亡事故が報告されている。ドーピングという明らかな違反行為に至らなくとも、高地トレーニング中の事故や、サプリメントの濫用など、科学という名の下にひずみが起こっていないわけでもない。科学とは最大限利用すべきであるが、絶対的な正解ではないことを理解する必要もあるだろう。
いずれにせよスポーツの世界ではヒトが積み重ねた経験と弛(ルビ:たゆ)まざる努力を科学が追い越し、追い越され、少しずつ進化していく。そこがおもしろいところである。
(山根 太治)
出版元:日本放送出版協会
(掲載日:2012-10-12)
タグ:水泳 コーチング
カテゴリ 指導
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泳ぐことの科学
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「北島康介」プロジェクト2008
長田 渚左
アテネオリンピックと北京オリンピックにて、2大会連続で100m平泳ぎ、200m平泳ぎの2種目共に金メダルを獲得した北島康介選手。そのメダルの陰には、通称「チーム北島」と言われる各分野のスペシャリストである5人のスタッフの存在があった。
本書では、コーチである平井氏と北島選手が出会ったときから、アテネオリンピックで金メダルを獲得するまでのスタッフ5人と北島選手の努力の日々が描かれている。
北島選手とコーチである平井コーチが出会ったのは、北島選手が14歳のとき、特別泳ぎが速いわけでもなく、体格も決してよいとは言えない平凡な選手の一人であった。ある日、平井コーチの仕事先でもあり、北島選手が通っていたスイミングスクールで二人が会話をしたとき、「何者も恐れないというような光のある眼」に将来性を強く感じ、平井コーチは北島選手を育てることを決心する。その後、北島選手をオリンピック選手に育てるため、平井コーチに加え、映像分析、戦略分析、肉体改造、コンディショニングのスペシャリストが立ち上がり、アテネオリンピックで金メダルを獲得するまでのそれぞれのスタッフから見た北島選手の当時の様子やスタッフの率直な気持ちが描かれている。
チーム北島と言われる5名のスタッフも、オリンピックで戦う選手を支えている立場だからこそ感じるプレッシャーや不安や苦悩の日々があったことを改めて感じとることができた。また、北島選手自身もメディアでは映し出されていない、大会前後の気持ちや想像を絶するような努力の日々が描かれている。
このように、選手からスタッフまで、さまざまな視点から描かれている1冊である。
(清水 歩)
出版元:文藝春秋
(掲載日:2012-10-13)
タグ:水泳 スタッフ
カテゴリ 人生
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「北島康介」プロジェクト2008
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「北島康介」プロジェクト2008
長田 渚左
言葉通りの結果と期待以上の感動
北京オリンピックの表彰台に立つ3人のアスリート。中央は一段高いはずだが、頭の位置が皆変わらない。そんな体格的に決して恵まれているわけではない中央のアスリートは、試合前に誰よりも強い眼の光を放つ。自ら世界記録を出して金メダルを獲得することを明言した。周囲の期待を一身に背負っていた。他人には計り知れない重圧の中、その言葉通りの結果を、そして期待以上の感動を見せつける。そんな男にはなかなかお目にかかれない。
本書はその男、北京五輪で2つの金メダルと1つの銅メダルを獲得した競泳平泳ぎの北島康介選手と、彼を支える「チーム北島」についてのドキュメントである。言わずとしれた平井伯昌コーチを軸に、映像分析担当・河合正治氏、戦略分析担当・岩原文彦氏、肉体改造担当・田村尚之氏、コンディショニング担当・小沢邦彦氏という「5人の鬼」が描かれている。2004年に刊行された『「北島康介」プロジェクト』に、新たな取材をもとに加筆され、北京五輪を前に発行されたものである。
勝負の「鬼」
北島選手はまさに勝負の「鬼」と呼ぶにふさわしい眼光を持っている。その彼が「鬼」と呼ぶ平井コーチは、一見すると温和そうな風貌である。しかし、「選手をコーチのロボットにしては駄目だ」「選手はコーチを超えていかないと駄目だ」「選手は勝手に育つんです」「康介の康介による康介だけの泳ぎを考えた」「既存の××理論などに康介をはめたのではない。康介から良いところだけを引っぱり出すために何かをプラスしたのではない。余計なものを削ぎ落としてシンプルにした」といった語録を見ると、確固たる己の人生哲学を基礎にコーチングしていることがわかる。
もちろんこれらの発言そのものではなく、それを北島康介というたぐいまれなるアスリートの中に昇華させたことが凄いところだ。100mと200mがまったく別物だという水泳界のそれまでの定説を「やり方しだい」と考えを巡らせたことや、一般的には欠点とされる身体の硬さを、逆にどう活かすかという工夫につなげたエピソードなどにそれが垣間見える。そのほかにもさまざまな観点から北島選手をサポートし育て上げるチームの奮闘は読み応えがある。それにしても0.1秒の違いを身体で感じ取る感覚が必要になるのだから、常人には理解できない世界である。
チームの相乗効果
いわゆる集団競技でも、強いチームは選手やスタッフの巡り合わせがいい。互いの相乗効果でチーム力が期待以上に上がるからだ。チーム北島は高いプロ意識と実力を持った専門家の集まりだが、このチームの相乗効果というものがどれほど凄まじいものだったかは、その結果を見て推して知るべし、である。もちろんアテネ五輪以後の4年間だけでもその過程で失敗や苦悩がどれだけあったのか想像もつかない。
そんなことを考えると、「よくやった」と気安くほめることさえはばかられる思いがする。ただただ感動するのみ。たとえどんな結果であったとしても、それは国を代表して五輪に参加した多くのアスリートに対しても同様である。
(山根 太治)
出版元:文藝春秋
(掲載日:2008-11-10)
タグ:水泳 スタッフ
