運動とスポーツの生理学
北川 薫
体育・スポーツ・健康科学テキストブックシリーズと題されたその第1巻。
この分野では著名な市村氏という編集者が自ら興した出版社の最初の書でもある。本文は97頁で、比較的「薄い」本であるが、この薄さが逆によい。
運動生理学の本は「3頁読むうちに眠くなる」と言った人がいるが、大事な分野を面白く、要点をわかりやすく解説する本は稀であるのも事実。
運動生理学と解剖・機能解剖は不可欠であるのに、入門者用の好書が少ない。その意味で、この本はコンパクトに基礎がまとめられていて好感が寄せられる。どんな本も読まれなければ意味がない。少しずつでも、また必要に応じて読むため、そばに置いておきたい本である。
(月刊スポーツメディスン編集部)
出版元:市村出版
(掲載日:2001-11-24)
タグ:運動生理学 入門
カテゴリ 運動生理学
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からだを動かすしくみ 運動生理学の基礎からトレーニングまで
中本 哲 井澤 鉄也 若山 章信
大学、短大、専門学校で運動生理学やスポーツ生理学の講義経験から「用語が理解できない」「今どこの部分を勉強しているのかわからない」「今の内容はどこに関連しているのかわからない」という声に応えようとしてまとめられた1冊。
従って、新しい内容というより、基礎をできるだけ簡潔にまた必要なことはもらさないようにという配慮がなされている。
「3頁読めば眠れる」というこの分野の本は、読む側の問題もあるが、書く側の問題もある。それでなくても本は読まれない時代。これから各方面で「読ませる」努力が必要になっていくだろう。
中本 哲、井澤鉄也、若山章信著 B5判 138頁 2001年1月22日刊 2500円+税
(月刊スポーツメディスン編集部)
出版元:杏林書院
(掲載日:2001-12-02)
タグ:生理学 トレーニング
カテゴリ 運動生理学
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動作の意味論 歩きながら考える
長崎 浩
動作に関わる本である。しかし、普通の運動生理学や医学の本というより、哲学的な視点から人間の動作を理解するための本という感じである。正直に言うと、内容や文章で用いられている語句は難しい。私見ではあるが、自分が身体を動かすときにはこんなことを考えて動く必要はないideaばかりなので、アスリート自身が読むような本ではない。どちらかというと、身体運動を研究したり分析したりする必要のある、運動指導者や医療関係者が読むための書籍である。
具体的には、神経系と運動器系がどのように人間の運動・動作・行動を成しているのかについて、エビデンスを用いたり、過去の著名な研究者の文献などを引用しながら広く書かれている。ただ、初めに言ったとおり、哲学的な内容になっているため、普通の身体に関する本として読むと理解に苦しむ部分がある。運動生理学や医学的な知識を得るためではなく、もっと根本の「動作とは何か」という部分で見識を広めるために読むとよいと思われる。
個人としては、第7章の「脳は筋肉のことなど知らない」と第8章の「日常動作が壊れるとき」が興味を引いた。普段、医学的知識を得ることが常の私にとって、「中枢神経系が筋肉のことを知らない」という観点は非常に独特であったし、8章に登場するブルンストロームやボバースの評価と治療についての内容はとても勉強になった。
時間を見つけ、何度も何度も読んで理解を深めるのもよし、自分の興味のある章のみを読むのもよしの作品となっている。
(宮崎 喬平)
出版元:雲母書房
(掲載日:2011-12-13)
タグ:運動 哲学 運動生理学
カテゴリ 人生
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筋肉メカニクスとトレーニング技術
エバレット アーバーグ 加藤 清忠 岡田 純一 長谷川 伸 渡辺 英次 寺田 佳代
本書はタイトルの通り、普通のトレーニングのみが書かれている本ではなく、解剖学的構造と関節の動き、効果的なエクササイズ選択法、適切なトレーニング技術、プログラムデザインなどが記載されており、トレーニングを始める前にできれば知っておきたい知識が書かれている。
今までのトレーニング本とは一味違い、コアについての解剖や説明があり、メインのトレーニングに関してもすべての種目でスタビライゼーションと呼吸法についての表記がある。トレーニング時の図に関しても筋肉が透けて見えるような図でリアリティがあり、どの部分を使っているのかが非常にイメージがしやすい。
