手軽な運動で腰・ひざ・肩の痛みをとる
黒田 善雄 三木 英之 蒲田 和芳 小倉 孝一
横浜市スポーツ医科学センターの医師、理学療法士、運動指導員による本。
冒頭で「本書の特徴」として「運動療法で健康的な生活を」の一文を掲げ、「腰やひざの痛みや肩こりで悩んでいらっしゃる方々に、この本に書かれている運動をぜひ行っていただき、より健康な生活を送っていただぎたいものです」と記す。
つまり、この本は腰・膝・肩に関する「運動療法」が主体であり、そのためイラストが豊富に使用されている。運動を示す本ではあるが、その医学的根拠や注意点など、運動療法を指導するうえでも参考になる。
なぜ、その運動がよいのか、なぜ注意が必要な運動動作があるのかについても説いていく書で、スポーツ整形外科的知識も得ることができる。
生活習慣病予防のための運動も、こうした整形外科的疾患の予防のための運動も、運動であることに変わりはなく、今後は両者の知識が総合的に含まれた運動、あるいは運動療法へと発展していくのではないだろうか。
A5判 200頁 2001年12月1日刊 1300円+税
(月刊スポーツメディスン編集部)
出版元:講談社
(掲載日:2002-01-15)
タグ:腰痛 膝 肩
カテゴリ スポーツ医科学
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マジック体操で腰痛・肩こりさようなら
丹羽 滋郎
月刊スポーツメディスンの特集でも紹介されている丹羽滋郎先生の著書。同氏は整形外科の専門医として現場で活躍されてきたが、本書は愛知医科大学運動教育センターでの深い経験によってまとめられている。著者は「身体を動かしている筋肉の状態がどのようになっているのかを知って、その異常を正常にもどすことが、骨や関節の痛みを和らげるようになるのではないか」と、マジック体操考案のきっかけを述べている。実際このマジック体操を、夏はロッククライミング、冬は氷壁を登るなど、70歳を超えても精力的に活動をされている方に紹介したところ、非常に評判がよいという。
マジック体操の内容は、その体操の始まりから、マジック体操の原理、とくに腰痛や肩こりは問題を抱える人が多いが、それら部位の体操を中心に紹介している。また昨年とくに流行ったジョーバロボットや、腰痛予防椅子の運動効果を説明している。
何と言っても「丹羽先生の健康メモ」は、各ポイントごとにわかりやすく説明しており、こうした細かい配慮がうれしい。本書はとくに日常生活において運動する暇やノウハウのない人に読んでいただきたい一冊だ。
2007年10月19日刊
(三橋 智広)
出版元:暮しの手帖社
(掲載日:2012-10-12)
タグ:腰痛 肩こり 体操
カテゴリ 運動実践
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痛い腰・ヒザ・肩は動いて治せ
島田 永和
朝日新書の最新刊。著者は大阪・島田病院の島田先生。「動いて治せ」がキーポイントである。送っていただいた本の表紙の裏に直筆で「人生動いてナンボ!」と書かれていた。島田先生の師匠は、故・市川宣恭先生。プロボクサーでもあった整形外科医で、この先生から、スポーツ選手の診療を学び、安静の弊害を叩き込まれたという。「人間は動いてナンボや」という市川先生の人生哲学。その哲学に従い、スポーツ診療場面、安静について、痛みと向き合う方法、そして患者さんの「尊厳」という4つのテーマに分けてまとめたのが本書。
ケガや病気のとき、医師も患者も「安静」を考える。それは正しいが、いつまでも安静では治るものも治らない。むしろ動いたほうがよい。スポーツ選手の場合が特別ではない。この本を読むと、医師の考え方もわかるし、患者としてどう考えるべきかもわかる。「尊厳」は、相手に対しての「敬意」が出発点と記す。スポーツ医学は、社会全体をみていくものと考えるが、その意味でも共鳴できるところに満ちた本。おすすめします。
2008年6月30日刊
(清家 輝文)
出版元:朝日新聞出版
(掲載日:2012-10-13)
タグ:腰痛 膝痛 肩痛
カテゴリ 医学
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実践 反復性肩関節脱臼――鏡視下バンカート法のABC
菅谷 啓之
之 内視鏡を用いた手術を行うドクター、あるいは術後のリハビリテーションを担当するスタッフ向けの専門書である。治療の歴史、そして基礎として機能解剖や病態、バイオフィードバックに関しての記述、そして診断、治療の方法がまとめられている。
鏡視下手術の方法については、Bankart病変、合併病変、腱板疎部縫合、骨欠損へのブロック移植などが取り上げられている。「私のアプローチ」という見出しがあるが、これは執筆者の経験に基づき、手術の手技や問題点などが盛り込まれたもの。
専門医向けではあるが、反復性肩関節脱臼に対して、これまでどのような経緯で手術の方法が確立されてきたか、また今後も技術の進歩が続いていくということがよくわかる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:金原出版
(掲載日:2012-10-16)
タグ:肩関節脱臼 手術法
カテゴリ スポーツ医科学
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肩の痛み
Rene Cailliet 萩島 英男
