骨格筋ハンドブック 機能解剖からエクササイズまで一目でわかる
クリス ジャ-メイ 野村 嶬
サブタイトルに「機能解剖からエクササイズまで一目でわかる」とあるように、見開いた左右の両ページにその筋の図、起始停止、作用、支配神経、主要な機能運動、またその筋のストレッチや筋力増強エクササイズなどがわかりやすく記載されている。
訳者も述べているように、トレーナーやPT、柔道整復師などを目指す方にとっては非常に理解しやすいだろう。とくに記載されているストレッチを実践するとその場でその筋の感覚を体感しやすいため、頭だけの理解にならないですむことが非常に有益だろう。私自身、解剖学を学ぶために最初に購入した本はかなり専門的で、理解する手間が結構かかっていた。
また入門書としてだけではなく、エクササイズやストレッチの部分では読者自身のレベルアップにつながる箇所も多い。それは探究心がより強ければ強いほど記載されている部分以外に気づくことが多々あるだろう。そういった箇所が多いほど、購入初期以降も見返すことによって自身次第で応用編にもなりうる本である。
(河田 大輔)
出版元:南江堂
(掲載日:2012-01-18)
タグ:筋 入門 ストレッチ 解剖学
カテゴリ スポーツ医学
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慢性腰痛は3日で治る
高林 孝光
「“触れる筋肉”と“触れない筋肉”」「治らないのは、触ってないから」
本書は始めから終わりまで一貫して、このテーマにつきる。
この一冊には、生理学・解剖学的な内容から「“触れる筋肉”と“触れない筋肉”」「なぜ痛みが出て、なぜ治らないのか」が説明され、さまざまな治療法・手技方法や著者が“触れない筋肉”へのアプローチとして推奨している電気療法の紹介から「“触れない筋肉”にアプローチするにはどうしたらいいか」が明確に示され、最後には“いい筋肉”をつくるためのストレッチ法(セルフケア)などがイラストを使ってわかりやすく紹介されている。
全体的に読みやすく、著者が、著者自身の経験や実績に裏づけされた独自の哲学・理論を用い、どのように患者と向き合ってきたかなどが記されている非常に内容の濃い一冊になっている。
(藤井 歩)
出版元:幻冬舎
(掲載日:2012-01-18)
タグ:ケア 解剖学 腰痛
カテゴリ スポーツ医科学
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からだの不思議 だれでもわかる解剖生理学
坂井 建雄
身体に対する興味を引き出すのに、とてもよい読み物だ。
そこで、本書を病院、医院、また整骨院などにおいてみてはどうだろうか。口、胸、腹、尻、頭脳、四肢などについて、普段疑問に思う事柄を各章ごとに答えてくれる。読みきりなので、どこから読んでも理解できる。待ち時間のうちに1つ2つ知識が深まるだろう。
本書は、もともと看護学生を対象にした『クリニカルスタディ』という雑誌の連載から始まっており、専門用語も出てくるが各ページごとのイラストはとてもわかりやすく、絵を見ると文章を読みたくなる。ふりがながあるともっと読者層が広がるのに。
筆者も書いているように、「生理学」「解剖学」と難しく構えないで、「身体って面白いな、よくできているな」と自分の身体をいとおしく思うことから始まれば、さらにつっこんで調べてみたくなるだろう。
(平山 美由紀)
出版元:メヂカルフレンド社
(掲載日:2012-10-13)
タグ:解剖学 生理学
カテゴリ 医学
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体感して学ぶ ヨガの解剖学
中村 尚人
理学療法士としてリハビリテーションに関わってきた中村氏。ヨガに出会い、アーサナ(ヨガの姿勢のこと。ポーズ)がその運動指導であり、心身一如の健康法であったということに気づく。ヨガと解剖学の両方を深く知ることで多面的な見方ができるようになり、探求が深まるだろうという。
「太陽礼拝」の動作をチェックとして活用し、さまざまなアーサナを解説するとともに、関連した解剖学的な知識をわかりやすく伝えている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2011-03-10)
タグ:ヨガ 解剖学
カテゴリ ボディーワーク
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肩の痛み
Rene Cailliet 萩島 英男
まず著者の紹介からすると、「訳者のことば」に開業医であり、南カリフォルニア大学医学部リハビリテーション医学講座を担当する大学教授であり、Kaiser病院リハビリテーション部長の任にもあるという。リハビリテーション専門医として著したこの書は、アメリカでベストセラーになっただけでなく日本語版も昨年12月で12刷を数えるほど、多くの人に読まれてきた。訳者の萩島秀男氏は米国リハビリテーション専門医アカデミー正会員であり、わらび診療所(リハビリテーション、ペインクリニック)の設立者かつ所長でもある。
巻頭の「日本語版出版によせて」によると「このシリーズはリハビリテーション医療の一面を示し、多くの人々を悩ます数多くの障害および痛みを起こす様々な状態に関し、完全治癒でなくとも、改善をもたらす過程の説明を行う目的で書かれたもの」だ。
とくにアスレティック・リハビリテーションとして書かれたものではないが、肩とはどんなものかを説明する第1章「機能解剖」は、肩をよく使うスポーツマンにはぜひとも目を通しておいてもらいたい。また2章以下、肩に起因する痛みについて、筋骨格系、カフ断裂、癒着性嚢炎、二頭筋腱炎、および断裂、外傷性、また7、8章の肩への関連性:外傷性、神経性その他も、それぞれの悩みを持っている人には、症状の把握に役立ち、その知識は治療過程においてもプラスになることだろう。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:医歯薬出版