全体を通して専門的な言葉が多いが、トレーニング従事者には問題なく理解できるであろう。トレーニーにとっては少し難しいが、読めば身体についての理解が深まり、より効果的なトレーニングができること間違いなしである。
(三嶽 大輔)
出版元:西村書店
(掲載日:2012-01-18)
タグ:アスレティックトレーニング 筋 運動生理学
カテゴリ アスレティックトレーニング
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高血圧の常識はウソばかり
桑島 巌
本書はタイトルの通り、我々にもなじみの深い血圧、とくに「高血圧」について書かれた本である。「血圧は病院で測るもの」という認識ではなく、現在では自動で計測できる血圧計が一家に一台あっていつでも測れるというように、血圧は身近なものになった印象をうける。また薬剤の普及により、高血圧自体の「本当の怖さ」を我々一般人はあまり認識できていない。筆者は高血圧に長く関わった臨床医、研究者の立場からわかりやすく「血圧」について解説している。
血管を車の通行量と道の狭さでたとえる。「白衣高血圧」よりもサラリーマンの約3割が該当するという、仕事中のストレスにより血圧が高く、仕事以外の時間は血圧が低い、いわゆる「職場高血圧」のほうが現代人には問題が多い。血圧上昇に関わるホルモンの役割と薬剤の効果など、これまで常識と思われた部分を最新の研究をレビューしながら、誤解を解くように新しい知見を解説されている。
学生時代に生理学や病理学などで血圧については学んできていて、「いまさら…」と思われるトレーナーや治療家の方々にこそ、ぜひ読んでいただきたい一冊である。
(泉 重樹)
出版元:朝日新聞社
(掲載日:2012-02-07)
タグ:血圧 生理学
カテゴリ 医学
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アナボリックステロイドとはいったい何だ
吉見 正美
スポーツで決して行ってはいけない不正の1つにドーピングがある。オリンピックや世界選手権などでメダル剥奪、出場停止といった話は毎回のように出てくる。ドーピングは検査と追う側と追われる側の歴史でもあり、情報が出てしまえば相手に裏をかかれてしまう。
しかしドーピングにも禁止物質や禁止方法など複数あるが、それらが身体にどういう影響があるのかきちんと語られている書籍は少ない。本書では筋肉増強剤として知られている、アナボリックステロイドについて述べられている。
ドーピングを行っても必ず勝利が約束されるわけではなく、その不確実な勝利の代償として、ドーピングは確実に身体を蝕む。勝利を欲するあまり、悪魔に心を売り渡してしまわぬように、倫理観のトレーニングも必要である。
近年は個人輸入をしたサプリメントや市販薬、漢方薬でドーピング違反に問われることも多くなってきている。競技者だけではなく、われわれコーチも気をつけなければならない。
(澤野 博)
出版元:体育とスポーツ出版社
(掲載日:2012-02-15)
タグ:ドーピング 生理学 倫理
カテゴリ スポーツ医科学
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トレーニングをする前に読む本 最新スポーツ生理学と効率的カラダづくり
石井 直方
本書は1991年から連載してきた身体関連のコラムを書籍にまとめたものを、文庫化したものだ。それでも最新と冠しているのは、研究の最前線にいる著者が適宜加筆しているためだ。扱うトピックはダイエットなど一般スポーツ愛好者の興味の大きい分野が主だが、記述は分子レベルまでおよぶ。これまで専門的にスポーツ科学や運動生理学を学ぶ機会のなかった人にとって、基礎となりうる一冊だ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:講談社
(掲載日:2012-08-03)
タグ:トレーニング 生理学
カテゴリ スポーツ医科学
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運動の生理学 新版
P.V.カルポビッチ W.E.シニング 石河 利寛
この書は、運動生理学の分野では権威があり、最初に訳本が出されてから17年が過ぎているが、1976年に新版として、内容が新しくなった。
記述も膨大で、索引も参考文献も完備されていて、運動生理学を学ぼうとする人には使いやすい。ただし、この書を読むには、カルポビッチ、シニング両博士の序文にもあるとおり、基礎生理学の知識があったほうがよい。体育を専攻する学生だけでなく、トレーニングを考える人すべてに、一度は目を通し、疑問が生じたときの参考書として使っていただきたい書である。