カテゴリ 人生
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「北島康介」プロジェクト2008
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カラダは水中運動でよみがえる 水遊びのノリでちょうどいい
快適スイミング研究会
副題にもあるように、ここでは速く、力強く泳ぐことではなく、ゆっくりと、楽しく水遊びをする感覚を勧めている。「水はあなたのパーソナルトレーナー。大人の楽しい遊び場です」と述べられているように、水そのものを利用することで、リラックスして効果的な運動ができ、身体をよみがえらせてくれるとしている。最終目標は、蹴伸びで水中をスムーズに進んでいくこと。
本書では「バンザイ蹴伸び」と呼ばれている手のひらを内側に向けて腕を上げたポーズで、「初代ウルトラマンの飛行姿勢」なのだという。そのためには姿勢がよいこと、バランス感覚や筋力、リラックスすることが必要になる。四股歩きや「けんけんぱ」など、目的に応じた段階的なエクササイズ10種目がカラー写真で丁寧に紹介されている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:学習研究社
(掲載日:2009-01-10)
タグ:水中運動
カテゴリ 運動実践
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見抜く力
平井 伯昌
幻冬舎新書の新刊。副題は「夢を叶えるコーチング」。もちろん、著者は、北島康介、中村礼子、上田春佳選手を育てたコーチである。
平井コーチは、もともとは水泳選手だったが、在学中に選手からマネージャーに転向した。以来、選手をみる目、そしてどう判断し、いつ、何を言うかを学んでいった。
この本でも語られるが、上記3人の選手はみなそれぞれタイプが異なる。北島選手は強い精神を持ち、「勇気をもって、ゆっくり行け」という言葉がよい結果を生む。何度断っても指導してほしいと言ってきた中村選手は、「押しかけ選手」だが、北京オリンピック100m予選で日本記録を出したが、「よし、行ける!」と思うタイプではなく、「つぎ、どうしよう?」と思い悩むタイプである。自分でプレッシャーをつくってしまい、その結果、守りの姿勢になってしまう。上田選手は、何を言っても聞いているのかいないのかわからないようなタイプ。
それぞれ個性的だが、コーチはひとり。対応を変えないと、うまくいかない。本書の章題は「五輪の栄光」から始まり、全7章あるが、「見抜く力」「人を育てる」の章は誰でも大いに参考になる。最後は「夢を叶える」。夢に向かって動き出したくなる本である。
2008年11月30日刊
(清家 輝文)
出版元:幻冬舎
(掲載日:2012-10-13)
タグ:水泳 コーチング
カテゴリ 指導
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見抜く力
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加藤健志コーチのプールサイドで速くなろう!!
加藤 健志
水泳選手のためのトレーニングやコンディショニングを集め、豊富な写真を用いて解説している。身体づくりに重点を置いており、足首や肩甲帯の柔軟性を高めるための方法や、ストリームラインをつくるための安定性を高めるエクササイズが示されている。インデックスが両端にあり、章ごと、部位ごとの2種類で目的とするトレーニング方法にたどりつける工夫がなされている。
泳法そのものにはとくに触れていないが、より速く泳ぐために必要な身体的特徴が、本書を通して浮かび上がってくる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ベースボール・マガジン社
(掲載日:2009-12-10)
タグ:水泳 指導 トレーニング
カテゴリ トレーニング
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加藤健志コーチのプールサイドで速くなろう!!
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平泳ぎが速くきれいに泳げるようになる!
高橋 雄介
水泳の中でも平泳ぎに的を絞って、大変わかりやすい指導書となっている。前半部はまず水に慣れ、恐怖心なく呼吸ができることを主眼としたメソッドを紹介。パート2では、ありそうでなかった、具体的な平泳ぎの悩みに答える形式で、初心者が陥りがちな平泳ぎの悪い癖を1つ1つ丁寧に解説し、解決法を提示している。
しかしこの本は決して初心者向けだけではない。パート3では一気にレベルが上がり、アスリートレベルが水中での運動感覚を体得し、より楽に速く泳げるようになるためのテクニックや方法を惜しみなく紹介していく。効果的な力の入れ方と脱力のテクニックの要素を含め、この指導書の内容は具体的で説得力がある。
スポーツの現場に携わっていると、陸上でのスポーツ、とくに球技スポーツを専門とするアスリートは、意外に水泳が不得手であることに気づく。ここ数年はクーリングダウンとして水の浮力を用いた効果が注目されているだけに、この傾向は積極的休息の一手段として、水泳を用いようとする指導者にとって芳しくない。そのような選手たちの指導にも十分に活用のできる本である。
最終章であるパート4では、非常に簡易ではあるがトレーニングやコンディショニングについての説明もされている。普段運動を積極的に行っていない一般の人々向けに、自宅で気軽にチャレンジできる種目を紹介している。付属のDVDも非常にわかりやすいため、抵抗なく平泳ぎにチャレンジしていくには、うってつけの本かもしれない。
(弘田 雄士)
出版元:高橋書店
(掲載日:2012-10-13)
タグ:水泳 平泳ぎ
カテゴリ 運動実践
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平泳ぎが速くきれいに泳げるようになる!