まず著者の紹介からすると、「訳者のことば」に開業医であり、南カリフォルニア大学医学部リハビリテーション医学講座を担当する大学教授であり、Kaiser病院リハビリテーション部長の任にもあるという。リハビリテーション専門医として著したこの書は、アメリカでベストセラーになっただけでなく日本語版も昨年12月で12刷を数えるほど、多くの人に読まれてきた。訳者の萩島秀男氏は米国リハビリテーション専門医アカデミー正会員であり、わらび診療所(リハビリテーション、ペインクリニック)の設立者かつ所長でもある。
巻頭の「日本語版出版によせて」によると「このシリーズはリハビリテーション医療の一面を示し、多くの人々を悩ます数多くの障害および痛みを起こす様々な状態に関し、完全治癒でなくとも、改善をもたらす過程の説明を行う目的で書かれたもの」だ。
とくにアスレティック・リハビリテーションとして書かれたものではないが、肩とはどんなものかを説明する第1章「機能解剖」は、肩をよく使うスポーツマンにはぜひとも目を通しておいてもらいたい。また2章以下、肩に起因する痛みについて、筋骨格系、カフ断裂、癒着性嚢炎、二頭筋腱炎、および断裂、外傷性、また7、8章の肩への関連性:外傷性、神経性その他も、それぞれの悩みを持っている人には、症状の把握に役立ち、その知識は治療過程においてもプラスになることだろう。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:医歯薬出版
(掲載日:1980-10-10)
タグ:解剖学 肩
カテゴリ 医学
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見るみるわかる肩甲ナビ
竹内 京子 宮崎 尚子
本書は、肩関節の解剖をとてもわかりやすく紹介している。とくに筋肉を説明している図が立体的であり見やすいため、起始・停止部の理解にもつながりやすい。また、関節の動きも詳細について説明している。
健康ブームということもあり、専門家のみならず一般の人も身体について興味がある現在、一般の人が見てもわかりやすい内容となっている。
内容としては肩関節の解剖だけに留まらず、肩の動き、よくある肩の悩みや不調、肩のタイプとチェック方法、タイプ別エクササイズ、肩の機能改善エクササイズがあり、評価とトレーニングも網羅している。
肩のことを知りたい方、肩に悩みのある方、肩を酷使する方にはお勧めの一冊です。
(鈴木 健大)
出版元:ラウンドフラット
(掲載日:2016-04-22)
タグ:肩甲骨 エクササイズ
カテゴリ スポーツ医科学
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五十肩はこう治す! 知るだけで治りがよくなる「体のスイッチ」
高林 孝光
いわゆる「五十肩」を抱える人は多い。治療がうまくいかず、本当に治るのか不安を抱えている人に、まず五十肩とはどういう症状なのか、何が原因かを解説していく。そして生活習慣を見直し、ベースとなる筋力を鍛え、症状ごとに関係する部位にアプローチする方向へと導く。専門用語や治療の流れがシンプルに説明されており、患者とのコミュニケーションを深めるのに役立ちそうだ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:自由国民社
(掲載日:2013-11-10)
タグ:五十肩
カテゴリ 身体
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見るみるわかる肩甲ナビ
竹内 京子 宮崎 尚子
骨盤ナビに続く、運動器ナビシリーズ第2弾。オールフルカラーの3DCGイラストによって、解剖学の基本だけでなく、肩を動かしたときや不調が起きているとき骨や筋がどうなっているかもよくわかる。なおタイトルを「肩甲ナビ」と書いて「かたナビ」と読むのには、諸説ある中で日本での概念に沿う広い領域をカバーするという意図が含まれている。
後半では、簡単なチェックによる肩タイプ別のエクササイズを紹介している。大掛かりなものはなく、すぐにでも取り入れやすい。
肩に悩みのある一般の人からアスリートまで応用できそうだ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ラウンドフラット
(掲載日:2015-10-10)
タグ:解剖 肩
カテゴリ スポーツ医科学
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「天使の翼」が上手さ・強さの謎を解く!
田中 直史
「天使の翼」とは、ヒトの「肩甲骨」のこと。理想的な動きはケガの予防だけでなくパフォーマンス向上にもつながる。ただ、自覚的に動かすのは難しく、外傷もほとんどが自然治癒するため肩甲骨と周辺筋はあまり着目されてこなかったという。
長く整形外科医として従事した著者は、上手さ・強さに通じるメカニズムを検討し、基本編「力の抜きどころ」と応用編「腕のしならせ方」を紹介する。ゴルフスイングを例に、力で飛ばすのではなくリズム・タイミングを意識すること、グリップを固め過ぎないほうが動きが出ることを説明する。肩甲骨ひとつでパフォーマンスが大きく変わることがわかる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:文芸社
(掲載日:2021-01-10)
タグ:肩甲骨
カテゴリ 身体
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