P.V.カルポビッチ、W.E.シニング共著、石河利寛訳
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ベ-スボ-ル・マガジン社
(掲載日:1979-10-10)
タグ:運動生理学
カテゴリ スポーツ医科学
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エネルギー代謝を活かしたスポーツトレーニング
八田 秀雄
運動は全て有酸素運動である
われわれ人間はエネルギーを補給することによって身体活動を営んでいる。そして、このエネルギー補給の中でとりわけ重要なのが酸素補給である。筆者は、この酸素がエネルギーを生成する過程について「糖が分解されて、ピルビン酸になり、それがミトコンドリアのTCA回路に入って、ATPが作られました。(中略)そして、TCA回路──電子伝達系と反応が続き、ATPが作られます。このとき酸素が必要になります」と解説する。そして、酸素はミトコンドリアでATPを作る際に、反応の仲立ちをする働きがあると言う。
ここまでは従前の知識と変わりはない。しかし、ここからが違う。筆者は、身体活動している限り強度に関係なく酸素の仲立ちは必ず行われていると言うのである。ん?
そこで学生時代を思い出して、運動とエネルギー供給の関係について簡単に復習してみよう。運動時のエネルギー供給には3つの方法があって、1つはATP-PC系。この供給機構でまかなえる運動時間は7秒であった。次に反応は解糖系に移り、33秒がこの機構でまかなえると言われた。そして、その後は酸化系のエネルギー機構、つまり有酸素運動となるわけだ。従って、前者の7秒+33秒は無酸素運動だとわれわれは学生時代に教わったわけだ。
ところが筆者は、たとえ最初の7秒間の全力運動でもエネルギー供給機構はATP-PC系だけではなく、ほかのシステムも働いていると言う。
「ヒトが生きているということは、糖や脂肪から酸素を消費してATPを作っているということです。それは運動中でも同じです。全ての運動は有酸素運動なのです。ダッシュも無酸素運動ではありません」 うーん、これは大変新しい解釈と言ってよいでしょう。
乳酸は疲労物質ではない
疲労の研究は大変古くから行われているが、スポーツ競技場面においてはパーフォーマンスを低下させる原因となるので、現在でもスポーツ科学の中心的テーマの1つである。しかし、この疲労の原因と考えられている物質については昔から乳酸が常識であった。
しかし、筆者はここでも「乳酸は疲労に無関係ではないが、高い強度の運動における疲労、特に疲労困憊を、乳酸による体内の弱酸性化だけで説明するのは不適当である」と書いている。
そして、本当の原因は「高い強度の運動でクレアチンリン酸がなくなりリン酸が蓄積することが、疲労に大きく関係している可能性がある」と述べ、さらに「カリウム、カルシウムなど、疲労は多くの要因が関係していて、1つの要因だけで決まるわけではない」と結論づけている。
筆者は、このようにスポーツをする者にとって今まで常識とされていた知識に対して「生理学的視点を持ちながら生化学的に考える」ことによって新たな結論とそれに基づいた新しいトレーニング方法を提案することに意欲的だ。さらに「一般の方はテレビなどでスポーツ観戦をするときに、より面白くなるということで読んでいただければいいかと思います。」という肩の力が抜けたコメントにも好感が持てる。
大学院生やこれからスポーツ科学に興味を持つ人には、格好の運動生理生化学の入門書としてお勧めしたい一冊である。
(久米 秀作)
出版元:講談社
(掲載日:2004-06-10)
タグ:生理学 乳酸 代謝
カテゴリ スポーツ医科学
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健康運動プログラムの基礎
北川 薫
健康運動を科学的に考えるうえでの一助となるこの本は、中京大学大学院研究科運動生理学研究室にて研究をまとめた研究者が博士論文を基礎にして執筆したものを、同研究室の北川教授が編集している。副題は『陸上運動と水中運動からの科学的アプローチ』。北川教授が執筆した第1章「健康と運動」に始まり、第2章以下、陸上運動と水中運動の2部構成によってまとめられている。