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フラットスイム
高橋 雄介
本書は水泳の泳法の中でも「クロール」に特化した本である。
「きれいに」「長く」「速く」という3つのキーワードを中心に、クロールを実際に泳ぐときにみられる問題点ごとに、具体的な解決方法(トレーニング方法)をふんだんな写真ともに解説している。全頁フルカラーで、画像がきれいで大変見やすい。
また本書はDVD付きであり、文章にある解説を踏まえたうえで、実際の泳ぎ方を動画で確認することができるのは優れた利点である。
個人的には個々の問題点(弱点)を補強するためのトレーニング方法が、バランスボールやチューブを用いたりと実践的であるところが、最も気に入っている。水泳選手はもとより、これからレースを目指す方や、伸び悩んでいる方にこそ有用な書である。
(泉 重樹)
出版元:永岡書店
(掲載日:2012-10-13)
タグ:水泳
カテゴリ 運動実践
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カラダは水中運動でよみがえる 水遊びのノリでちょうどいい
快適スイミング研究会
プールに「歩くためのコース」が設けられるようになって何年経っただろう。「プールは、泳がなくてはいけないところ」という概念が、私たちの頭から消えて久しい。
本書は、泳法うんぬんではなく、水の特性を利用して身体の機能を改善し、健康的な身体を手に入れるための「水中遊び」を紹介している。顔を水につけられない人や、陸上での運動が困難な肥満者、膝や腰に疾患を抱える高齢者にも、気持ちよく無理なく続けられそうな内容だ。水中の気持ちよさを感じられれば浮かびたくなり、浮くことができれば前に進みたくなる。その「始めの一歩」の「水中遊び」をぜひ成功させてほしい。
また、泳ぐ前のウォーミングアップにも、そして、アクアビクスの指導者がレッスンに取り入れても面白そうなものもあり、読者の幅は広いだろう。
(平山 美由紀)
出版元:学習研究社
(掲載日:2012-10-13)
タグ:水中運動
カテゴリ 運動実践
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世界でただ一人の君へ 新人類北島康介の育て方
平井 伯昌
これは水泳コーチのみならず、部下を持つ人、子を育てる人、あらゆるスポーツの指導者、あらゆる芸術の指導者、人を育てることに関わる全ての人が読むべきドキュメンタリーである。
2004年アテネオリンピック金メダリスト北島康介選手。今や誰もがその名を知るトップアスリートである。しかし、北島選手は最初から「金メダリスト」であっただろうか。生まれながらにして金メダルを取れると約束された人など、この世に誰一人として存在しない。では、なぜ彼は「金メダリスト」となり得たのか。彼と関わるすべての人、そして指導に当たった平井コーチが彼の能力を見出し、その能力を伸ばしたことにほかならない。
そして、平井コーチの指導から見えるコーチングの神髄とは人間性である。人を育てるときに、何よりも見落としてはならないものではないだろうか。金の卵を育てるためには、相手を信じ、相手とともに長期戦を戦い抜く努力と根気を惜しんではいけないことに気づかされる1冊である。
(梅澤 恵利子)
出版元:幻冬舎
(掲載日:2012-10-15)
タグ:水泳 指導
カテゴリ 指導
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世界でただ一人の君へ 新人類北島康介の育て方
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Swimming Drills for Every Stroke
Ruben J. Guzman
著者のRuben Guzman氏はレクリエーションレベルはじめ、高校、大学、競技などさまざまなレベルで18年以上のスイミング指導をされている。
本書は9つのchapterからなり、全部で91のドリルが記載されている。
1 息つぎと蹴り方
2 手で水をかぐ動作
3 背泳ぎ
4 自由形
5 平泳ぎ
6 バタフライ
7 自由形と背泳ぎのときのターン
8 その他の泳法のときのターン
9 スタート
見開きの左のページはそのドリルをする目的、ドリルの方法、フォーカスポイント、ワンポイントアドバイスが細かく記載されている。一方、右のページは手書きのイラストで動きをイメージしやすくなっている。
スイマーのために書かれているが、プールの中のドリルだけではなく、プールサイドや陸上でのドリルが記載されているため、アスレティックリハビリテーションやアクティブレストでも活用ができる。
著者はUCLAのバスケットボールコーチのJohn Wooden氏のシステマティックなアプローチ方法に影響を受けていて、「コーチはわかりやすいカリキュラムをつくれることやさまざまな状況に応じて柔軟に対応できることが必要だ」と述べている。他競技のコーチから影響を受けていることもあり、ドリルだけではなく、コーチとしての資質に関しての記述もとても興味深い。
(編注:本書は英語で書かれています)
(大塚 健吾)
出版元:Human Kinetics
(掲載日:2012-10-16)
タグ:水泳
カテゴリ 運動実践
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Swimming Drills for Every Stroke
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Swimming Drills for Every Stroke
Ruben J. Guzman
スイマーには、「強さ」と「洗練された技術」が要求されます。この2つがうまくコンビネーションを取れたときに、スイマーとして一歩上達できるのです。この本書では、シンプルかつ計画的に「洗練された技術」を学ぶことができます。
指導者にとっては、引き出しとして持つトレーニング法はそのまま指導力に直結します。本書では、よりよい技術をスイマーに与えるための91ものドリルを目的や方法と共にイラストで詳しく紹介しています。
著者はレクリエーションから競技までの幅広いレベルで18年間水泳指導されてきたRuben Guzman氏。彼はアメリカの全国大会やオリンピック選考大会に名を連ねるような選手も育ててきました。「泳げるようになりたいが、どうしたら良いか分からない」「水泳を教えたいが、何をどう指導するべきなのか」「もっと速く泳げるようになりたい」…こんな悩みを持った人には必読の一冊です!
(編注:本書は英語で書かれています)
(宮崎 喬平)
出版元:Human Kinetics
(掲載日:2012-10-16)
タグ:水泳
カテゴリ 運動実践
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Swimming Drills for Every Stroke
Ruben J. Guzman
スイマーには、「強さ」と「洗練された技術」が要求されます。この2つがうまくコンビネーションを取れたときに、スイマーとして一歩上達できるのです。この本書では、シンプルかつ計画的に「洗練された技術」を学ぶことができます。
指導者にとっては、引き出しとして持つトレーニング法はそのまま指導力に直結します。本書では、よりよい技術をスイマーに与えるための91ものドリルを目的や方法と共にイラストで詳しく紹介しています。
著者はレクリエーションから競技までの幅広いレベルで18年間水泳指導されてきたRuben Guzman氏。彼はアメリカの全国大会やオリンピック選考大会に名を連ねるような選手も育ててきました。「泳げるようになりたいが、どうしたらよいかわからない」「水泳を教えたいが、何をどう指導するべきなのか」「もっと速く泳げるようになりたい」…こんな悩みを持った人には必読の一冊です!