(掲載日:1980-10-10)
タグ:解剖学 肩
カテゴリ 医学
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カラースケッチ解剖学
Wynn Kapit Lawrence M.Elson 嶋井 和世
解剖学というのは人間の身体を理解するうえでの基礎となるものであるが、これを学ぶのは大変である。強い関心があればいいが、そうでなければ、やはり取っつきにくい学問といえる。
楽しくわかりやすく学べればと思ったことのある人も多いだろうが、そんな人にお勧めしたいのがこの本。極めて平たくいえば、ぬり絵ブックである。表紙にその例が示されているが、部位とその名称を同じ色でぬっていくことで、構造、位置、形などを頭に入れ、なおかつぬり終わったあとはひと目で何が何かわかる仕組みになっている。また、日本語、英語と同じものが2カ国語で表と裏に収録されているので、英語も同時に覚えられるし、訳語を知る手引きとしても使える。さらに、この表裏一体のシート(PLATEと呼ばれている)はミシン目とファイル用のパンチ穴がついていて、利用・整理もしやすくなっている。価格も手頃だ。
色をぬっていくという誰にとっても楽しい作業を通じて、難しい分野に取り組める画期的な書で、自分の手で色をぬることで漠然としていたところも明確になってくる。医学の専門家だけでなく、広く利用できる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:廣川書店
(掲載日:1983-09-10)
タグ:解剖学
カテゴリ 医学
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プロが教える骨と関節のしくみ・はたらきパーフェクト事典
石井 直方 岡田 隆
身体の骨と骨で構成される関節を、コンピュータグラフィックスを使って1つずつ丁寧に解説した一冊。骨と関節、靭帯、関節運動が中心であり、全ページがカラーである。
なお、筋については起始停止を記述するのみにとどまっていて、同じシリーズの別の著(『筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典』)が担当している形である。
立体的に描かれたたくさんの骨が、さまざまな角度から描かれている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ナツメ社
(掲載日:2014-10-25)
タグ:解剖学 機能解剖学
カテゴリ 身体
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健康と運動
臼井 永男
本書はもともと放送大学教材として出版されたもので、何かに特化したというよりも、体力を解剖学、生理学、生化学、発育発達論などの面から総論的にまとめてある。おそらく1回の授業で1章という進み方なのであろう。
その一つ一つの章はテーマに即した内容の基本的な部分が非常によくまとめられているだけではなく、なるほどと思う内容や図表も含まれており、一般教養の体育授業としてうまくまとまっており、一般の人でも最後まで興味を持って聴けるのではないかと思う。
勉強や研究は、1つの事象について深く掘り下げてゆくことが一般的ではあるが、総論があっての各論ということを常に考える必要があるのではないかと思う。木を見て森を見ずとならないよう再認識をさせられた書籍である。
(澤野 博)
出版元:放送大学教育振興会
(掲載日:2014-11-12)
タグ:解剖学 生理学 発育発達 健康 運動
カテゴリ スポーツ医科学
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動作でわかる筋肉の基本としくみ
山口 典孝 左 明 石井 直方
筋学の基礎にはじまり、各骨格筋の解剖学的位置と働き、さらにどんなトレーニングやストレッチが効くかが、CGモデルを使って示されている。上肢帯・肩関節、足関節・足指といった部位ごとに章立てされていて、各筋が見開き1ページにまとめられているので見たい筋にすぐたどりつける。
さらに付録として筋の起始・停止・作用・支配神経・生活動作の一覧もついており、重要点は赤シートで隠して覚えられる赤字表記となっている。
実際に身体を動かして仕組みを確認することも容易で、トレーニングやリハビリテーションの現場を志す人に最適な一冊といえる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:マイナビ
(掲載日:2012-05-10)
タグ:解剖学 機能解剖学 筋
カテゴリ スポーツ医学
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オーチスのキネシオロジ- 身体運動の力学と病態力学
キャロル・A.オ-チス 山崎 敦 佐藤 俊輔 白星 伸一 藤川 孝満
これから身体の構造と動きについて学び始める人にも、すでに治療家として第一線で活躍している人にも必携の書と言える原著第2版が完全翻訳された。
厚さ約5cmと辞書のようなボリュームの本書は全5部からなり、まず運動学のベースとなるバイオメカニクスについて触れた後、上肢、頭部と脊柱、下肢の機能を豊富な写真・図版を用いて解説している。これらの記述はもちろん、確かなエビデンスに基づく。また、コラムとして挟まれる臨床との関連についての記述は、治療家1人では難しい臨床例の蓄積の一助となるだろう。第5部では、さまざまな動作に影響する姿勢と歩行についても言及されている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ラウンドフラット
(掲載日:2012-07-10)
タグ:キネシオロジー 機能解剖学 解剖学
カテゴリ スポーツ医科学