本書では、「健康とは身体的、精神的および社会的に完全に良好であって、単に疾病や虚弱ではないというだけではない」という1946年に作成されたWHOの定義に触れ、運動を身体的側面からだけでなく、精神的、社会的側面を含めて考えるべきだと主張する。加えて、ストレッチ体操やマラソンなどが社会一般ではその特性が理解されずに混同されている点を挙げ、体力への理解も健康づくりには不可欠であると記している。
運動をするうえで、まずは個々人が必要とする体力、理想とする健康をしっかり把握する必要がある。本書が示す科学的な根拠は、身体、精神の両面を向上させる健康づくりに役立つものとなるだろう。
2005年6月13日刊
(長谷川 智憲)
出版元:市村出版
(掲載日:2012-10-09)
タグ:健康 運動処方 生理学
カテゴリ スポーツ医科学
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究極のトレーニング
石井 直方
著者は石井直方・東京大学大学院教授、理学博士。石井氏は運動生理学、トレーニング科学を専門としている。副題は「最新スポーツ生理学と効率的カラダづくり」。
本著は健康、運動、トレーニングなどについて、『健康体力ニュース』(健康体力研究所刊行)の冊子のコラムで、1993年から連載してきたものを再編集している。
その中から66編を選択、テーマごとにまとめている。章に分けて紹介すると、1章・筋のさまざまな性質を知る、2章・筋肉と運動の仕組みを知る、3章・健康と運動を科学する、4章・正しいトレーニング・新しいトレーニング、5章・ダイエットとサプリメント、6章・素質・体質を科学する、など内容的には広い範囲を網羅している。多少難しい内容もあるが、実生活や運動・トレーニングの現場での応用を考慮して書かれている。
自身もボディビルミスター日本優勝、世界選手権で3位の実績を残す。そんな著者が筋肉・筋力への関心を導くトレーニングバイブルである。
2007年8月28日刊
(三橋 智広)
出版元:講談社
(掲載日:2012-10-12)
タグ:筋の生理学 トレーニング 運動 サプリメント
カテゴリ トレーニング
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乳酸と運動生理・生化学 エネルギー代謝の仕組み
八田 秀雄
医科学の研究は実に日進月歩である。これまで定説として言われてきたこと、実践されてきたことが、数年の間にその考え方も実践も変わってしまうことは少なくない。そうした研究によって考え方や捉え方が変わってきた1つに「乳酸」がある。「乳酸は疲労の原因と関係し、スポーツ選手にとって悪いもの」といった考えが主流であった。しかし、長年乳酸の研究に携わってきた八田氏は「乳酸は老廃物ではなくエネルギー基質であり、乳酸ができるのは糖を多く利用するからで、酸素がないからではなく、乳酸ができる運動が無酸素運動でもありません。運動の疲労は多くの場合乳酸が主たる原因ではありません」と本誌(月刊スポーツメディスン)で述べているように、最近では乳酸の考え方は変わってきた。
とはいえ、多くの運動生理学のテキストにはいまだに「強度の高い運動は無酸素運動」と書かれているものもあり、「それならば自分で教科書を作るしかない」と書かれたのが本書である。したがって、最初の4章を運動生理の基礎、次の5~9章を糖と脂肪を中心とするエネルギー代謝の基本、後半の10~16章がエネルギー代謝の応用で構成されている。これから運動生理学を学ぶ人に最適な1冊である。
2009年2月17日刊
(田口 久美子)
出版元:市村出版
(掲載日:2012-10-13)
タグ:乳酸 生理学
カテゴリ スポーツ医科学
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からだの不思議 だれでもわかる解剖生理学
坂井 建雄
身体に対する興味を引き出すのに、とてもよい読み物だ。
そこで、本書を病院、医院、また整骨院などにおいてみてはどうだろうか。口、胸、腹、尻、頭脳、四肢などについて、普段疑問に思う事柄を各章ごとに答えてくれる。読みきりなので、どこから読んでも理解できる。待ち時間のうちに1つ2つ知識が深まるだろう。
本書は、もともと看護学生を対象にした『クリニカルスタディ』という雑誌の連載から始まっており、専門用語も出てくるが各ページごとのイラストはとてもわかりやすく、絵を見ると文章を読みたくなる。ふりがながあるともっと読者層が広がるのに。
筆者も書いているように、「生理学」「解剖学」と難しく構えないで、「身体って面白いな、よくできているな」と自分の身体をいとおしく思うことから始まれば、さらにつっこんで調べてみたくなるだろう。
(平山 美由紀)
出版元:メヂカルフレンド社