(編注:原著は英語で書かれています)
(宮崎 喬平)
出版元:Human Kinetics
(掲載日:2012-10-16)
タグ:水泳
カテゴリ 運動実践
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努力は決して裏切らない
平井 伯昌 折山 淑美
シドニー、アテネ、北京と3回連続で五輪に出場し、アテネと北京ではともに2冠に輝いた水泳の北島康介選手。本書では、シドニーから北京までの12年間に渡り、北島選手とコーチの平井伯昌氏がどのような思いで頂点を目指し、どのような戦略で金メダルを勝ち取ったか、その二人三脚の軌跡を描いている。
「このコーチの言うことを聞いていれば間違いない」──そう選手に言わしめる信頼。それは、コーチの迷いのない、“勇気ある指示”から生まれるものだということがよくわかる。平井氏は鋭い観察眼で北島選手の心技体のコンディションを捉え、ライバル選手たちも徹底的に分析し、状況に応じて柔軟に戦略を変えていく。いかにして“勇気ある指示”ができるか。平井氏の取り組みから、それが明確に見えてくる。
また、五輪出場を目指す段階、メダル獲得を目指す段階、連覇を目指す段階と、それぞれのステージによって、選手への指導方法や戦略をどう変えていくか、そのプロセスも興味深い。注目すべきは第6章。ここでは、アテネで金メダルを獲得した後、どん底に陥った北島選手と平井氏が、新たな師弟関係を築き上げていく様子が描かれている。病気や初めてのケガを乗り越え、北京での連覇を目指す二人。「指導者は選手にないものを教えるのではなく、あるものを引き出す」という平井氏の指導方針が的確であるということが、非常によくわかるパートだ。長い年月を経て成長していく二人の関係が、微笑ましくも映る。
選手がまだ駆け出しのとき、大きく成長するとき、絶頂期、スランプのとき。その時々に応じてどう接するべきか、選手にどんな言葉をかけるのがベストなのか、選手を支える指導者やスタッフであれば、誰もが迷うことだろう。本書は、そのヒントになるかもしれない。
(岡田 真理)
出版元:日本文芸社
(掲載日:2012-10-16)
タグ:水泳
カテゴリ 指導
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泳ぐことの科学
吉村 豊 小菅 達男
本書は“泳ぐとは何なのか”をメインテーマとし、“泳ぎ”を科学的に説明するところから始まっている。
各泳法の説明や歴史、その泳法の動作(ストロークやキックなど)が“分節化”して解説してあり、また各泳法を専門とするトップスイマーたちの特徴的な泳ぎ方についても細かく記されている。
ある動作を言葉だけで説明されると、読み手としてはイメージが湧きにくく難しいが、本書は動作の微妙な違いがわかるよう何枚もイラストを並べたり、矢印や線を多用し、イラストとの相乗効果により出来る限り読者がイメージしやすいように配慮されて書かれているのが感じられる。
しかし、これらは筆者が提示したい“ビルド”を解説するうえでの布石に過ぎない。筆者は、今までほぼ“根性論”で成り立っていた泳ぎのトレーニングを、まずは科学的知見を踏まえ分析・分節化し、次に“パズルのピース”状になった1つひとつの動作を組み立て再構築し、できあがったその“一連の動作=泳ぎ方”を繰り返し練習することで個人に合った泳ぎを獲得できると確信しており、この過程を“ビルド”と称し、今後はそれを目指す方向へ指導方法を切り替えていかなければならないと提示している。
そして、筆者はあくまでこの考え方は若者や競技者だけのものではなく、中高年の水泳愛好家たちにも適用できると考えており、本書の後半は中高年のための水泳プログラムなども記載されていて、どの世代が読んでも納得できる内容となっている。
(藤井 歩)
出版元:日本放送出版協会
(掲載日:2012-10-16)
タグ:水泳
カテゴリ 指導
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泳ぐことの科学
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じょうずになろう およぐこと
宮下 充正 加古 里子 武藤 芳照
月刊トレーニング・ジャーナル連載「水泳の医学」の執筆者である武藤氏が文を書き、工学博士であり技術士でもあり、絵本の作品も多い加古氏が絵を担当、そしてお馴染みの宮下氏が監修といった三拍子揃った制作陣による絵本である。しかし、絵本とはいっても内容は科学的であり、絵を楽しみながら「およぐこと」に関する理解を深め、泳げない人は泳ごうという気持ちに、泳げる人は子どもをこうして教えようという気持ちにさせる。つまり、大人でも十分読める本となっている。とくに指導者には「すいえいのこうか」の頁や「すいえいれんしゅうのやりかた」「およぐときのちゅうい」などの頁のほか、宮下氏の「解説」をよく読んでいただきたい。
水泳は誰にでも楽しめるスポーツであり、いざというときには人を助け、自らを助けるものである。また、最近は単なるスポーツとしてではなく、障害者や妊婦のための水泳も盛んに行われるようになってきた。
水泳については誰でもよく知っているように思うだろうが、子どもと一緒にこの本を読めば、改めて教えられること、気をつけねばならないことなどがいくつもあることを知るだろう。
付け加えれば、宮下、武藤両氏とも水泳部に属してプールで泳ぎ込んだ人であり、現在も日本の水泳界の指導者として活躍されている。なお、この本は「じょうずになろうシリーズ」の1冊で、続刊として「じょうずになろう なげること」「じょうずになろう うつこと」などが予定されている。
宮下充正監修、加古里子絵、武藤芳照文
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:評論社
(掲載日:1981-10-10)
タグ:水泳
カテゴリ 運動実践
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水泳と健康 医者からのアドバイス
ジェームス・T・アラダイス 矢野 成敏
