役に立つスポーツ障害事典
横江 清司
著者は本誌で何度か登場していただいたが、アメリカのペンシルベニア州立大学での1年間の留学経験を持ち、1980年から関東労災病院スポーツ整形外科に勤務、日本陸上競技連盟医事部委員、日本体育協会公認スポーツ・ドクターでもあり、1980年からはランナーズ・クリニックを開設、自らジョギング(ホノルル・マラソンにも参加)、テニス、スキーなども楽しんでいる。
本書はその経験と知識を活かし、誰にもわかりやすく、スポーツ障害を扱ったもので、全体は、全身と各部位の解剖図の章、各部位別障害の章、ランニング障害の予防法の章の3つに分けられる。なかでも2番目の章では、いきなり病名から入らず、症例、診断、治療、予防という構成で読みやすい。たとえば、肩鎖関節(亜)脱臼の頁では、「肩から転倒したら肩の骨が上方に突出した」という見出しがつけられ、症例として「(32歳・男性・テニス歴半年)テニスをやっていて転倒、肩から地面に落ちた。肩の痛みがひどくプレーを中止した。友人に肩が変形していると言われた」と書かれ、以下診断、治療へと続く。いってみれば、実際に医師の診察を受ける感じで読めるようになっているわけだ。最後のランニング障害の予防法も著者の豊富な経験がうかがえ、巻末の病名別索引、スポーツ別索引、また随所に収録された「ワンポイント・アドバイス」も便利である。図、イラストが多いのもわかりやすい。
ややもすればとっつきにくいこの分野に、一般書が刊行されるのはとても望ましい。本書はその好例である。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ランナーズ
(掲載日:1984-03-10)
タグ:スポーツ傷害 競技別
カテゴリ スポーツ医科学
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競技スポーツ別ウエイトトレーニングマニュアル
有賀 誠司
トレーニングを通して、いかに成果に結び付けていくか。このコンセプトに基づき、トレーニングに関する理論をコンパクトにまとめ、代表的なスポーツ動作改善を目的とした専門的エクササイズを紹介している。これはスプリント、ジャンプ、方向転換など63種目にわたる。次にスポーツ競技に特化したトレーニング計142種目を紹介。動作ごとにウェイトトレーニングからプライオメトリックまでの組み立てが可能。示唆に富むコラムも参考となる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:体育とスポーツ出版社
(掲載日:2008-01-10)
タグ:トレーニング 競技別
カテゴリ トレーニング
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