(掲載日:2012-10-13)
タグ:解剖学 生理学
カテゴリ 医学
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運動とスポーツの生理学
北川 薫
「人の動きを科学的に解明するのは極めて難しい」と述べる筆者。
筆者は人の動きを「代謝系」と「脳・神経系」と大きく2つに分けているが、「脳・神経系」に対して目に見えない・具体的に数値化できない難しさを述べており、スポーツ指導者が科学に物足りなさを感じる1つの要因だと指摘する。
そのためこの分野をよりよく理解するために、解剖学、生物学、物理学など、多くの科学分野の基礎を学ぶ必要性を説いており、本書でもさまざまな視点からアプローチし科学的根拠を導き出している。そうすることがスポーツ科学の更なる発展につながると述べている。
研究者だけじゃなく現場で指導している者にとっても、今までと違った視点で運動・スポーツ生理学を見ることができ、現場での想像力を膨らませてくれるヒントが必ず見つかるであろう一冊である。
(磯谷 貴之)
出版元:市村出版
(掲載日:2012-10-16)
タグ:生理学
カテゴリ スポーツ医科学
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運動とスポーツの生理学
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乳酸をどう活かすか
八田 秀雄
乳酸は無酸素運動をしたときに発生する疲労物質というイメージを持たれている方は多いのではないでしょうか。乳酸は疲労物質という考え方は間違いではありませんが、はたして、疲労は乳酸だけで起こるものなのでしょうか。本書では、疲労物質としてのイメージの強い乳酸をどう活かすのかということについて書かれています。
乳酸とは何なのか、乳酸と疲労の関係、発生のメカニズム、乳酸を摂取した場合どんな効果を得ることができるか、などの内容で説明されています。
乳酸とは何なのかというだけでなく、現場での簡易測定器を利用しての対応など、測定データとその活用方法、現場でのことが多く載せられています。乳酸とは、ということを理解したうえで現場でのアウトプットのしやすい本ではないかと思います。
(大洞 裕和)
出版元:杏林書院
(掲載日:2012-10-16)
タグ:乳酸 生理学
カテゴリ スポーツ医科学
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選手とコーチのためのスポーツ生理学
エドワード・フォックス 朝比奈 一男 渡部 和彦
本書『選手とコーチのためのスポーツ生理学』は、待望の“テキスト”である。「まえがき」で著者はいう。「科学、とりわけ生理学をスポーツに応用することは、一般的な身体条件や専門的な競技能力を向上させるのに重要であることは幾年にもわたっていわれてきた。本書はこれを念頭におき、生理学そのものより、むしろ生理学の“応用”を強調したつもりである」と。
つまり、この本は現場においてどうすればよいかという視点から離れず書き通されている。わざわざ「選手とコーチのための」と断られているのもそのためであろう(ただし、原書は“Sports Physiology”というタイトル)。読みやすく、理解しやすくまとめられているのも本書の大きな特徴である。たとえば、全体は11章あるが、各章、「はじめに」でその章のねらいを示し、そして本文はわかりやすい図表をふんだんに用い、章の終わりには「まとめ」の頁があり、箇条書きで要点が列挙されている。また「参考・引用文献」も各章ごとに付されている。
これだけのみならず、読者にとってうれしいのは付録である。A〜Fまであり、雑誌の略名と書名、記号および略号、ウェイトトレーニングの説明、8週間の有気的および無気的インターバルトレーニングの基本例、いくつかのストレッチ(伸長)運動の紹介、測定の単位がそれである。このほかに「用語解説」「人名さくいん」「さくいん」も完備されている。独習用のテキストとしても十分使いこなすことができるだろう。やや値は張るが、座右の書として、ぜひとも揃えておきたい一冊である。
エドワード・フォックス著、朝比奈一男監訳、渡部和彦訳
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:大修館書店
(掲載日:1983-02-10)
タグ:生理学
カテゴリ スポーツ医科学
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1から学ぶスポーツ生理学