月刊トレーニング・ジャーナルで武藤芳照氏が連載「水泳の医学」(単行本としてブックハウス・エイチディより刊行)で水泳の医学面を述べられたが、本書は1972年にイギリスで出された、医師でありコーチでもある著者によるものであり、訳者もまた医師でありコーチで、かつ日本水泳連盟科学技術委員である。
健康とは心身両面から成るものであるが、本書は「第I部からだ」「第II部こころ」の2つに分けられ、両面からスイマーへのアプローチがなされている。
第I部では感染症、月経、貧血、筋肉痛、平泳ぎ膝などスイマーによくある障害について、原因・症状・治療・予防・水泳(泳いでよいかどうか、泳ぐならどうするか)の5項目別に述べられているほか、肥満症、アルコール、喫煙、日射病、ストレス、練習時間などについても有意義なアドバイスが加えられている。
第I部が医師としての立場を中心に書かれているとすれば、第II部はコーチとしての立場から書かれているといえよう。「トップクラスのコーチのすばらしい特徴は、その人の個性である」「優秀なコーチとしての理想的な性格というものはない。(中略)だがそのコーチたちに共通で目立つ点は、スイマーに普通の身体的障害をのりこえさせるような何か電撃的なものを注入する能力である」けだし名言が続く。著者の温かい洞察力が光る書といえる。
ジェームス・T・アラダイス著 矢野成敏訳
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:績文堂出版
(掲載日:1982-08-10)
タグ:水泳
カテゴリ スポーツ医科学
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水泳療法の理論と実際
宮下 充正 武藤 芳照
編者のひとりである武藤氏には、小社刊の『水泳の医学』という著書があるが、本書は24人の執筆陣によって「医学的治療や予防を目的として水泳を行う場合の指針となるよう」まとめられたもの。全体は16章に分けられ、「水泳運動の特性」「水中運動時の生体内変化」というバイオメカニックな面、運動生理学的な面を冒頭に置き、以下乳幼児、妊婦、喘息児、脳性まひ児、自閉症児、身体障害者、脳神経疾患、心疾患児、循環器疾患、呼吸器疾患、骨・関節疾患、皮膚疾患、健康と体力の保持・増進のための水泳、そして水泳中に発生する疾病と事故の原因といった章が続く。図表、写真もよく整理され、各章における水泳療法について「その適応と禁忌、目的(意義)、効果、国内外における現況、指導手順、注意と問題点等が理解されやすいよう」(序)配慮されている。
水泳は、競技スポーツやレクリエーション・スポーツ、教育のためのスポーツのみならず、このように、健康・体力の保持・増進、疾病・障害の治療・予防に用いられている。読者も新聞、雑誌、テレビなどでさまざまな水泳の現場を垣間みたことがあることだろう。しかし、これまではこのように、1冊にまとまったテキストがなく、水泳療法の全体を捉えることが難しかった。本書の刊行により、一般臨床医はもちろんのこと、運動生理学やスポーツ医学の研究者、そして現場で指導にあたる水泳指導者、社会体育関係者などが正しく水泳療法の理論と実際を把握できるようになったといえよう。
競技レベルにおいてもこれらの知識を有していることは有益だろう。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:金原出版
(掲載日:1984-07-10)
タグ:水泳療法
カテゴリ スポーツ医科学
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エンデュランストレーニング
トレーニング科学研究会
本書では、“局所的持久力や全身的な持久力の改善を目的として行うトレーニング”をエンデュランストレーニングと定義している。
様々なスポーツで走り込みなどのエンデュランストレーニングを行ってはいるが、目的をしっかり把握してトレーニングをしているアスリートやコーチは多くないと感じる。それどころか、非合理的な根性論が蔓延し、トレーニングはきつくなくてはいけない、あるいはきつければよいという、時代錯誤な考えが根強く残っている。ただ単に時間や距離を多くこなすだけのエンデュランストレーニングでは、パフォーマンスの向上につながらないだけでなく、障害のリスクを高めてしまう。
本書では、エンデュランストレーニングを科学的に分析し、論じている。長距離走、スピードスケート、競泳をはじめとして15種類の競技スポーツにおけるエンデュランストレーニングの現状と科学的考察や、暑さや寒さとの関係、加えて幼児やマスターズの選手のエンデュランストレーニングについても書かれている。
18年も前の本ではあるが、エンデュランストレーニングの科学の土台が紹介してあり、そのアプローチは現在においても古さを感じさせない。
(久保田 和稔)
出版元:朝倉書店
(掲載日:2013-01-22)
タグ:エンデュランストレーニング 長距離 スケート 水泳
カテゴリ トレーニング
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患者指導のための水と健康ハンドブック 科学的な飲水から水中運動まで
武藤 芳照 水と健康医学研究会
日常生活の中でも密接な関係にある、水と身体を関連づけて述べた本である。
私がとくに有益だと感じた部分は、MRIの画像種類の違い、水と脳梗塞や心筋梗塞との関連、ミネラルウォーターの区別などである。Q&A方式での内容となっているため理解もしやすいことが読みやすさにつながっている。
様々なドクターが執筆されているので文面もバラエティに富み、そういう部分でも楽しめた。トレーナーの方々でも水に関わる業務があるのなら、読んでおいて損はない。
(河田 大輔)
出版元:日本医事新報社
(掲載日:2013-01-28)
タグ:水分補給 熱中症
カテゴリ スポーツ医科学
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東ドイツの水泳教程
ゲルハルト レビン 福岡 孝純 古橋 廣之進