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ボディ・ナビゲーションムーブメント 筋肉と骨と神経を組み立て、解剖と機能を学ぼう
アンドリュー・ビエル 阪本 桂造
2005年に刊行された「ボディ・ナビゲーション」で人体の組織や機能を解説した著者が、本書では動きの成り立ちを追う。カラーイラストには建設作業員や設計技師などに見立てたマスコットが登場し、骨を始めとした結合組織・関節・筋肉・神経などのパーツを組み立てていく。
ユニークな切り口だが、設計がわかれば、どう動くかも理解しやすいと言える。最後の2章で姿勢と歩行について取り上げているが、それ以外の日常において行われるさまざまな動作に関しても応用できそうだ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:医道の日本社
(掲載日:2015-07-10)
タグ:解剖学 機能解剖学
カテゴリ 身体
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アスリートのための解剖学 トレーニングの効果を最大化する身体の科学
大山 卞 圭悟
JATI EXPRESSでの連載を加筆・修正してまとめた。著者は砲丸投げの競技歴、陸上を中心としたトレーナー歴、指導歴、さらに研究者としての顔を持ち、その経歴を生かして、素朴な「なぜ」をわかりやすく解説する。
アスリートが自分の長所を伸ばし、弱点を克服するための最適なトレーニングを選ぶのに、正しい解剖学の知識は大いに役立つ。ケガが起こるメカニズムを知っていれば、予防やリハビリも効率的に行える。部位ごとにイラストを交えてまとめられており、実際に自分の身体を動かしたり触ってみながら学べる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:草思社
(掲載日:2021-01-10)
タグ:トレーニング 解剖学
カテゴリ トレーニング
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図表でわかる ピンポイント解剖学
吉田 優子
余計な解説を省き、全頁ほぼイラストと表でまとめられた解剖書。「鍼灸師や柔道整復師にとって重要か」「国家試験に出たか」という観点から編集されてはいるが、スポーツ選手や指導者にもわかりやすい内容となっている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:医道の日本社
(掲載日:2006-04-10)
タグ:解剖学
カテゴリ スポーツ医科学
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運動解剖学で図解する筋力トレーニングパーフェクトマニュアル CGで再現する筋肉メカニズムのすべて
Pat Manocchia 中村 千秋 宮崎 俊太郎
原著タイトルは“Anatomy of Exercise”である。ウォームアップから脚・殿部、背中、体幹など8つのセクションに分けて筋力トレーニングをカラーで解説している。
1つのエクササイズを見開きで紹介し、左側には写真を用いて、スタートポジションでの注意点、動きの特徴などを示している。右側には、コンピュータグラフィックスが用いられている。エクササイズ写真と同じ姿勢でありながら、使われている筋肉が赤く表示されており、動きの中での実際に生じる姿勢での筋肉の位置を確認することができ、よりイメージしやすくなる。筋の名称とともに動作筋、固定筋の区別もつけられている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:悠書館
(掲載日:2008-11-10)
タグ:トレーニング 解剖学
カテゴリ スポーツ医科学
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透かしてみるとみるみるわかる‼︎ 解剖学
金子 仁久
解剖学と題してあるものの、内容は派生&脱線し、生理学、病理学、果ては公衆衛生学の範囲までも及ぶ。これだ! と思う。知識は、別々の引き出しに仕舞い込み、一問一答式の雑学のように出し入れするものではない。こと試験においては、そうせざるを得ない面があるとしても、本来知識は、まるで生き物のように、ダイナミックで有機的なものだ、という気がする。でなければ、臨床応用できないばかりか、なにより、楽しくない。べき論などは後づけだと思う。楽しいから学ぶ。義務感は後から湧いてくる。それを初学者に押しつけても、きっと、堅く殻を閉ざすばかりだ。
本書は専門書ではあるが(看護師を目指す学生さん向けの雑誌連載に加筆修正したもの)、なにより解剖学を身近に感じてほしい、苦手に思わず覚えてほしい、という著者の一貫した気持ちを感じる。そのためなら滑稽な覚え方も、躊躇なく披露してくれる。イラストも豊富で、めくっているだけで楽しい。
辞典的に用いる定番の専門書は数多い。大枠を捉えるための入門書や一般書にも優れた本がたくさんある。しかし、本書のように科目横断的な一筆書きをしてくれるものには、なかなか出会えない。想像ではあるが、スペシャリストの先生は、その筋は詳しくても、隣の畑のことはあまり知らない、あるいは、アカデミックな世界では、その分野だけは超絶的に詳しい、ということでないと評価されないのかもしれない。その世界では、なんとなく全体像を俯瞰できる、点と点のつながりを見いだし、他者に伝えられる、という能力は求められていないのかもしれない。
だからこそ本書のようなものは少なく、貴重だ。本書は、学ぶことの楽しさと、伝える相手に対する親切心からできている。それらこそ、初学者がエンパワメントされる条件だと思う。
(塩﨑 由規)
出版元:学研メディカル秀潤社
(掲載日:2023-06-22)
タグ:解剖学
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