アナトミー・トレイン 徒手運動療法のための筋筋膜経線
トーマス・W. マイヤース 谷 佳織 板場 英行 石井 慎一郎
2009年の翻訳第1版、2008年の原著第2版の発行を経て、待望の翻訳第2版だ。全面新訳、オールカラー、DVD付とさらなるわかりやすさを目指したものとなった。トレインとは、列車のことである。1つずつの筋を解剖的に学んでいくと、関節において屈曲・伸展などどのような機能を発揮するかを知ることになる。
これを踏まえて本書は、直接つながっていない筋が筋膜を介したつながりを持っていることを示し、「バック・ファンクショナル・ライン」などのラインで身体の構造を改めてみていく。姿勢を読み解き、改善をもたらすための手がかりとなる可能性がある。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:医学書院
(掲載日:2013-01-10)
タグ:筋 筋膜
カテゴリ 身体
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ビジュアルで学ぶ筋膜リリーステクニックVolume 1 肩、骨盤、下肢・足部
Til Luchau 齋藤 昭彦
著者がワークショップとして行っていた内容が整理してまとめられている。
患者のほとんどは痛みの軽減を求めて治療院を訪れるが、マニュアルセラピーの効果はそれに留まらない。むしろ可動性を増すことで運動の選択肢を増やし、固有感覚を磨くことが施術の目的だと著者は言う。そういった姿勢や動きの根本にアプローチするテクニックが詰め込まれている。
もちろん患者には個人差があり全てに当てはまる正解はないが、臨床のヒントになってくれるだろう。
わかりやすい解剖イラストに加えて各テクニックの動画を読み込むこともでき、他の部位に焦点を当てたVol.2 にも期待が高まる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:医道の日本社
(掲載日:2016-05-10)
タグ:筋膜リリース
カテゴリ スポーツ医科学
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自分ですぐできる! 筋膜筋肉ストレッチ療法
マーティー 松本
筋肉が原因となる痛みや不快感に対しては、身体を動かすことが有効だと思います。もちろん外傷性の場合や重篤な場合は禁忌事項となりますが、軽微な機能障害の場合は運動することで治まることがあります。血行が促進されるだけでも好転するでしょうが、さらに身体の仕組みを理解したうえで身体を動かせば、身体の様々な機能が働き、2倍3倍の効果も期待できます。
また何らかの痛みがある場合、自分でやるといっても不適切な方法で動かして悪化させるリスクもありますので、適切な方法があればそれに従うべきでしょう。
本書は徒手療法でも定評のある筋膜リリースやマッスルエナジーテクニックなどを用いた自己治療を紹介したものです。
近年注目されるようになった筋膜リリース。筋膜のひずみや癒着を解消することで筋肉に対するストレスを軽減するという概念です。業界では筋膜の連続性に着目し、筋膜のつながり(ライン)に対しアプローチする手法が広がっていますが、本書では症状が出ているところに対して直接アプローチする方法が紹介されています。
マッスルエナジーテクニックに関しても等尺性収縮後リラクセーションと相反抑制を利用した異なる2つの作用機序の手法がありますが、本書では基本ともいえる等尺性収縮後リラクセーションに関してのみ紹介されています。
できるだけ難しい要素を排除して誰でも簡単にできる方法を紹介されている点で評価できます。そしてどんな技法にもリスクはありますが、最後に「注意点」として医師の判断を仰ぐべき場合も書かれていますので、良心的だと感じました。
(辻田 浩志)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2018-06-20)
タグ:マッスルエナジーテクニック 筋膜リリース
カテゴリ ボディーワーク
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筋膜への徒手療法 機能障害の評価と治療のすべて
Leon Chaitow 斎藤 昭彦
近年、治療家やパーソナルトレーナーでも外せないフレーズの一つとして「筋膜」が挙げられます。また、筋膜はテレビや雑誌に特集が組まれるほど一般の方にも広く浸透しています。国民に広く浸透している筋膜だからこそ、私たちは科学的に裏付けされた知識を知る必要があります。その点、この書籍は2018年に出版されており、最新の知見が盛り込まれています。
本書の内容と構成はとてもシンプルです。2つの大きなテーマに沿っており、そのうちの1つ、筋膜の基礎が5つの章にまとめられており、もう1つとして筋膜への具体的なアプローチ方法を15紹介しています。また、これらは科学的根拠(エビデンス)を基に語られています。
具体的な筋膜へのアプローチ方法としてマッスルエナジーテクニック、ロルフィング、トリガーポイント療法など様々な方法が紹介されています。筋膜へのアプローチ方法の全体像を把握するには、うってつけの書籍です。
アプローチ方法について共通して言えることがあります。それは、筋膜という組織を変性させるという目的については全て一緒です。ならば、「筋膜」という組織の正体は何で、どのような方法で変性が起きるのか? また、筋膜が歪むと身体への影響は何か? 筋膜を変性させると体の中で何が起きるのか? といった疑問を投げかけてくれます。きっと日々の臨床やセッションの中で悩ましい問題にヒントを与えてくれます。私自身も過去にIASTMを使用していた時期があります。その経験も踏まえて、書籍を通して新たな発見とヒントを感じています。
また、筋膜が良い意味でも悪い意味でも世間に広まったことで、患者様・クライアントの中にはマスメディアを通じて筋膜を知っている方が多くいらっしゃいます。そのために、正しい情報と誤っている情報を取捨選択できる基準が必要です。治療家やパーソナルトレーナーである身体に関わる専門職にとって、最良の喜びは患者様・クライアントからの感謝ではないでしょうか。筋膜の改善に関してサービスを提供している治療家・パーソナルトレーナーは、ぜひ正しい情報をもとに一人でも多くの患者様・クライアントの抱えている「不」が解消されることを願っています。
(中地 圭太)
出版元:医道の日本社
(掲載日:2020-08-29)
タグ:筋膜
カテゴリ スポーツ医科学
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筋膜クレンジングテクニック メルトメソッド
Sue Hitzmann 中村 格子
「MELT」というセルフケアメソッドは、硬くなってしまったものを溶かす、痛みを溶かすという意味と、「Myofascial(筋膜)」「Energetic(エネルギー)」「Length(伸張)」「Technique(テクニック)」の頭文字から命名された。結合組織である筋膜内を十分に水分で満たし、人体を安定させるという役割を果たせるよう持っていく。一般の人には馴染みのないだろう上記の理論を丁寧に説明したのち、リコネクト・リバランス・リハイドレート・リリースの4つを原則としたエクササイズを紹介する。道具を用意する必要はあるが、方法はシンプルで評価ポイントも詳しく書かれているため、気軽に、かつ正しく取り組めそうだ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:医道の日本社
(掲載日:2017-07-10)
タグ:筋膜
カテゴリ スポーツ医科学
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