知らないことを知るという。知れば知るほど、自分が知らないことを知らされる。比較的よく知っていると思っていても、そのことを人にわかりやすく説明したり、文章に書いたりするのは難しい。スポーツについても、仮に10年間やったところで、そのスポーツが「わかった」わけではない。経験を通じて得たものは語れても、体系立てていうのは大変なことである。
この本を読んで痛感させられたのは、水泳について、これほど緻密に、城を築くようによく書けたものだということだ。訳者もあとがきでこう記している。
「その記述は正確をきわめ、ブロックを一つひとつ積み上げるように精緻に行われている。非常に几帳面、かつオーソドックスになされている解説は、ややもすると視覚的な情報に慣れすぎているわれわれ日本人にとっては丁寧すぎる印象さえある。しかしこのようにしてのみ、客観的、かつ正確に運動の描写や解説が行われ得るといえよう」
全体317頁で図は154点。どちらかというと記述中心の本である。しかし、非常にわかりやすいし、「水泳」そのものが単にスポーツとしてのみでなく、人間の文化的所産として感じられるところまで描かれている。これは、著者の筆力の賜としたいいようがない。
著者は、東ドイツの現場で最先端にいるコーチで、日本でも出版された『東独の子ども水泳教室』の著者でもある。一言でいえば、この本はその著名コーチが書いた競泳をはじめとする水泳に関する専門書である。「とかく我が国のこの種の本が写真分析によるフォームや泳法などに関する形態的な記述で、長期的トレーニングの組み立てや構成が不足気味であるのに対し、本書は水泳のトレーニングを年齢や経験、パフォーマンスにより段階的に分類し、能力強化のプログラムを分析し、総合的、システマティックにとらえているところに特長がある」(訳者あとがき)。
確かに日本では、ビデオや写真やコンピュータなど視覚で捉える機材が豊富になり、ややもすると私たちは映像のほうがわかりやすいと思いがちである。しかし必ずしもそうではないし、むしろ逆に活字のほうがより正確、緻密にわかることもある。至難の技とはいえ、こうも優れたものをみせられるといかに自分が怠慢であるかを知らされる。
簡単に各章を紹介すると(主な目次の項参照)、第1章では東ドイツの水泳の現状、組織的関係と担当分野などについて、第2章では、水泳の生理・生物学的特性、トレーニングでのスポーツ医学面について、第3章では、有史以来の主としてヨーロッパに着目した水泳の歴史、その訓練法の発達について、第4章以下第7章までは競泳、飛び込み、水球、リズム水泳(シンクロナイズド・スイミング)の4種目における技術、基本訓練、指導法、トレーニングなどについて詳細に記されている。そして、第8章では、競技ではないレジャー・スポーツ、レクリエーションとしての水泳について、第9章ではドイツ水泳スポーツ連盟の競技規定についてまとめられている。
本書の全体を少しでも感じ取っていただくためにキーになる部分を引用しよう。
「『水泳の基本訓練』という概念は東ドイツで20〜30年前に生まれ、特定方法論的問題が基本訓練の目的、課題、内容、基本姿勢の中心となった。/水泳の基本訓練は水中でのスポーツ指導を目的とし、幅広い応用範囲(就学前、学校、競技、レジャーとレクリエーション、職場、水難救助)をもち、2段階に分かれて泳げない人や泳げる人に方向づけた教育を行う。/競技スポーツにおいても最高のパフォーマンスをつけるための長期的継続的構成は次のように決まっている。第1段階──基礎トレーニング 第2段階──強化トレーニング 第3段階──発展トレーニング 第4段階──ハイパフォーマンス・トレーニング(中略)基本訓練の第1段階には7歳くらいの子どもに対する競泳トレーニングの試みが入っており、これは第2段階(バッククロールとクロールキックの習得)へとつながる。長期的トレーニングでは第2段階のほうが内容的に中心となる」(第4章の2.競泳の基本訓練」より)。
いわゆるペリオダイゼーションの考え方である。東ドイツや共産圏諸国における理論と実際は少しずつ紹介されるようになり、それまでは、秘密のベールにおおわれているあまり、いろいろなことがいわれたものだが、こういった書が読まれることで、なぜ共産圏が強いのか、その計画性と段階的指導の緻密さに納得させられる。それは、共産圏だからできるということではなく、やりよう、考えようによっては日本でも十分に可能なことであろう。水泳関係者でなくともヒントが多く得られる本である。
主な目次
1. ドイツ民主共和国における体育とスポーツの分野での水泳スポーツの意義
若い世代の教育のために水泳スポーツが有する意義/水泳スポーツの種目とその位置づけ
2. 水泳が人体に及ぼす影響
生理学的および生物学的特性/水泳トレーニングにおけるスポーツ医学的特性
3. 水泳の歴史についての考察
人間社会における水泳の発達/水泳スポーツの発達/水泳基本訓練における指導法の発達
4. 競泳
泳法、スタート、ターンの発達/競泳の基本訓練/水泳の基本技能の養成(基本訓練の第1段階)/第2段階/競泳の指導法/競泳の基礎トレーニング
5. 飛び込みの基本訓練と基礎トレーニング
一般の飛び込み/飛び込みの基本訓練/飛び込みの基礎トレーニング
6. 水球の基本訓練
専門的な水泳技術/ボール技術/水球の専門技術の指導法/戦術の原則/水球の基礎トレーニングの注意
7. リズム水泳の基礎訓練
シンクロナイズド・スイミングとバレエ水泳の技術/シンクロナイズド・スイミングの技術的基本訓練/リズム水泳の指導法/リズム水泳の基礎トレーニング
8. レジャー・スポーツ、レクリエーションとしての一般の水泳
器具を用いない一般の人々の自由時間の水泳/器具を用いる一般の水泳/ユーモラスな水泳と飛び込み/複合競技/水中でのゲーム/一般の水泳の練習実施のための運営と方法上の注意
9. DDRドイツ水泳スポーツ連盟の競技規定について
一般競技規定/競泳の競技規定/飛び込みの競技規定/水球の競技規定/以下略
(清家 輝文)
出版元:ベースボール・マガジン社
(掲載日:1986-10-10)
タグ:水泳 飛び込み 水泳 シンクロナイズドスイミング
カテゴリ 指導
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プールウォーク超入門