中里 浩一 岡本 孝信 須永 美歌子
「1から学ぶ」と銘打たれている通り、初学者向けのテキスト。最後まで読み理解し終えたときには、最新の知見を含む十分な知識が身についているはずだ。
序章および12の章に分けて、ATP合成や骨格筋、神経、循環器系、内分泌系など生理学の基礎がバランスよくまとめられている。また、ウェイトコントロールや、環境温・加齢など内外の要因にも触れられており、生理学の知識と実際のスポーツ現場とを結びつけて考える道筋も示している。大学で教壇に立つ著者らの経験を生かした、わかりやすい内容だ。選手に自分の身体を知ってもらいたいときにも使用できそうだ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ナップ
(掲載日:2013-03-10)
タグ:生理学
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乳酸 「運動」「疲労」「健康」との関係は?
八田 秀雄
からだワンテーマシリーズの1つ。…について、見開き2ページのQ&A方式(70項目)で解き明かしていく。1ページを質問と回答に、もう1ページをイラストやマンガで説明している。
乳酸は、これまで疲労物質と考えられてきており、現在も根強いものがある。これはおそらく運動負荷と相関があり、比較的安定している物質であること、さらに簡便な計測装置が開発されたために起こってしまった誤解であろう。乳酸は、実は運動時のエネルギー輸送にも大きく関わっているようだ。また、高強度運動時に乳酸が蓄積していると、(酸性条件のために)筋内のカリウム漏出を抑えている働きがある可能性があるという。
結局のところ「疲労を乳酸だけで説明づけてしまうのはおかしなことです」という一言に集約されるが、ある時点での正しいとされる概念も、常に科学的姿勢で向かい合っていく、あるいは根拠ある主張であれば耳を傾け、改めるべきものは改めるべきであろう。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:講談社
(掲載日:2007-12-10)
タグ:スポーツ生理学 乳酸
カテゴリ スポーツ医科学
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健康と運動
臼井 永男
本書はもともと放送大学教材として出版されたもので、何かに特化したというよりも、体力を解剖学、生理学、生化学、発育発達論などの面から総論的にまとめてある。おそらく1回の授業で1章という進み方なのであろう。
その一つ一つの章はテーマに即した内容の基本的な部分が非常によくまとめられているだけではなく、なるほどと思う内容や図表も含まれており、一般教養の体育授業としてうまくまとまっており、一般の人でも最後まで興味を持って聴けるのではないかと思う。
勉強や研究は、1つの事象について深く掘り下げてゆくことが一般的ではあるが、総論があっての各論ということを常に考える必要があるのではないかと思う。木を見て森を見ずとならないよう再認識をさせられた書籍である。
(澤野 博)
出版元:放送大学教育振興会
(掲載日:2014-11-12)
タグ:解剖学 生理学 発育発達 健康 運動
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トレーニングをする前に読む本 最新スポーツ生理学と効率的カラダづくり
石井 直方
本書は1991年から連載してきた身体関連のコラムを書籍にまとめたものを、文庫化したものだ。それでも最新と冠しているのは、研究の最前線にいる著者が適宜加筆しているためだ。
扱うトピックはダイエットなど一般スポーツ愛好者の興味の大きい分野が主だが、記述は分子レベルまでおよぶ。これまで専門的にスポーツ科学や運動生理学を学ぶ機会のなかった人にとって、基礎となりうる一冊だ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:講談社
(掲載日:2012-09-10)
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あなたの運動は大丈夫? 「スポーツ生理学」からのアプローチ
葛西 奈津子
スポーツを楽しみたい人に向けて、食事や水分補給、ケガ予防といったなじみやすい切り口からスポーツ生理学のエッセンスを解説している。
トライアスロンレースを10回以上完走している自身の体験をもって、練習量にしても食事内容にしても誰でもこうすればいいという「近道」はないと説く。だが「早道」はあって、それは自分の「体の声を聞く」ことだという。普段の生活では痛みや不調を意識しなかったり、自覚してもそのままにしてしまったりすることが多いが、スポーツを通じて少しずつコントロールしていくヒントが散りばめられている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:明治書院
(掲載日:2012-02-10)
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あなたの運動は大丈夫? 「スポーツ生理学」からのアプローチ
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勝ちにいくスポーツ生理学 運動生理学の基礎からトレーニングの落とし穴までを解説
根本 勇
スポーツ生理学に似た言葉に運動生理学がある。どうして「勝ちにいく運動生理学」にしなかったのか? と疑問を抱きたくなるが、それは読むと納得できる。スポーツ現場から沸き立つ疑問をわかりやすく解説しているところは、題名の如く実践的で、選手にも十分読みこなせる内容となっている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:山海堂
(掲載日:2000-01-10)
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健康・体力のための運動生理学
石河 利寛
著者は、日本の運動生理学の大家である石河氏。この分野は、20世紀前半から半ばにかけスポーツ活動に科学的根拠を与えるものとして重要性をもたらしてきたが、後半には主に運動が健康維持・増進に及ぼす論理的背景を示してきた。この両面について、幅広い視野に立ちながら豊富な資料をもって解説した本である。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:杏林書院
(掲載日:2000-07-10)
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健康・体力のための運動生理学
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高所 運動生理学的基礎と応用
宮村 実晴
外国では、高所に関する研究史を始め、医学的、運動生理学的見地から低酸素(高所)とヒトの適応を論じた書物は数多くあるが、日本では非常に少ないと編著者は冒頭で語っている。これに対し、様々な研究分野に協力を仰ぎ、我が国の高所トレーニングや高所科学に関する最新の情報をまとめたのがこの本。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ナップ
(掲載日:2000-12-10)
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乳酸を活かしたスポーツトレーニング
八田 秀雄
疲労物質として語られることの多かった乳酸を、「糖からできたものだからエネルギー源として使える」「勝負のカギである」という点から科学した本。初心者がつまずきそうな運動生理学の“難所”をうまくフォローしているため、読破したときには、きっとトレーニングに活かしてみたくなる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:講談社
(掲載日:2001-05-10)
タグ:乳酸 運動生理学
カテゴリ スポーツ科学
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乳酸を活かしたスポーツトレーニング
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好きになる生理学 からだについての身近な疑問
田中 越郎
知っているようで知らない生理学の疑問を、面白い喩えとマンガを用い、わかりやすく解説。楽しく読んでいるうちに、知らずに生理学の基本が身についてくる一冊。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:講談社
(掲載日:2003-08-10)
タグ:生理学
カテゴリ その他
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好きになる生理学 からだについての身近な疑問
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