高橋 雄介
「プールで歩き始めた」「始めようと思う」そういう話をよく耳にする。それは私が鍼灸接骨院に勤める傍ら、プールがあるスポーツクラブにもトレーナーとして行っているからだろう。
本書は、そんなときに簡単なアドバイスができるようになる一冊だ。私が会う「プールで歩く」と仰る方々の話を聞くと共通点がある。膝が痛くて医者に行ったら運動を勧められた。陸上で歩くと負担が大きいからプールへ。大半がこれだ。
また、その多くの方が運動初心者と言っても過言ではない。ならばプールでの歩き方、つまりプールウォークを運動として知っているのかというと、これについても理解が深いわけではない。
本書は超入門とあるように、内容は至ってシンプルである。正直に言ってしまうと、トレーナー目線で読み始めた私にはあっさりしていて、拍子抜けするくらいだ。ただ、運動初心者の方にはそれがちょうどいい。読みやすく実践しやすい内容の本書は、プールウォークのコツを知り、運動に慣れていただくためのきっかけになってくれるはずだ。
ちょうど本書を読み進めている間に、膝痛を持つ患者様で、なおかつプールウォークを長年実践されている方を治療する機会があった。その方に、本書に目を通していただくと「いろいろメニューがある中で、この本でいうウォーミングアップと書かれた歩き方をしている。姿勢なども写真付きでわかりやすい。地上で行うストレッチもあるのがよい」そう仰っていた。
そのとき、これが本書を必要としている人の生の感想だということがわかった。実施しているメニューを写真で見直すことができ、新しいメニューを知ることができた。この方にとっては目から鱗の本なのである。
ここでは膝痛の話ばかりしてしまったが、美脚やメタボ解消などプールウォークの効果は多岐に渡る。それらの願いを叶えようとする方の、運動や身体の知識を得るきっかけとなるのが本書になるであろう。
ただ1つ、プールウォークさえやっていればよいという勘違いはしてほしくない。プールウォークの延長で、地上での運動に興味を持っていただけたらというのが、スポーツクラブのプール利用者と関わって感じる、トレーナーとしての私の意見だ。
(橋本 紘希)
出版元:東邦出版
(掲載日:2014-11-27)
タグ:ウォーキング 水中運動
カテゴリ 運動実践
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最先端泳法『フラットスイム』でクロ-ルがきれいに速く泳げる!
高橋 雄介
指導経験を多く持つ著者が、研究を重ねて辿り着いた泳法を紹介する。2ステップからなり、まずは呼吸のコツなど初心者がぶつかりがちな課題の対策を丁寧に解説していくことによって「きれいな」泳ぎ方を習得させる。それから、「速く」泳ぐためのテクニックやトレーニングにつなげている。
写真や図が多用され、「お手本」を見せたい際も参考になる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:東邦出版
(掲載日:2013-04-10)
タグ:水泳 クロール
カテゴリ 運動実践
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歩くだけで若返る! プールウォーク超入門
高橋 雄介
プールでのトレーニングやリカバリーは、トップスポーツに限らず一般スポーツ愛好者にも浸透してきている。屋内プールも身近にあるものの、実際に行ってみて、何をどうすればよいのかで詰まってしまう人も多いのではないだろうか。そんな初心者のための一冊だ。
水中だとどんな効果があるかをわかりやすく紹介した上で、ウォーキングから、チューブなどを使ったエクササイズまで強度別に解説。どの筋肉に効いているかや正しい姿勢が一目でわかるようになっている。
自分でトレーニングを行う人はもちろん、チームのコンディショニングに取り入れてみようというときにも参考になる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:東邦出版
(掲載日:2013-12-10)
タグ:水中運動
カテゴリ 運動実践
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誰でも1km泳げる! がんばらないクロール
髙橋 雄介
「プールに行かなくてもいい」。中央大学水泳部ヘッドコーチを務める高橋氏はその言葉通り、無理に水に入らなくとも、通勤時や入浴時にも可能なトレーニングを豊富に提示する。さらに、氏が提唱する「フラットスイム理論」に基づいた水中でのエクササイズや呼吸法が続き、泳法について詳しい説明が始まるのは4章に入ってからだ。
実はそれこそが1km泳げるようになるコツで、ゆったりとした気持ちで手脚を動かしたほうが、疲れにくくきれいに泳ぎ続けられるという。最新の理論を、わかりやすくまとめている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ソフトバンククリエイティブ
(掲載日:2012-02-10)
タグ:水泳 クロール
カテゴリ 運動実践
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夢を喜びに変える 自超力
松田 丈志 久世 由美子
このような成功の物語を読んで思うのは、同じような努力を積み重ねたにもかかわらずここにたどり着けなかった者たちのこと。たぶん、いるはず。
チャンピオンスポーツの無慈悲な部分であるのだが、チャンピオンになれるのは基本ひとり。それ以外の者たちとチャンピオンの差は、誰かが勝って、誰かが負けてみないとわからない。そして負けた者たちの物語が分からないので、結局のところ、差は分からないまま。なので、成功の秘訣として役に立てようとして読むのではなく、成功物語エンタテイメントとして読むくらいがちょうど良いのではないかと思う。
スポーツの成功に向けた取り組みは、実生活に活かせる部分が多くあるのだが、それがそのまま生かせるかというと疑問符が付く。スポーツは、やることが決まっている、結果を出すべき大会も決まっている。実生活は、やることは無数にあり、生活における結果ってなんだろう?
水泳という種目では、泳法が決められ、泳ぐ方向が決められ、一斉にスタートし、順位がつけられ…と、いろんな制限によりやることが決められていく。生活をプールの中に無理やり当てはめるならば、どの方向に泳ごうが、ボールを投げようが、何m潜ろうが自由な状態だ。そんな状況で順位や成功はどのようにして決まるのだろう。
彼らがやっていることは、やれることを、とことんやっているということである。やれないことには目もくれず。そのことから得られる実生活に活かせる学びとしては、「制限をかける」とか「限定する」とか、流行の言葉でいえば「選択と集中」ということになるのではないかと思う。
そしてそれを一言に昇華させると「本気」になるのではないかと思う。
目標を掲げ、本気になって取り組んできた二人の物語は、心を奮い立たせてくれます。
目標があっても一歩踏み出せていない人は是非ご一読を。
(永田 将行)
出版元:ディスカヴァー・トゥエンティワン
(掲載日:2018-04-28)
タグ:水泳 コーチング
カテゴリ 指導
CiNii Booksで検索:夢を喜びに変える 自超力
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闇を泳ぐ 全盲スイマー、自分を超えて世界に挑む。
木村 敬一
目の病により幼くして全盲となった著者が、幼少期からアメリカでトレーニングを積む現在(コロナ禍により2020年に帰国)までの歩みを振り返る。家族や友人やコーチ、出先で行き合った人とのエピソードは、木村氏の飾らない人柄が伝わってくる。木村氏にとって水泳は、健康で文化的な生活を送るための「武器」の1つだという。ロンドン、リオでの挫折もあったが、水泳は間違いなく木村氏の人生を彩っている。なお、本書が発行された直後の東京パラリンピックにて、悲願の金メダルを獲得した。本書を読んだ後に大会アーカイブを見ると、よりくっきりと見えるのではないだろうか。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ミライカナイ
(掲載日:2021-12-10)
タグ:水泳
カテゴリ 人生
CiNii Booksで検索:闇を泳ぐ 全盲スイマー、自分を超えて世界に挑む。
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平泳ぎが速くきれいに泳げるようになる!
高橋 雄介
平泳ぎが泳げるようになるための 4段階で構成されている。まず、ゼロから始めるという見出しがついた一連のメニューでは、陸上での歩き方、ジャンプなどを紹介。パート 2 では泳ぎ初めから、泳いでみての疑問、悩みに答える形で長く泳げるような方法を伝える。パート 3 では、速く泳ぐためのテクニックとして、水をキャッチする方法など身体の使い方が紹介される。パート 4 ではさらに速く泳ぐためのエクササイズが収録されている。DVDつき。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:高橋書店
(掲載日:2008-08-10)
タグ:水泳 平泳ぎ
カテゴリ 運動実践
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フラットスイム もっときれいに長く速くクロールが泳げる
高橋 雄介
水着の進化に伴って、泳ぎのスタンダードも進化していく。著者は「水面に対してフラットな姿勢をできる限り長くとり続けることが速い泳ぎにつながる」と考え、姿勢づくりに注目して泳ぎを指導するようになった。最新のフラットスイム理論を紹介する世界初の著作とのことである。まず水中ウォーキングについての解説がある。これは姿勢づくりを学ぶためのエクササイズである。そして水をかく感覚、キックの方法など、丁寧なビギナー向けの上達方法が紹介される。また、クロールで泳ぐときに直面する悩みに対応する練習方法とトレーニングも、豊富で美しい写真を用いて紹介。最後には、きれいに速く泳ぐためのさまざまなテクニックを解説している。DVDつきで、たとえば「キックは蹴り上げポイントがある」など、動画で確認することが可能となっている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:永岡書店
(掲載日:2008-11-10)
タグ:水泳 クロール
カテゴリ 運動実践
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平井式アスリートアプローチ 北島康介育ての親が明かす心の交流術
平井 伯昌
コーチとはいかにあるべきか。北島康介選手を始め、数々のトップスイマーを育成してきた平井氏が、日々どのようなことを考えているかをまとめたもの。水泳に情熱を注ぎ込み、スポーツバイオメカニクスなど科学的な知識や歴史小説、深夜に及ぶ水泳談義など、あらゆる分野や人から吸収しようという姿勢を示し続ける。なおかつ選手と腹を割って向き合う。選手たちがハードな練習ができるのは、コーチとの信頼関係があってのものである。
コーチは、これまでの経験、記憶、学んだことをもとに、ひたすら考えつづける。プールサイドを歩きながら考えを整理していくこともあるそうだ。そこから導かれる結論を、わかりやすく伝える。それを受けて選手は結果を出すのである。コーチングは生半可な覚悟ではできないことがよくわかるが、平井氏は「コーチングは楽しい」と締めくくっている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ベースボール・マガジン社
(掲載日:2009-11-10)
タグ:水泳 コーチング
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闇を泳ぐ 全盲スイマー、自分を超えて世界に挑む。
木村 敬一
全盲のパラ水泳選手の幼少期から中学高校、大学、そして27歳からアメリカへ拠点を移し、現在に至るまでの細かい記憶を記した一冊。思っていた以上に早い段階からいわゆる体育会系な厳しい世界で努力をしていたことがうかがえます。
途中、コラムが挟まれていて、筆者ならではの感覚に触れることができました。見えない人へのサポートについて、便利になるほど不便なもの、障害者の暮らしの日米比較など、ユニークな文章の中にメッセージが込められているように感じました。
2020年の東京パラリンピックが延期になったというところで、本書は終わっています。延期されて2021年に行われた東京パラリンピックでは、100メートルバタフライで金メダル、100メートル平泳ぎで銀メダルを獲得。
タイトルの『闇を泳ぐ』、この4文字に筆者の人生が込められていて、これからの活動に注目していきたいと感じました。
(山口 玲奈)
出版元:ミライカナイ
(掲載日:2022-05-13)
タグ:パラ水泳
カテゴリ 人生
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